柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

しかし、今葬式に行く意味がない・・・2

2013年01月12日 | 葬儀の世界
昨年の12月に書いたブログに
コメントを頂き
また、書きたくなったので再挑戦します

葬儀の現場に出ていた時
家族の知らない所で、別れを惜しんでいる人を沢山見てました。
運よくご家族に引き合わせられればいいのだけど
今の葬式は、ご家族が自由に動ける時間も状況もない

だから、会葬に来た人が
「亡くなって淋しくなるわね」「良い人だったよ」
「ついこの前、あったばかりよ」
こんな声を家族は、聞く暇がありません

会葬に来ても、受付をして焼香して帰るだけ・・・
1時間その場にいるだけ
東京や神奈川なら、焼香すると読経中でも会食に促されるので
30分といない
通夜には来ても、告別式には来れない人も多い

故人との最後の別れなのに、この後は影も形も無くなるのに
故人の姿さえも見ないお別れをする
また、気落ちしている家族に
慰めやお悔やみを伝得たくても、一言も声をかわせない
これが今の会葬者です

これって葬式の在り方を変えて、
故人ともご家族とも会って話ができれば、もっといい葬式になると思いませんか?


故人の事より世間話に夢中の会葬者
だから
親しい人の集まる家族葬が良い

そう思う方もきっと多くいますね
世間話をしても何の問題もない葬式をし続けている葬儀社の努力不足はないのでしょうか

おしゃべりおばさん達はどこにもいますが
この人たちも花入れで遺族の前に出たら、さすがに神妙になるでしょう
きっとおしゃべりしても問題ない式場空間が、
ぞの葬式だけでなく、過去にずーとあり続けているのではないでしょうか

ご家族も故人を懐かしんだり、惜しがったりしてくれる声を聴き続けていたら
関係ない人は葬式にいらない、なんて思わないのでは・・・

振り返ってみれば
昔からの葬式ではありますが、葬儀社は少しづつ改革をしてきました

それぞれの人を送るのだから、と
故人らしいお葬式を考え始めました

大切な人を亡くし、心に痛みを抱えるご家族の為に
グリーフケアや居心地の良い控室を考えました

故人の尊厳やご家族の為に
遺体の処置や管理もするようになりました

会葬者が葬儀に来て不快な想いをされないように
接遇に気を配りだしています

しかし故人と遺族と会葬者の関係を再構築しようとは
まだ、考えていません

多くの人が故人を惜しんでくれて嬉しい、と家族が感じる
お別れに来て良かった、と会葬者が感じる

そんな葬儀を、考えないといけない

毎度いう言葉ですが
家族葬が悪いというのではない

別れたい人が自由に別れることができる
普通の葬儀をしてほしい

家族だけでなく、悲しみは他の人とも共有してほしい


最期に一言追加すると
家族であっても、親族であっても、友人であっても
葬儀の間中悲しんでいるものではない
ご近所の人が世間話をしても、それは当然といえば当然です
悲しみの度合いが違う
でも、その人達にも別れる気持ちがあるから
わざわざ着替えて、香典を用意して、時間を割いてきているのだと思います

その気持ちを多く感じてもらうのには
やはり葬儀社の運営力が大きいのではないでしょうか

葬儀社が「これからは家族葬が主流
会葬者数は増えることがない」って主張してしまうのは
悲しい、です

人は社会とは切っても切れない繋がりがあって
そして人生を送っているんです

それを断ち切るのは無縁を選択しているのではないかしら

地域とのつながりを求めるのが葬儀社ですよね









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1 コメント

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Unknown (ゆう)
2013-01-16 11:01:41
事前相談では
半数以上の方が「家族葬を考えています」とおっしゃいます

もちろん「家族葬」のメリットとデメリットと説明しても
結論は「家族葬」です

理由は
「家族や知人に迷惑を掛けたくないから」
というのが一番多いようです

迷惑って何なんでしょう

「本当に家族葬でいいのか」
なんていうテーマでどなたか本でも出版して欲しい
メディアでもどんどん発言をお願いします

葬儀社からのアピールではどうしても
売上目的だと思われてしまうのです









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