わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

ラ・ラ・ランド La La Land 辛口感想

2017-02-24 | 映画・ドラマ・本
 今週間tるのアカデミー賞発表を前に、なにやら随分と評価の高いミュージカル「LA LA Land」を観てみました。日本の公式サイトは、こちら

 主役は自分の好きな二人、「ドライブ」ですっかりファンになったライアン・ゴスリングと、アメージング・スパイダーマンでとってもチャーミングだったエマ・ストーン。旬の二人が歌って踊る。これはハズレ無し!と、思ったのですが、私にはイマイチ合わなかった。ピュアな心を保っていないと、この映画は楽しめないと思いました。



 冒頭、渋滞のハイウェイ。LAといえば渋滞、渋滞といえばLA、世界で一番渋滞している都市という数的裏づけが出ているそうです。先日、現在免許の教習所に通っている若息子が、初の高速運転を経験したそうですが、「怖くなかった?」「ちょうど通勤時で全く動かなくて参った」だって。私も隣の車線の人と会話したこともあるくらい、真剣にLAの高速は平気で全く動けないなんてザラ。だから、高速でいきなり逆走する、怪獣が現れて車を蹴散らす、皆で歩き出す・踊りだす等々は、毎朝、あの渋滞に巻き込まれてたら絶対に誰もが夢想するだろうから、ハリウッド映画でよくあるシーンなのはよ~く分かるww

 セバスチャンが歩いていた埠頭と、二人がデートしたジャズクラブはLAの南のハモサ・ビーチにありますが、多くの舞台はLAの北のハリウッドで、ミアが女優の卵の友人たちと住んでいたのもハリウッド。グリフィス天文台はハリウッドの北、そしてワーナーのスタジオは、更にその山の裏側。私自身、朝のラッシュ時に、ハモサビーチの隣のリドンドビーチ市から、ワーナーにアルバイトに行ったことあるけど、マジ凄いよ、あの渋滞!時速5キロなんて、歩いた方が早そうなノロノロ運転しながら、いきなり始まるトランスフォーマーのバトルとか、時間が止まって、そのへんの二輪で渋滞の間を抜ける自分とか夢想しまくったもん。

 冒頭の群舞シーンでは、車も服装も古めに見えたので、1970年代が舞台なのかな?と、思いました。そこへ、ミアのプリウスが現れて、あれ?現代なんだ、と、映画内に有名なミュージカル映画がいっぱい引用されてるので、映画が始まる前に昔風な白黒のオープニングと合わせて、古き良き時代へのオマージュ作品ですよ、ってを示してるのでしょうか?

パーティーの後で、駐車場がプリウスだらけというシーンがありましたが、LAは一時、本当にプリウスだらけでした。私も、まさにミアと同じシルバーのプリウスに乗っていましたが、周りが同じ車ばかりで、駐車場で自分の車を見つけるのは大変でした。でも、それは数年前までで、今、LAで目立ってるのはテスラ。だいたい半年毎にLAに帰っていますが、そのたびにテスラの増殖振りに驚いています。

 でも、いくら見た目がライアン・ゴスリングでも、第1、第2印象が悪すぎて、私だったら、こんなヤツとは関わり合いになりたくない!って、目を合わさない。とことん避ける(映画が10分で終わってしまうw)。ミアちゃんは寛容なのかと思ったら、映画が進むにつれ、彼女の身勝手さが鼻につき始める。

 結局、二人の関係は終わり、引き換えに互いの夢はかなって、ミアは人気女優に、セバスチャンはジャズクラブのオーナーになっている。この映画が史上最多タイのアカデミー賞ノミネートされたり、多くの賞を得たのは、選考者達が実際に、主人公たちのようにエンタメ業界で成功し、その影には矢張り同じように、何かを失って成功を得たから、彼らの琴線に触れるからではないかと思いました。要は、手前味噌。

 ラストの、セブが歌っている間の「もし…」夢想シーンが長い… 未練たらたら過ぎでしょ。今は結婚して子供で来て幸せなミアだけど、ハリウッドだもん、どーせ離婚するっしょ、とか思っちゃうし、好いた惚れたじゃ生きていけんわな、とか、夢見る乙女とは程遠いわたくしなのでした。

 でも、様々な古い映画をオマージュした映像は美しかった。そして、最後にセバスチャンの見せた微かな笑みは、あの表情だけで私が勝手にアカデミー賞送りたい。ピアノも特訓を受けて、劇中、本人が演奏してるそうです。才能豊かな人なんですね。歌って踊るのは、ブリタニー・スピアーズ、クリスティナ・アグレラ、ジャスティン・ティンバーレイクと同じく、元ミッキーマウス・クラブのメンバーだから、昔とった杵柄だけど、ピアノも初心者ではなかったんじゃないかな?いやー、しかし私、やっぱライアン・ゴスリング好きやわ~。ブレードランナー楽しみやわ~

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