もう少し大人になればいずれ話すよ

　カレンダー通りだからまだゴールデンウイークに入ったというかんじがしません。
昨日は午前中仕事、午後は子供の通う学校の保護者会、そしてあわてて着替えてダンスレッスン。忙しいスケジュールでした。
せっかくだから、近くのレストランで帰りにビールが飲みたくなって、娘もそこに行きたかったらしいので、一緒に入りました。

　いろんな話を思いがけずしました。保護者会で言われたことをふまえて、です。いちのひめも、思いがけずいろんな話をしてくれました。
お店の人、マンゴージュースになにかまぜたかな？

　はじめてサングリラっていうお酒を飲んだけど、おいしかった。

私に触るな！

　疲れていると「なんで私だけ…」と思ってしまうようになる。これはいけない感情です。縮まりそうななる心を伸ばすようなこと、例えば仕事に関係ない読書とか、そういうのが出来ないので余計にストレスがたまります。

　私の体は一つしかないのに、いろんなことをこなさなくてはいけない。なのに世の中はさらにいろんな負荷をかけてくる。

　もう少しで連休です。それまで頑張れ！私。

　

聞きたいのに

　お昼ご飯時に放送が流れます。Ｊポップが聞こえるハズなのにさっぱり。
ある先生が「モスキート音で流してるんですかね～。」
一同笑。

　あ、前任校で生徒の一人がモスキート音を携帯のアプリで授業中流したんですよ。生徒はみんな耳をふさぐのに
僕にはちっとも聞こえない。本当に聞こえないんですよ。

　え、そうなの？ここだけの話教壇に立つと２０代に見えるって言ってくれた生徒さんもいるんです（あ、殴りかからないで
くださいね。多分遠くに見えているし、しわとか白髪とかが見えないから、そういうふうに言った生徒さんもいたんです。）
私の事。だから、なんとなく自分は、ほかでもない自分は聞こえるような気になっていたのですが、早速若い先生がご自身の
携帯を取り出し、モスキート音をだすアプリを使いました。

は？…ほ？…

悲しいかな、私ともう一人の先生はちっとも聞こえません。でもお若い先生は「う、聞こえる」なんて言うんですね。話に
加わらなかった先生までが、「うっ」って言って、聞こえたようでした。

何度鳴らしてもらっても、ちっとも聞こえない。本当に年なんだ…思い知らされました。

「え～、そのアプリ壊れてません？」って言っても、お若い先生方はいいえ～っと首を横にみんなふるの。
そうしてとどめの一言
「鼓膜も張りがなくなるそうですよ。」
があ～ん、肌だけじゃなく、鼓膜までたるんでくるの～？！加齢の馬鹿～。

どんだけエイジレスな美魔女でも、モスキート音を聞かせれば…

登るにはそれなりの装備が必要なのです。

　「古典の山は頂上に登るととても見晴らしがいいんですよ。ず～っと遠くのほうまで日本が見える。場所もそうだけど、ずっと遠くの時代まで見通せるの。平安京の時代とか、奈良時代くらいまで見通せるんですよ。いいですか。センターがどうとか、世知辛いことももちろん考えないといけませんが、やっぱり絶景ってみたいでしょう？古典の山、登って一緒に感動しましょう～。」

なあんて言って、とにかく高１の生徒さんには、この山は実は八甲田山なみに過酷なんだよということは伏せておいて、だますようにして只今古典の山に登るように仕向けている最中。用言の活用表を暗記させているところです。最初はいいんだけど、だんだんごっちゃまぜにしてしまうんですよね。

「こ・き・きる・くる・くれ・こよ・きよ・くる・くれ…」もう遊び半分でめちゃくちゃに言う生徒さん、やっぱりでてきます…こんなもの覚えたってなんの役に立つんだ？とばかり、おふざけで言うんですね。うん、理系志望の人、特に。

