・良くあるロマンティック・コメディだが・・・。米で大ヒット!
サンドラ・ブロックがプロデュース・主演のロマンティック・コメディ。相手役に、女好きで優柔不断だが、心優しい御曹司役がぴったりのヒュー・グラント。社会正義を貫くエリート弁護士が、ひょっとしたキッカケで御曹司にドンドン惹かれて行く物語。
監督は「デンジャラス・ビューティ」(01)で脚本を担当しS・ブロックの信頼厚いマーク・ローレンスのデビュー作。まさに王道を行くキャスティングとストーリーで米国で大ヒットした。
製作理由のひとつに前年の9.11事件があった。NYが不安な大都会であるという印象を払拭するためには、こうしたハッピーなラブ・ストーリーがぴったり。NYの摩天楼をバックにクルージングしたり、NYメッツの観戦やテニスを楽しんだりの豪華な映像もそんな理由があったからだろう。ストーリーに巧く溶け込んでいた。メッツの試合には背番号31のM・ピアッツや5番新庄など当時のメジャー・リーガーが出演、クラブではノラ・ジョーンズの歌が聴けたりする。
ヒロインが飲み過ぎてイビキを掻いて寝てしまったり、やけ食いで腹を壊したりS・ブロックならではの親しみを増す設定。若くて野心家の弁護士(アリシア・ウィット)や彼女を温かく見守る両親(ロバート・クライン、ダナ・アクヴィ)の存在もあって、単なるラヴ・ロマンスに味付けがされている。
働く独身女性にとって、こんな男性が理想の王子様なのだろう。意外性はないが、たまにはこういった定番ラブ・ストーリーも良い。邦題は「一身上の都合につき」のほうが解り易かったと思うが、ロマコメには相応しくないと思ったからかもしれない。オシャレな題名を付けて欲しかった。
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