しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

機動戦士ガンダムⅡ 富野 由悠季著 角川スニーカー文庫

2012-09-27 | 日本SF
「Ⅰ」だけ先に手に入れて読んで、それなりに面白かったのでブックオフでⅡ、Ⅲを入手しました。

「Ⅰ」は結構アニメ版とリンクしている感じでしたが、「Ⅱ」ではかなり設定、ストーリーとも外れてきます。
(私が1年戦争の細かい設定覚えていないのでもしかしたら設定は同様かもしれませんが)
以下前と同様ガンダムを見ていないとわからないかと思いますが....、まぁ感想を。

映像版では出てこない(?)、「クスコ・アル」というララァの後釜のジオンのニュータイプの女性がララァ亡き後エルメスを操ったりアニメ版ではあまり出てこなかった「シャリア・ブル」という名の人物がやはりジオンのニュータイプ部隊で重要な役割を果たしたりします。
また、セイラとアムロができちゃったり...。
(セイラさんファンとしてはちょっと複雑)
お色気シーンたっぷりなのでアニメでガンダムを見た高校生が読めば結構興奮するかもという内容。

その他Ⅰではアムロたちの乗艦ペガサスが沈んだり、ララァが死んでしまったりと激しく事態が進行し、かなり急展開で進んでいましたが、Ⅱではアムロ(男)-セイラ(女)-シャア(男)-クスコ・アル(女)-アムロ(男)という男女の葛藤とニュータイプ論がストーリーの軸になり、事態はそれほど展開しません。
(Ⅰで登場人物を死なせ過ぎてまた人物紹介から入ってるので進められなかったのかもしれませんが)

一応「人間ドラマ」風ですが、著者の本職は「映像」...「Ⅰ」同様それほど深みのある文章ではない(と感じた)です。

絵コンテ的に場面場面を創って、それに文章を付けている感じ。
それぞれの場面「画的」には「かっこいい」んでしょうが、文章で読むとちょっとなーという感があります。

場面場面の転回も早くて(アニメと同様)余韻に浸る間もない。

いろいろけなしましたがガンダム独自の世界観に浸れる人であれば富野氏の豊かなガンダム世界を楽しめる作品だと思います。
富野氏、アニメ版も本当はこういう感じで展開したかったのかなぁ、というのが垣間見えたような気もしてその辺も楽しめました。
アニメは共同作業だから思い通りの展開にはできなかったでしょうし。

ニュータイプ、男vs女という構図は、Zガンダムでメインテーマになっていくので、ファーストガンダムが成功して、「Z」では「富野氏もある程度好きなことが出来たのかなぁ」などとも思いました。
(「Z」...のその辺のところ、一般向けしなかったとも思いますが)

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