　これに形容詞、形容動詞の活用を覚えさせて、果ては助動詞の活用も覚えさせる。こちらだって心苦しいですよ。でもね、じゃあね、覚えるのやめますか？もし、覚えないで古典をマスターしよって言うなら、もうひたすら古文を読みまくるしかないでしょう。歴史的仮名遣いで文章を書いて、ものを考え、話すしかないでしょうね。「うるさい！」って言わないで、「あなかま！」って平気で言えるくらいに。「読書百篇意自ずから通ず」の世界ですよね。でも、同じもの百回読むのはしんどいですよね。百回読んで分からなかったら二百回？そんなことをしていたら、勉強の段取りできませんね。際限なく古典に時間はかけられない。
　だったら、古典、何出されても読めるようにするなら文法しっかりやるしかないですね。一回しっかり文法をやって１００以上の異なるテキストを読んだ方がいいと思いませんか？一回も文法をやらないで、一個のテキストを百回以上読むのとどちらが効率的ですか？

　ってことを言いたいのです。英文法の大切さは分かっているのに、なんで古典文法になるとどうでもいいと思うのかなあ。もはや、一読してはよく分からないなら、それはもうルールにのっとって読んで理解するほかないと思うんだけど。古典って一応日本語だから、まあ、なんとかなるでしょう。それは古典に対する甘えですよね。
「いいじゃん、分かるだろ？ほら」
「あなたにいったい私の何が分かるというの。」
いい加減な男子、古典に肘鉄食らわされないように。

ホッピーとかハイボールとか…分からない

　今年度の担当クラス、今のところはどこも楽しく授業をさせてもらっています。生徒さんたちが素直で、こんなんでも笑うの？というようなベタなダジャレでもウケるんです。やさしい…

　たとえば今、高１の皆さんには古典地獄の一丁目となるか、天国への第一歩となるか、という前置きをして用言の活用を教えています。カ変の「来」ですが、この命令形「こよ」のところで、
「はい、この『こよ』ですが、思い出しますね～。わんちゃん。そう、私が高校生の頃、飼っていた犬の名前なんですね。」

こんなかんじに言うと、もう笑ってくれます…

　そんな心の広い生徒さんに向けて、昨日は学校に残って一生懸命手作り宿題を用意しました。もうすぐGWです。課題をたあんと準備してやらねば。去年の反省として、宿題をうまく使うことができませんでした。授業準備に必死で、つまりテストや予習ばっかりに目がいって、そのあとの課題、まで目配りが出来ていませんでした。目前の一時間だけじゃなくて、そのあとの生徒の３０分の課題までを計画しないといけなかったのです。

　休みに入るまでに、他のクラスも順次つくっていかなくちゃ。頑張ります。

　ああ、それで遅くなりついでに同僚と晩御飯を食べました。お互いあまり飲めないので気楽に女子ごはん♪

ホッピーっていうのを生れてはじめて飲んだのですが…いったいどう飲めばよいのか分からず、残してしまいました。

私と言えば、寝所のちりなんて気づく前に爆睡…

　建礼門院ブームがまだ続いているのですが…目を通したところでも、また日を違えるとふと目に留まる和歌があって。詞書も素敵なんですよね。結局全部いいってことか。

　　なにとなく、ねやのさ莚うちはらひつつ、思ふことのみあれば

ね、なんというわけもなく、ベッドのチリを払っていると、物思いにふけってしまうのよね、なんて言うの。
文机のチリじゃなくて、寝るところのチリを、つまりシーツみたいなのを指でそ～っと撫で続けているわけでしょう？
何を考えて思い出しているか、分かるんだけど、「なにとなく」ってとぼけている。

　夕されば　あらましごとの　おもかげに　枕のちりをうちはらひつつ

って言っているうちに、どんどん情念がぶわあっとふくれてくる。

あくがるる　心は人に　そひぬらむ　身の憂さのみぞ　やるかたもなき

どちらの和歌も素直でいいなあ。「もう、こんなに好きになってしまう自分が悔しい！」って思いながら、だったらもう嫌いになる！
って思いきろうとするんだけど、全然だめで今日もやっぱり好き好き度が高くなってる…っていうところが、本当にかわいい。
「のがれがたきちぎり」って二人の関係を言うんだけど、それって言い訳だよね。

ザ ガールズトーク

　「建礼門院右京大夫集」を時間をみつけてはパラパラとみています。心にとどめたい和歌がたくさんあって附箋貼りまくり、書き入れしまくりです。

　単語帳を買って、気に入った和歌を書き写してぱらぱらとながめようかなあ。そんななかで私の好きなモチーフが扱われていました～。見つけた！「埋火」です。今年の１月２９日のところで、新聞に載っていたものを転載したことあったけど。

