やれこら やれこら 昨日も今日も

自分だけはと力んでみても,膝はガクガク,息ハアハア。会話は「アレ,ソレ」そして「やれこら」。鍛えるべきは皮肉とジョーク。

ふふふおばさん   やれこら やれこら

2014-09-24 07:29:57 | 今日のやれこら
少し,遠くに散歩です。
山裾を通ります,往復で50分です。
舗装もしてあります,車が十分通れる道です。
ですが,最近は昼間でも「イノシシ散歩中」の目撃情報が有ります。
向こうから,歩いてくる男女が見えます。
「あっ,ふふふおばさんだ」
夫婦仲良く散歩のようです。
「こんにちわ」どちらからともなく声を掛けます。
「こんなに遠くまで」と主人が言います。
「いやー,そちらこそ」返事をします。
そして,すれ違います。
「ふふふおばさん」は,主人が話している時は,主人の顔をじっと見つめます。
いつもの事です。
「ふふふおばさん」夫婦の年齢は分かりませんが,私と同世代です。
とても仲の良い夫婦で,同世代では珍しい「いつもべったり」です。

「ふふふおばさん」は我が家だけで通用する言葉です。
「ふふふおばさん」は近所の団地に家を建て,引っ越してきました。
野菜作りが趣味で,「無農薬」にこだわります。
早速近所の休耕畑を借り,野菜栽培を始めました。
そして収穫です。
自家製野菜のトマトにキュウリ,ピーマンにナス。
大事そうに抱え,如何にも楽しそうに我が家の前の坂道を上がっていました。
その時に発する言葉が,「ふふふっふ,ふふふっふ,ふふふっふ,ふん」です。
数年前までの話ですが,それ以来,呼び名は「ふふふおばさん」です。

借りていた畑が,果樹園になりました。
今は別の場所に「自分の畑」を持って野菜を作っています。
収穫帰りに通る道が,違ってきます。
夏場は毎日のように聞こえていた「ふふふっふ」が聞こえないのが残念です。

「あっ,始まった」
団地の坂道を登っています,散歩の帰りを少し遠回りしました。
「ふふふおばさん」夫婦が先に家に帰ったようです。
「ふふふおばさん」の家の前に駐車場があり,少しのスペースが有ります。
車もよく通る道に面していますが遮るものは有りません,良く見えます。
散歩終了時恒例のラジオ体操が,始まったのです。

向き合います,互いに礼です。
「いち,にー,さん,し,・・・・・」二人で声掛けです。
ラジオ体操中は,まったく二人の世界です。
車が来ます,そばを通る私は余計二人の方に近づくことになります。
軽く会釈して通り過ぎますが,二人は見つめ合って体操です。
最後まで見ていてもいいんですが,こちらが気恥ずかしくなります。
それに,体操の終わりは知っています。

深呼吸の後,姿勢を正して見つめ合います。
そして「ご苦労様でした」の声とともに互いに「礼」です。

羨ましくは有りません,私には到底達することのできない“世界”ですから。           
            やれこら やれこら