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十八大に向けて(中国共産党人事予想)

2010年06月23日 | 雑感・日記的な
お隣の中国ですが、胡錦涛政権も2期目の折り返しを迎えて、いよいよ「十八大(中国共産党第十八回全国代表大会)」に向けて、水面下で権力闘争が繰り広げられております。

昨年の9月に「中国の権力闘争」で、↓の通り、人事予想みたいなことを書きました・・・。


>そこで大胆に2012年の第18大での人事を予想しておきます。

>国家主席:胡錦濤(団派)→李克強(団派)
>全人代委員長:呉邦国(江派)→回良玉(江派)、兪正声(太党)
>国務院総理:温家宝(朱容基派)→汪洋(団派)、薄熙来(太党)
>政協商主席:賈慶林(江派)→劉延東(団派)、薄熙来(太党)
>精神文明建設指導委主任:李長春(江派)→劉雲山(団派)
>国家副主席:習近平 → 留任か?
>中央紀律検査委書記:賀国強(江派)→ 李源朝(団派)、
>中央政法委書記(公安関係所管):周永康(江派)→兪正声(太党)、王楽泉(江派)
>国務院副総理:李克強(団派)→令計画(団派)


と、まぁ僕なりに、色々なことを勘案しながら人事を予想したわけですが、わずか8ヶ月で鳩山政権が崩壊し、菅政権が誕生したように、ここ半年ほどの間で、中国共産党内部のパワーバランスも少しずつ変わってきたようです。

中国共産党内には、「共青団派(胡錦涛)」、「上海閥(江沢民)」、「太子党(曽慶紅)」と、大きく分けて3つの派閥があるといわれていますが、それぞれに「俺は江沢民派だ」とか「俺は太子党だ」などと自分で言うわけもなく、周り(特に外国の中国ウォッチャー)が、勝手に分類しているに過ぎないという意見も多くあります。

そして、最近の動きを見ていると、是が非でも胡錦濤は李克強に自分の後の国家主席を継がせたいと思っていないのではないかという情報もあり、そしてまた、太子党筆頭の習近平も、共青団派を排除して、自分の派閥だけで政権運営をしようと思ってもいないようです。

共青団派と言われる中にも、高級幹部の子弟であり、上海ルートを持っている人も沢山おります。 李源朝は(父が李干成元上海市副市長)、汪洋は(伯父が汪道函元上海市長)ですし、また、太子党筆頭の習近平は(父が習仲勲元国務院副総理)ではあるが、父の庇護の元でヌクヌクと育ってきたわけではありません。

文革のあおりを受けて、反動分子として下放され、15歳~22歳までの7年間、陝西省の片田舎で厳しい農作業に従事しながら共産党の小さな支部に入党し、そこで地域支部の書記に選ばれ、地域から推薦されて名門・清華大学に入学することによって、自力で北京に帰還した訳です。 父や祖父の特権で裏口から政界ルート入りしたようなひ弱さはなく、非常に逞しい経歴を持っています。

現在の胡錦涛世代は「第四世代」と呼ばれており、習近平、李克強、李源朝、汪洋などが「第五世代」なんです。そして更に、現在50歳前後の「第六世代」と呼ばれているメンバーが着々と階段を登ってきており、2年後の「十八大」での政治局常務委員となる9人の顔ぶれが段々と見えてきました。

そこで、人事予想(修正版)です!

国家主席:胡錦濤(団派)→習近平(太党)
全人代委員長:呉邦国(江派)→李克強(団派)
国務院総理:温家宝(朱容基派)→汪洋(団派)
政協商主席:賈慶林(江派)→薄熙来(太党)
精神文明建設指導委主任:李長春(江派)→劉雲山(団派)
国家副主席:習近平(太党)→胡春華(団派)
中央紀律検査委書記:賀国強(江派)→王岐山(太党)、
中央政法委書記(公安関係所管):周永康(江派)→李源朝(団派)
国務院副総理:李克強(団派)→周強(団派)

しかしなが、現在、国家主席のイスに一番近いとされている習近平でさえ、2006年末(十七大の1年前)までは、ほとんど無名でしたから、今後の地方人事等にも要注目です。

新たに登場してきた、胡春華(内モンゴル自治区党委書記)、周強(湖南省党委書記)に加えて、孫政才(吉林省党委書記)や令計画(中央書記処書記)らをはじめ、次の次の世代には素晴らしい人材が揃っているといわれています。

彼らはグローバル化してきた中国に育ち、民主的で、頭の柔らかい、この第六世代(1960年代生まれ)が国家のトップに立ち、1960年、70年代生まれだけで、政治局常務委員を占める2022年(二十大)頃には、ようやく、中国は世界に開かれた、国内格差のない民主国家となる道(苦難の道となるでしょうが)を歩み始めるのではないかと予想します。



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