　「右京大夫集」で見つけたのは、こんなの。

　女房たちと長話をして火も消えてしまったけど、埋火をかきおこして、同じ心の４人くらいで
「それぞれの心の中を、少しも残さず（話そう）」って言うんだけど、それぞれの心の奥底のことはやっぱり言わない、っていうのが自分の心だってそうだから、感慨深いわ。

　思ふどち　夜半のうづみ火　かきおこし　闇のうつつに　まとゐをぞする

　たれもその　心のそこは　かずかずに　言ひ果てねども　しるくぞありける

これってまさにガールズトークですよね。本心で話そうねって言うんだけど、結局誰もそうしなくて、灰をいじくりまわしながら、それぞれがいろんなことを思い出したりして沈んだり、くすって笑ったりしている。そのことを「あなた、正直に言いなさいよ～」なんて責めないで、
まあそれぞれいろいろあるよね、ってところが共通していて、そこで心のなかで女房どうしが手をつないで連帯感をもっているかんじ。
　素敵です！

　この後、重衡が来て、女房たちが「もう怖いからやめて～」って言うのに、怖い話。怪談をばしばしとするところ、これもなんだか学生時代のサークル合宿のひとこまみたいで、楽しい～。

　

決して独善的な授業をしようって、そんなつもりはないの

　高２で授業を持つことになりました。昨年は高３。「和歌が出ると分かんない」っていう声をよく聞いたので、今年ご縁があって高２だから、なにか機会があるごとに和歌に触れるような授業をしようと思っています。

　今扱っている中に「歌合」っていうのがでてきたので、天徳内裏歌合の話題をだして、壬生忠見と平兼盛の和歌をだしました。どちらも、「全然人には秘密にしていた恋心なのに、なんかもううわさになってる～」ってかんじの意味なんですが、「恋」そのものを「しのぶれど　いろにいでにけり」っていうのと、「人知れずこそ思ひそめしか」っていう、よ～し、絶対秘密にしておこうって頑張ってる度が高いのは忠見のほうのような気がして、いいような。そう、だから心の強さっていう人格的なところでいうと彼の歌がいいな。

　でも、和歌自体で比べると、兼盛のほうが、やっぱりロマンチックっていうか、その秘めた恋がみんなにばれちゃったこともまんざらでもないっていうふうに思っているみたいで、いいなって思う。やわらかいかんじ。

　当時のうたの判者だって勝負をつけがたかったから有名になったので、難しいですね。ちなみにこの歌合。実際に勝ったのは兼盛の方、「私の百人一首」をかいた白洲正子さんも兼盛の方。剣道の試合だと審判３人で二人の旗が同じ色なら、そちらに勝ちがつくから、いくら私が言ったとて、二点ゲットの兼盛の勝ちですね。

　しのぶれど　色に出でにけり　わが恋は　ものや思ふと人の問ふまで　　平　兼盛

　恋すてふ　我が名はまだき立ちにけり　人しれずこそ　思ひそめしか　　壬生忠見

こういうのが一番面白い

　注文していた学校推薦のジャージが届き、にのたろうが一言
「さて、これを着てニュージャージー州にでも行くか。」

　私が、新年度は入用でお金がないよ～と言ったときに、にのたろうが一言
「お金はおっかね～。」

ダジャレ好きの私が大爆笑をしたのは言うまでもありません。

　

ライトを浴びるだけで、気分はもう

　いちのひめのダンス発表会。私はメイク係りとして頑張ります。舞台そでから彼女のダンスを見て、ちょっぴり泣きそう。だってとてもイキイキしていたから。輝いているものはやはり美しいですね。

　発表会っていっても単独主催ではなくて、市内のいろんなダンス教室がでる、そのうちの一つ。印象としてはフラが隆盛を極めているような。のんびりしたおどりだから、年配の方も多くて。それにフラってなにもおへそを出さなくては、ということでもないようで、ロングドレスを素敵に着られていて、しかも少し貫録のある体格のほうが、フラのドレスが映えるんですね。

　フラに目移りすることはやっぱりなくて、よ～し、あの上級生ダンサーのように７月までに足をぱっとあげられるように頑張っちゃう！心に火がつきました。