★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

Reg^a filiko / ローヤル羊歯

2009-06-20 14:23:47 | 羊 歯
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一見似た羊歯にオニゼンマイシナモン羊歯があります。
胞子が葉の裏に付かず別個に育つと言う点では、感じやすい羊歯も同じなのですが、上記の二つは胞子の色まで良く似ています。
羊歯を見分けるのも判ってくると面白く、知っている羊歯の数が増えるのも楽しいものです。
今まで見たローヤル・ファーンの中でも飛び切り立派で堂々としていたのが、昨日のインヴェントリーで見つけたこれでした。刈られたり踏まれたりする機会が恐らく皆無と思われる湿地の中の沼の真中の島に生えていたからでしょう。みんなが一斉に「ワーッ」と感動の声を上げたくらいです。

英語名:Royal fern
学名:Osmunda regalis
和名:ローヤル羊歯(勝手命名)
エスペラント名:Reĝa filiko (Laŭ Serena)

日本名を探していたら、ハゼンマイとかレガリスゼンマイとか出てきましたが、ハゼンマイはかなり違うようだし、学名をそのまま使ったと思われるレガリスゼンマイがそれらしく思えるのです。ただし学名からは日本名を探すことが出来ませんでした。

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クリスマス羊歯

2008-11-09 12:57:20 | 羊 歯

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英語名:Christmas Fern
学名:Polystichum acrostichoides
和名:クリスマス羊歯(勝手命名)
エスペラント名:Kristnasko filiko(laŭ serena)

クリスマス羊歯は冬中緑色を維持します。そのためクリスマスの飾りに用いられていたものでした。この羊歯の目印は靴下の形をした葉です。そうは見えないと頑張る人も居ますが、見えなければ見えないで良いでしょう。要はクリスマス羊歯と判断できるかどうかです。
写真は二枚のみ。


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クジャクシダ

2008-10-25 07:24:57 | 羊 歯

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英語名:Northern Maidenhair, five-finger fern
学名:Adiantum pedatum
和名:クジャクシダ
エスペラント名:Adianto (Harfiliko, Venuskapo?)

羊歯の種類も色々あるけれど大抵は似たような姿かたちなので、判別のためには葉の裏をひっくり返したり葉の感触を柔らかいか粗いか等確かめなければなりません。が、この羊歯はそこまでする必要のない数少ない羊歯の一つです。
黒い針金のような茎の天辺に弧を描いて扇のような葉を広げる姿は遠くからでも見分けられるからです。
日本名のクジャクシダはこちらで説明を読んでください。

英語名の Maidenhair は乙女の髪ですからこのようなヘアスタイルから来たものなのでしょう。⇒
Five-finger にいたってはもっと判りやすい気がします。五本の指をパッと広げたようにみえるから。
写真の三枚目には葉の詳細が判るように大きく載せました。
この羊歯は日本でも北部の方に生えているようです。


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Interrompita filiko おにぜんまい

2008-06-15 20:00:53 | 羊 歯

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カルガリーに旅立つ前のインヴェントリーで撮った写真ですがすっかり忘れていました。
英語ではこの風変わりな葉の状態から「Interrupted fern 中断された羊歯」と呼ばれています。中断している茶色の部分に繁殖力があるのです。まだ若すぎてこの状態になる前には直ぐには見分けがし難く、丹念に葉(三枚目の写真)を調べなければなりません。「まだ中断されていない中断された羊歯」などと冗談が出てくるのもこの時期です。
生きている化石と言われ、2億年昔から生き延びてきた羊歯です。それだけでも何となく敬意を払ってしまいます。
特別珍しいわけではなく、北米東部、アジア一帯に広がっている羊歯で、日本ではオニゼンマイとして知られています。ゼンマイに似ているけれど大きいので鬼の文字がついたようです。あちこちのブログを見ると、食べられない、食べられると意見はマチマチ。
若いうちなら食べられるけれど、苦味があるので要注意と権威あるカナダの植物のページに書いてありましたから、ゼンマイと同じ要領で灰汁抜きをすればいいのでしょう。

