司馬万太郎の残日録

司馬遼太郎の小説を読むことが好きな建築士の日常雑想録
  (競輪)・(中日ドラゴンズ)・(晴耕雨読)そして建築のこと

高木監督は猛省するべし。

2012年09月21日 | 野球、中日ドラゴンズ:藤井淳志
2012のシーズンは早々と巨人が決めてくれた。
以前、今の中日なら誰が監督をやっても優勝できると書いたのだが、さすがに浅尾のいない中日に優勝は無かった。

しかし、クライマックスは別だ。浅尾がいる。十分勝てると思う。
ただ、勝負時に岩瀬は使わない事が前提となる。高木と権藤にその事が解っているのかどうか?そこがポイントとなる。

今年、中日は監督として立派な成績を残し続けた落合に代えて、高木を監督に据えた。
シーズンの優勝よりも観客動員とファンが喜ぶ野球を重要視した末の決断だった。
だが、ファンが喜ぶ野球はできただろうか?。観客動員は増えたのだろうか?
二つとも答えはどうやらNOだったようだ。

ファンが喜ぶ野球をすれば当然に観客動員は増えるはずである。
ファンの喜ぶ野球をする。って事はお友達野球をすることではない。
山崎・川上・山昌・岩瀬、スタッフをオール中日OBにする。
そんな事でシーズンを通してファンは喜ばない。
スタッフについてはあえて文句は言いません。結果が良ければそれでいいです。
ただ、山崎・川上・山昌・岩瀬はもういいです。
この4人の代わりに若手4人のベンチ入り機会が失われています。
飛んでもないことです。若返りへの逆行です。
今年の中日にとって、若返りは何物にも代えがたいテーマであったはずです。
ファンもそれを望んだはずです。
球団は高木が監督になれば観客が増えると思ったのでしょうか?
だとしたら、とんでもないアホーです。
ファンは高木が監督をすることで、落合とは違いチームを若返らせ将来の可能性を感じさせるチーム作りをしてくれると信じたのだと思います。
そのためには、多少負けたっていい。クライマックスでの勝利があれば、シーズン優勝なんか逃してもいい。それくらいの覚悟で落合を追い出しの運動をしたはずだったのです。

なのに、このチームです。
高木監督は猛省をするべきです。

   ・・・・・・今日は、ここまで。

平成24年度二級建築士設計製図試験の事 4

2012年09月18日 | 二級建築士設計製図試験
   ---- 階段の事 ----

 今年は、2以上の階段が要求された。課題文にはしっかりと書かれていたし、屋外階段としてもよいとわざわざ注目しやすい表現もつけてくれた。
しかし、現実は多くの受験者(2割くらいか?)が階段一つで計画を行ったようである。

結果的には、あまり意味の無い階段要求となった為、階段一つで計画した受験者のほうがすっきりとした計画となりエスキスもしやすかったようで、階段二つにした人は難しいエスキスとなってしまったようである。
だからと言って階段欠落者が採点上有利となるような事があってはならない。と思うのだが、現実的にはそのような不公平を阻止する方法は一つしかない。
そう、階段欠落を失格扱いとすることだ。しかし、今回の課題で一番重要なのはイベントや趣味の教室などの活動が公園と一体的な利用形態として行えるコミセンの設計ができているかどうかであり、階段二つが計画されているかどうかではない。
したがって階段一つが欠落であっても、本来の目的がまとまっている計画を失格扱いにはできないと思う。

 本来、このコミセンは2以上の階段や避難階段が必要な特殊建築物には該当しない。
多くの受験者がその辺のところが理解できていないようである。
そもそも建築基準法のいう集会室や集会所の類は不特定多数の利用が考えられる建物を意味しており、コミュニティを対象とした集会施設程度はそれに当たらないのだ。
わかりやすく言うとそこに集まってくる利用者は、特定多数なのだ。決して不特定多数ではないという見解なのだ。
 小学校や中学校単位で作られる市民館などもその類なのだ。この辺の事は、決して建築基準法の法令集を読んでも解らないところで、実務で集会施設や市民館などを設計して確認申請や計画通知などを作成する機会などのあるものには常識扱いだ。

