野球ファンならずとも日本人であれば55という数字が特別なものであることは理解しているはずだ。コント55号の由来も、元巨人の松井の背番号も王さんの年間ホームラン日本記録に因んだものだ。世界記録を持つ選手生活通算の総ホームラン数は曖昧だが、55本の方は誰でも知っていると思う。それほどの日本人に浸透した数字と言える。
今期プロ野球界でこの記録を打ち破る選手が出そうだ。ヤクルトのバレンティン選手だ。22日の巨人戦では、ボールの判定でもおかしくない沢村投手が投じた低めのストレートをスタンド中段まで運んだ。二本目は外角高めのボール球を泳ぎながらスタンドイン。いずれもボールも日本人の筋力ならそこまで飛ばすことはできなかったであろう。破壊力は過去類を見ない。27日の試合でも2本放ち、ついに111試合目で50本の大台に乗った(29日現在51本)。残り30試合余りで5本、記録更新は確実と思われる。
同じく55には日本球界の負のイメージも付きまとう。過去三度、記録を破る可能性のあった選手がいた。阪神のランディー・バースとバファローズのタフィー・ローズ、そして西武のカブレラ選手だ。バースはセ・リーグ記録に並ぶ54本、ローズはで日本記録を塗り替える55本迎えた最終戦、あろうことか二人とも全打席敬遠され、偉大な記録に挑戦することさえ許されなかったのだ。TVを観ていた野球ファンはその信じられない光景に声も出なかったことだろう。対戦相手の監督は…それは言うまい。その時から55は球界では触れてはならない数字にもなった。
大記録から不可侵の数字へ。あれから数十年、球界がやっとその呪縛から解放されるときではないかと思う。
今期プロ野球界でこの記録を打ち破る選手が出そうだ。ヤクルトのバレンティン選手だ。22日の巨人戦では、ボールの判定でもおかしくない沢村投手が投じた低めのストレートをスタンド中段まで運んだ。二本目は外角高めのボール球を泳ぎながらスタンドイン。いずれもボールも日本人の筋力ならそこまで飛ばすことはできなかったであろう。破壊力は過去類を見ない。27日の試合でも2本放ち、ついに111試合目で50本の大台に乗った(29日現在51本)。残り30試合余りで5本、記録更新は確実と思われる。
同じく55には日本球界の負のイメージも付きまとう。過去三度、記録を破る可能性のあった選手がいた。阪神のランディー・バースとバファローズのタフィー・ローズ、そして西武のカブレラ選手だ。バースはセ・リーグ記録に並ぶ54本、ローズはで日本記録を塗り替える55本迎えた最終戦、あろうことか二人とも全打席敬遠され、偉大な記録に挑戦することさえ許されなかったのだ。TVを観ていた野球ファンはその信じられない光景に声も出なかったことだろう。対戦相手の監督は…それは言うまい。その時から55は球界では触れてはならない数字にもなった。
大記録から不可侵の数字へ。あれから数十年、球界がやっとその呪縛から解放されるときではないかと思う。