日本では干支がイヌ年だったし、去年から今年にかけて「人間と動物の関り方」や「動物愛護のあり方」等のテーマが以前より注目されるようになった年かなと思う。
そういえば、可愛い動物たちの姿を届けてくれる素敵なブログもだいぶ増えた。
単なるペットではなく、コンパニオン・アニマル(Companion Animal)という名称も普及しているようだ。
人間が一方的に世話をし可愛がる、のではなく、動物達からも何か大切なものを与えてもらっている、という発想に基づいて生まれた言葉だそうだ。
日本語で言うと、「家族の一員」という表現がしっくりくるだろうか。
アメリカには、歴史が古い動物愛護団体がいくつもあり、活動内容や組織体制もちゃんとしたものになっている。
この写真は、ニューヨークを本拠地とする全米規模の動物愛護団体、ASPCA(The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals)のイベント風景。
寄付金による運営を続ける非営利団体なのだが、コンパニオン・アニマルの幸せな生活を支援する様々なサービスを提供している。
設立は1866年。
去年でちょうど140周年を迎えた。
当然、ウェブサイトも充実。
日常的にワンちゃんや猫ちゃん達に関係する情報を提供する<ブログや、ネット上での各種イベント(写真コンテストなど)があって、英語でコミュニケーションできれば日本からでも質問したり、ネット上のイベントに参加できそうな感じだ。
こういう時ブログは便利だ。
普通のウェブサイトになっているより親近感を感じる。
さらに、本拠地ニューヨークの専用ページには、現在、里親を探しているワンちゃんや猫ちゃんの写真付きデータベースもほどだ。
「里親探し」はやっぱり大変なのだろう。
ASPCAでは、事務所(ニューヨークのアッパーイースト)で待ってるだけでなく、このイベントのような感じで「里親探し」専用車で市内各地を巡るそうだ。
近年、ワンちゃんや猫ちゃんが人間の心理面に与える影響については、科学的な研究も進んでいて、Animal-Assisted Therapy (AAT)というセラピーもあるほどなので、今後益々、ワンちゃんや猫ちゃん達の活躍の幅は広がっていくんじゃないだろうか。
それとともに、こうした団体の役割もまた更に重要になっていく気がする。
我が家の愛犬達には、沢山の温かな感情を教えてもらった。
大切な家族の一員だ・・・。(NY)
雨の日も、風の日も、雪の日も、仕事に追われ、忙しなく、あやういバランスの中で過ぎる、僕のNY暮らし。
ともかく、楽しく過ごせればと思ってきた。
時には予期せぬ事もあり、バランスを崩してしまうこともあった。
それでも、こうして倒れても立ち上がれるのは、手をさしのべて、支えとなってくれるヒト達がいるからだと、改めて思ったりした。
年が明けて、すでに一ヶ月が経とうとしている。
新しい年は、新しいことにチャレンジしてみよう。
続けることも大事だけれど、新しいことをやりたい、という情熱が、続けることより強かったら、新しいことに飛び込もう。
時には、悲鳴があがるほど、怖いと思うときもある。
でも、きっと誰かが受け止めてくれるはずだ。
一生懸命やっていれば、誰かが手をさしのべてくれたりする。
だから、勇気をもって僕は新しいことに挑戦していこうと思う・・・。(NY)
朝起きてみると、ほんの少しだが雪が積もっていた。
とるものもとりあえず、ダウンコートだけをひっかけて屋上へ登る。
午前中のうちにみるみる溶けてしまった儚い雪だったが、朝一番はマンハッタンもかろうじて雪化粧となった。
屋上には、すでに1人分の足跡がついていた。
僕と同じことを考えた物好きな住人がいたのか、それともビルの管理人だろうか。
サク、サクと踏みしめる雪の感触も久しぶりだ。
白い息を吐きながら、ひとしきり屋上の全方位を眺めた。
あちらこちらに、真っ白な積雪の跡が見える。
午後になってマンハッタンの下の方に出かけたら、もう雪の欠片も失くなっていた。
早々に溶けてしまったようだ。
果たして今年は、マンハッタンの雪景色を撮れるのだろうか?
あのヒトに見せたい景色を・・・。(NY)
『HAVE U SMILED TODAY?』
みんなは今日、笑った?