だから、階段の欠落は法令違反ではない。外部階段も避難用の階段ではない。
したがって、開口部に面していてもいいし、階段幅も単なる外部階段となるので、75センチでいいことになる。
繰り返し言うが今回の2以上の階段は、単なる課題での要望なのだ。

課題に占める重要度としては、課題前文の項目や留意文、要求床面積、要求室などの項目よりは重要度としては低い事はまちがいない。
それでは、屋外カフェテラスや駐車場などと比べてどうだろうか?
私の感覚としてはそれと同等かやや下の重要度ではないかと思っている。もちろん一つの階段はしかるべく計画してあるのが前提条件としての考えである。

 そもそも、今回たかだか15m程度の建物で二つの階段を要求したこと自体が試験問題としては適当でないし、その階段もバックヤード動線のためなのか、公園から直接2階部分の利用を考えさせる為のものかが、はっきりしていない。そこが今回の課題では最も中途半端になってしまったところだと思う。
最も、そこが設計の自由度の試験であったとするなら、・・・・・・である。

   ・・・・・・きょうは、ここまで。



平成24年度二級建築士設計製図試験の事 3

2012年09月16日 | 二級建築士設計製図試験
 今年からの新制度の目玉である「計画の要点」について少し書く。

「公園と一体的に利用できるコミュニティ施設とするため、多目的スペースはイベント等で公園と一体的に利用できるように、屋外テラスを介したかたちで、公園に面しての配置とした。」

・要点は多目的スペースは公園に面しての配置であることが、必要になるだろう。
そうでない配置はきつい減点となるだろう。おそらく、階段一つ忘れよりはきつい減点だと思う。
ただ、多目的スペースは公園に面していなくても、喫茶スペースと屋外テラスが公園に面していて、多目的スペースと喫茶スペースとが可動間仕切りで仕切られていて、その可動間仕切りを取り払えば一体的利用ができ、結果的にテラスを介して公園と一体的利用ができる場合は、ほんの少しの減点若しくは減点無しで済む可能性もあると思われる。

 意外と思うかもしれないが、今年の課題の最大のポイントは、「多目的スペースが公園に面しているかどうか」だったと思います。

そうでない計画をしてしまった人は、これ一発で相当きつい状況からの出発であったと思ったほうが良いでしょう。
この考えには賛否両論あるかと思いますが、私は自信があります。
これが、今年のポイント(設計の自由度の評価)だったのです。

そのほかのものは書いてある通りにすればいい(しなければならない)ものばかりで、「試験内容の見直しについて」で発表された
 ポイント主要室等の床面積について設計の自由度を高めた条件設定では
 エントランスホール・倉庫・喫茶スペース・通用口・便所・湯沸室・倉庫・便所
がありましたが、ポイントとなる主要居室等の計画等について設計の自由度を高めた条件設定に当たる項目がないのです。
正確には無いように見えたのです。 実際は設計条件の前文にあったのです。

 イベントを行うのも交流の場となるのも多目的スペースなのです。
それを公園と一体的に利用できるようにするのが今年の課題だったのです。
その方法についての具体的な指示はないのです。これが「計画等について設計の自由度をたかめた条件設定」にあたるのです。だから計画の要点では多目的スペースの計画の要点が問われるのです。

 この試験に占める多目的スペースの重みが少しは理解して頂けたでしょうか。

次回は階段について少し書くつもりです。


  ・・・・・・・・・今日は、ここまで。

平成24年度二級建築士設計製図試験の事 2

2012年09月13日 | 二級建築士設計製図試験
 もし、私が二級製図試験の採点責任者だったら、
試験の合格発表は翌年の3月にしてもらわないと採点が終わらないと思います。
新年度試験の申し込み開始直前まで採点をしていると思うからです。