英語名:Interrupted Fern
学名:Osmunda claytoniana
和名:オニゼンマイ
エスペラント名:Interrompita filiko (Laŭ Serena)


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小さな、小さなクリスマス・ツリー

2006-07-19 14:47:00 | 羊 歯

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学名:Lycopodium obscurum
英語名:Ground Pine
エスペラント名:不明 (Ne trovita)
和名:マンネンスギ

この格好の良いクリスマス・ツリーは高さが10㎝位しかありません。
シダの種類で、英語の名前にしても日本語の名前にしてもその形を良く言い表しています。
昔、原住民達は関節がこわばった時の薬に使ったとか。
角状に伸びているのが胞子嚢穂(ほうしのうすい)、まだ若いので瑞々しい緑色です。裏写真はまだ生えて間もない幼いもの。
もう少し詳しい説明はこちらのサイトを読んでください。

今度は「歩くシダ」

2006-06-29 21:43:49 | 羊 歯
Walking Fern

学名:Asplenium rhizophyllum (Camptosorus rhizophyllus)
英語名:Walking Fern
エスペラント名:Mars^filiko(勝手命名)
和名:歩くシダ(勝手命名)

「歩くシダ」と教えられて、そんな簡単な名前なら忘れないと思ったのは間違いでした。
検索しようとして、ハテ、走るんだっけか、這うんだっけか。どうしても「歩く」を思いつかず次のアウティングまでお預け。聞かれた方も一瞬キョトンとして質問の意味を考えていました。
カナダと言っても西の方には無く、東南部から米国の方にかけて生えるようです。この歩くシダはブルース・トレールのシンボルでもあります。
常緑のこのシダは一見シダのような感じがしませんがその増え方も独特で、小人の靴のように尖った葉の先端の細い部分が地面に触れると其処から新しい根を張る仕組みです、従って歩くシダ。この方法が蜘蛛の巣を張る要領に似ているところから日本にはクモノスシダ(Asplenium ruprechtii)というのがあります。石灰石のコケの生えたような場所を好むなど、生える条件は同じですがちょっと学名が違う所を見ると全くの同種ではないようで、従姉妹位になるのでしょう。
クモノスシダの英語名は「Siberian walking fern」と出ていましたが、英語で検索しても学名で検索してもこの名は見つけられませんでした。

感じやすい羊歯 September 10, 2005 13:22

2005-09-11 02:22:33 | 羊 歯
朝露に濡れ、活き活きしている僅かな霜に傷んでしまった
活き活きした一枚ビーズ枯れた一枚
学名:Onoclea sensibilis
英語名:Sensitive Fern
    別名:Bead Fern
エスペラント名:Sentema filiko(勝手命名)
日本名:コウヤワラビ( Onoclea sensibilis L. var. interrupta Maxim )

一度霜が降りた後で続く好天気をインディアン・サマーと呼んでいます。
毎年、
もうこれインディアン・サマー?
まだでしょう、だって霜が降りていないもの。
という会話を繰り返していました。二週間ほど前、ちょっと寒かった日にダッファリン島のSensitive Fernが枯れ始めているのに気付きました。寒かったのはやはり霜が降りたからなのでしょう。ご近所の屋根にも草の原っぱにも霜の気配は感じなかったのですが、この羊歯は敏感です。それゆえの「感じやすい羊歯」と言う名前なのです。

学名のOnocleaはギリシャ語の Onos (容器)とKleio(閉じる)から。「閉じる」は胞子をつけた葉が堅く巻かれていることを指していて、別名のBead Fernはこの閉じた様子がビーズのようなので付いた名であるようです。Sensibilisはラテン語で、感じやすいの意です。
開いた葉の間隔が大きく、他の羊歯に比べ見分けやすいので、一度憶えたら忘れません。
日本では、ヴァリエーションが違うので、多少の違いはあるでしょうが北半分あたりに分布しているコウヤワラビ(高野蕨)がこれのようです。

いよいよインディアン・サマーの季節に入りました。私達が霜に気付く気付かないには関係なくこの羊歯が教えてくれます。天高く我肥ゆる秋。。ちょっと違ったかな?