Lunch timeに5th Aveを歩いていて、路上にチョークで書かれた文字を見つけた。
こんな気の利いた落書きは、外国ならではだなぁとつくづく思った。
きっとNYを忙しなく歩く人たちに捧げたこのフレーズ、気付いた人は笑ったはず。
気付かなかった人は、その日のお笑いポイントを1つ損したはずだ。
生きるているといろいろと凹んだり、怒れたり、辛かったり、やる気が起きなかったり
、いろんなネガティブ思考に陥ることも多いけれど、辛いことがあってもとりあえず笑ってみたら、陽気な1日がやって来るかもしれない。
おそらくは、最近ニヤケっぱなしのあなたの頬は、以前よりもプニプニだろう・・・。(NY)
誰かに埋め込まれた価値観に縛られ、愚かな時代を過ごしたこともある。
コンプレックスに苛まされ、誰かにキツく接してしまったこともあった。
この国の言葉は、僕の気持ちを思うようには伝えてくれなかった。
言葉はとても大事だ。
けれども言葉の壁は、写真という見ればわかる単純な方法によって、「壁」ではなくなっている気がする。
どんなに忙しくても、感じる心があれば、写真は撮れる。
感動がなければ、シャッターを切れない。
押すべきではない。
幸せな一瞬を切り撮りたくて、僕はレンズを向ける。
躊躇することなく。
その瞬間、その場所に、自分がいられるという幸運に感謝しながら。
その幸運を伝えること。
それが、幸運の系譜。
ブレても、構図が完璧でなくても構わない。
その瞬間の幸運に感謝し、僕はシャッターをきる。
今という時間を、限りなく愛をしく想いながら・・・。(NY)
☆☆
ようやく冬の寒さを取り戻してきたNY。
冷たい朝のラブリーな風景。
何故だか、寒い時のキスは微笑ましいものだ。
『ホンッと、何処ででもチューしてるよね~?!』
とは去年、NYに遊びに来ていた従姉妹の一言。
すっかり気にならなくなっていたけれど、確かに見てると・・・。
観光で、ちょっと浮き足立ってしまってキス。
出勤途中で、お互い別の道へ行く時にキス。
喧嘩してボクが悪かった、悪かったよでキス。
エスカレーター上ってる最中に暇でキス。
キスの叩き売り、もしくはKISS 24/7ってなもんで・・・。
そして、たまに見る不快なキスの風景は、電車で同じ車両の人に(大抵アジアン以外の人種)テイクアウトのチャイニーズを食べられた時よりやや低めの不快度指数46%。
これが向かいの人だったりすると、不快度指数は上がるわけだ。
話は反れたが、とにかく幸せそうでピュアなKissは、周囲まで暖かい気持ちにさせてくれるから不思議だ。
まだまだ続くであろう、冬の日々。
恋の季節がいつかは知らないが、今こうしている間に、あなたにも、そして僕にも、その季節は訪れている・・・。(NY)
☆◎◎
久しぶりに、セントラル・パークを案内することにしよう。
『まるで、アディロンダックに来たみたい!』と評されるセントラル・パークの秘境、Ravine。
ここには、セントラルパーク内で唯一、常時、流れている川があり、2つの滝が存在する。
場所は、Upper Parkの中央部、90エーカーの森林地帯の一部。
ここでは街の騒音はすっかり消え、流れる滝の音と小鳥たちのさえずりしか聞こえない。
Ravine周辺は、バード・ウォッチングの名所としても有名なのだ。
岩石を組み立てて作られたアーチ状の橋をくぐりながら、川沿いを歩いていくと、所々に滝が待っている。
本当に、マンハッタンの真ん中にいるなんて信じられない大自然だ。
とても不思議な感覚になる。
そういえば、滝なんて見たのいつ以来だろうか(笑)。
海や湖や川などの水辺に行くと、いつも不思議とリラックスできるが、ここの滝はまた格別だ。
本当に気持ちが良い。
滝の音を聴き、水しぶきの匂いを感じていると、大自然の優しさに包み込まれている感じがしてくるのだ。
夏場の方が好きだが、冬でもとても気持ちが良い。
ちなみに、アディロンダック(Adirondack)とは、ニューヨーク州にある米国最大の自然公園の名前で、ニューヨークなど東海岸では、『大自然』の代名詞的存在になっている場所だ。
さらに大自然Ravineから東へ歩いていくと、Conservatory Gardenというヨーロッパ式の庭園がある。
1937年に完成した6エーカーのこの庭園、実はセントラルパーク内でも唯一の正式な庭園なのだ。
名前の由来は、1898年にこの場所に作られたガラス製の巨大な温室(Conservatory:今はもうこの温室はありません)。
イタリア、フランス、イギリスの3種類の庭園スタイルが、地形にあわせて混在するユニークなものになっている。
写真は、フランス式庭園の中にあるUntermyer Fountainという噴水を取り囲む「3人の踊る乙女たち」(Three Dancing Maidens)と名づけられたブロンズ像だ。
噴水を囲み手をつないでいる3人の乙女が、満面の笑みで踊っている、というシーンをブロンズ像にしたものなのだが、とてつもなく素晴らしい躍動感がある。
しかも、笑顔がすごい(笑)。
清涼飲料水のCMかと思うような、爽やかさと美しさがあるのだ。
この乙女たちのようにスクスクと育ってね、という願いも込められてなのか、この噴水のエリアには親子連れ(しかも小さな女の子連れ)が多いようだ。
幼い頃から、こんなふうにアートや自然に触れてると、確かにスクスク育つだろう。
歩くほどに様々な表情を見せてくれる、セントラル・パーク。
僕がこの公園を好きな、1番の理由だ・・・。(NY)
今朝のニューヨークは、ちょっとしたガス臭騒ぎで、通勤途中から街全体が浮き足立っていた。
寝ぼけたままで会社に向かっていた僕は、しこたま異臭を吸い込んでしまい、昼を過ぎても、ひどく頭が痛い。
寝違えたと思っていた首の痛みは、ストレスから来るものだったようだ。
改めてそう言われると、余計に痛みが増すような気がして、繰り返し首の辺りを叩いてみる。
これだけ痛むのだ、僕のストレスも相当なものなのだろう。
頭痛から来るのか、それとも首の痛みから来るのか、どちらともわからない眩暈を感じながら、Officeの外を眺めた。
眩暈のせいか、視界がひどく霞んでみえた。
瞬きもせずに、窓の外に広がる風景を目線でなぞる。
息も出来ないほど、苦しくなる時があった。
本当の意味で、大切なモノがない自分が、誰よりも小さくみえた。
それでも今は、何よりも強い気持ちに溢れている。
見せてあげるよ。
僕の想いが本物だということを・・・。
本当になにがおこっても、色褪せないことを・・・。
あなたを照らす光が、永遠であることを・・・。
さあ、手を伸ばして・・・。
あなたが見たことのない世界まで、連れて行ってあげるから。(NY)