どうしてそんなに時間がかかるのか? 理由は簡単です。
限りなく公平な判断を下したいからです。
一つ一つの判断基準の公平さも問われるからです。

いろいろなケースを想定して配点や減点の基準を創るわけですが、
想定外と思われることも多々あります。
そんな場合でもそれら想定外のものがそれ以外の減点などで、
不合格や失格が明らかであれば問題は無いのですが、
想定外の表現を含めて合格のボーダーラインである場合は、
配点や減点の公平性はより問われることになります。

単純な基準での採点はできないケースがでてきます。

今回質問を頂いた名無しさんの場合もそんなケースにあてはまりそうです。

ケース1 [名無しさんの場合]

屋外階段配置ミスで、玄関入り口を塞いでしまった。
他は完璧だったが、講師はこれが原因で失格の評価をした。

図面を見ていないので何とも解らない部分はありますが、
サブエントランスが確保できているとのことですので、たとえ玄関が全く使えない場合でも公道からの施設利用が確保できていれば失格にはならないと思います。
ただし、サブエントランスをどこに作ったか。おそらく公園側だと思いますが、サブエントランスから道路への通路が確保されていることも重要な条件になるとおもいます。
それらが確保されている場合は、階段(外部階段)一か所の欠落者より減点は少ないとおもいます。
サブエントランスから道路への通路が確保できない場合は、外部階段の欠落より減点は多いと思います。ただし失格にはならないと思います。

もし、名無しさんが外部階段欠落していたら、立派な玄関ができたと思いませんか、それなのに階段欠落者の方が減点が少ないのであれば、少々理不尽な事になります。
12月試験結果の発表を楽しみしましょう。吉報連絡をお待ちしております。
本当に他は完璧なんですよね。

 ケース2 [素人さんの場合]
 2階平面図に現れる外部大梁の記入忘れは致命傷となるか?

 なりません。立面図に窓を一か所書き忘れたの同じくらいです。

 ケース3 [ユミさんの場合]
①いい駐車計画ですよ
②今回の試験では20発くらい食らうとダウンしてしまうジャブのうちの一発です。
③喫茶スペースは減点にならないと思います。
④おそらく減点なしでしょう。そこのガラスは型ガラスなんです。
⑤2発目のジャブです。
⑥3発目のジャブです。
⑦程度にもよりますが、ジャブ2発分くらいだと思います。最大でも3発分くらいです。
 この程度ではユミさんは倒れません。

 ケース4 [takaさんの場合]
留意文④に耐震性を確保する。とありますのですこしナイーブになりますけど、
断面図に7m×8mスパン部分の切断面が現れるのであればR階小梁、2階小梁、地中小梁が記入されていれば減点は無いと思います。

 ケース5 [さくらさんの場合]
階段の手すりは鉄骨でも全く問題はありません。


 多くの受験者が不安でいる時期ですが、今回の試験は

①公園敷地からコミセン敷地への入り口(大きさは最低でも2m以上)がある。
 若しくは公園とコミセンの境界にはフェンスなどで仕切ってない。

②喫茶スペースと屋外カフェテラスは一体的に利用できている。
 喫茶スペースと屋外カフェテラスは公園(西)に面して配置されている。
 喫茶スペースと厨房は自由に行き来できるようになっている。
 あるいは、厨房からカフェテラスまたは公園から敷地への入り口に通じる空き地(公園に面 していること)に出られる。

③何らかの工夫および方法で直接あるいは間接的でもいいので公園と一体的な利用ができる  多目的スペースになっていること。

④耐震性を確保する。にたいしては一般的な構造部材表の完成、基礎は独立でもベタでもどち らでもいいです。ベタの場合は断面図に記入しなくてはなりません。断面図には適正な大き さの大梁(RG.2G.FG)とスパン条件による小梁(Rb.2b.Fb)の記入忘れをしないこと。
 部材表の大きさと断面図表現の大きさに乖離のないこと。
 面積調整のための(無意味であったり過剰であったりする)吹き抜けのないこと。

