しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

機動戦士ガンダムⅢ 富野 由悠季 著 角川スニーカー文庫

2012-09-28 | 日本SF
「1」「2」から続いてこの「3」で完結です。
(ローマ数字は文字化けするのでアラビア数字で表示しました。)

この巻、文章的にも前作よりこなれてきていて、「小説」という感じにはなってきていて読みやすかったです。
(まぁあくまでそれなりにですが...)

アニメ版と離れた「2」の伏線から展開して大団円まで持っていっていますのでこの巻もストーリ、結末はアニメ版とかなり異なります。
展開について、巻末の作者自身の解説で「急すぎたか」と書かれていましたが、私は結末に向かって盛り上げていくのにちょうどいいテンポと感じて最後まで一気に読めました。

「2」から傾向は出ていましたが「3」でも富野氏の好き(?)な「ニュータイプ論」が話の中心にきていますので、この辺苦手な人はついていきにくいかもしれません。
でもアニメ版を見ている人は「こういうパラレルストーリー的な展開と結末もあったのか」という点でも楽しめるのではないかと思います。
ここまで大胆に設定を変更できるのは、ガンダムシリーズの生みの親である富野氏ならではですね。
(アムロも死んでしまうし...)

「3」ではギレン・ザビが悪のボス・キャラとしてなかなか魅力的に書かれていました。
全巻なかなか魅力的な人物が登場しており、この辺作者の才能かと思いますが、それぞれ長く出番がなくブツ切りでの登場なので「もっときっちり描かれていれば」と惜しまれます...。

なお全巻に渡ってシャアは活躍しており、「2」以降のヒロインは完全にセイラ。

富野氏この兄妹好きなんだろうなぁ。

なお全巻に渡りフラウボウ、キッカ、カツ、レツは唐突にちょっとずつ出てくる感じ。
なんとか出そうと思っていたんでしょうがそういう展開になれず出せなかったんだろうな...。

などいろいろ感じましたが、「ガンダム」はアメリカでの「スター・ウォーズ」のようにファンを含めて世界観が出来上がっている偉大な作品ですね。

でもまぁ、随分長い間映像含めガンダムと付き合ったので、しばらくはお別れしようかと思っています。

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