そして
・東面(あるいは北面)道路と公園敷地からの両方から利用できる施設であること。
・駐車スペースが2台分確保されている。
・駐輪スペースが確保されている。
・所定の階に主要居室と便所、多目的便所、備蓄倉庫がけいかくされている。
・EV、2か所の階段が計画されている。

以上の計画が所定面積内に計画されていれば相当動線計画が悪くても上位で合格圏内に入ってしまうと思われる。

おおくの受験者が心配しているであろう サブエントランス、通用口などは計画されていなくても合格すると思われるし、外部階段の欠落があっても十分に合格のチャンスはあると思われる試験であったと思っている。


   今日は、ここまで。

平成24年度二級建築士設計製図試験の事

2012年09月11日 | 二級建築士設計製図試験
 しばらくぶりの更新になりますが、その間に二級建築士の設計製図試験が行われた。
今年は9月9日に行われたわけですが、日付同様相当に苦労したであろう試験のようでした。私のブログでは毎年この試験について書き込みをしていましたので、更新が無い状態にも関わらずこの時期のアクセス数は相当なものになっていました。
アクセスして頂いた方は、試験に関しての何らかの参考にと思いアクセス下さっただろうと思いますが、あいにくの未更新で期待外れの事、お詫びいたします。
 決して今年の試験に無関心でいたわけではありません。むしろ新制度導入でいつもより注意深く試験に対処していました。数少ない教え子にはそれなりのアドバイスを例年にも増して行いました。
ただ、新制度でもあるため、不確定要素があまりにも多いため、ここを訪れてくれる方々に混乱やマイナスの影響を与えてはいけないと思い試験についての書き込みはしませんでした。
そんな試験も9月9日、5時間の時間をかけて終了しました。当日は私も試験会場に出かけて、試験開始前にエールを送り、終了後は試験問題についての検討を行いました。

 試験内容についての感想、解説、などはおいおいここに書いていく予定ですが、とりあえず、試験終了時点での情報を整理するとこんな具合です。
当日は、偶然ではありますが試験終了後、偶然にも試験監督として試験立会を終えた友人に会い試験終了時の感触も聞くことができました。また、実際に試験を受けた優秀な受験者からもそのでき具合を聞く事が出来ました。

 とりあえずそれらを総合すると、

・試験会場では、未完扱いは一割くらいは出そうな感じであること。
・多くの受験者が階段と通用口の計画にてこずっていた。
・階段が一つしか描いてないものは2割近くありそうな感じ
・通用口として機能していな可能性のあるものは3割近い
・喫茶店やカフェテラスが公園に面していないもの1割以上
・多目的スペースが可動間仕切りで区画されていないものが5割を超えそう
・多目的スペースの内部を可動間仕切りで仕切ったものが4割を超えそう
・公園敷地からの建物への入り口が確保されていないもの2割以上
・1台分の駐車場の欠落が1割以上ありそう
・外部階段の立面への書き込みができていない、もしくは間違っているが2割以上
・断面図での見えがかり部分の未記入が3割以上
・全体として書き込み不足のものは半分以上であった。

 以上が主だった事であり大きな減点につながることのようだ。
一言で言えば相当出来栄えの悪い試験だった。と言える。
合格率が例年と同じなら、相当な減点があっても失格項目を回避できていれば、合格の可能性がある試験となった。という事か  合格率が30~40%代まで下がる可能性が出るかどうかの試験となったようである。おそらくは例年通りの合格率に近いものである可能性が高いから、相当数もミスを冒してへこんでいる受験者にも十分チャンスが残された試験となったようである。
採点者にとっては思わぬ難しさ(採点上の難しさ)が出てしまった試験となったようである。

   ・・・・・・今日は、ここまで。