５兆円の営業利益

トヨタ自動車は２０２４年３月期連結決算で、日本企業で始め
て５兆円の営業利益を突破した。得意とするハイブリッド車を
中心とした利益率の高い車の販売が大きく伸びた。トヨタの収
益力は中長期的に伸び続けて同業他社を圧倒している。
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トヨタの佐藤恒治社長は決算記者会見で、「商品を軸とした経
営と、積み上げてきた事業基盤が実を結んだ結果だ」と好業績
の理由を分析した。業績を牽引したのがＨＶだ。世界販売は前
期比に比べて９０万台近く伸びた。
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トヨタによると、１９９７年発売した初代プリウスに比べ、
ハイブリッドシステムの原価が６分の１に縮小しており、ガソ
リン車よりも高めの価格のため、売れば売るほど利益が伸びる
構図になっている。
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トヨタの営業利益は２００２年３月期に始めて１兆円を突破し
た。２０年余りで約５倍に増加した。販売台数でトヨタに次ぐ
世界２位の独フォルクスワーゲンの３兆７６００億円、ホンダ
の１兆２５００億円、日産の５３００億円を大きく上回る。
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トヨタは今年度、稼いだ利益を取引先への還元策や成長分野へ
の投資に振り向ける。課題は、ＥＶ化や自動運転化で先行する
米テスラや中国ＢＹＤを追撃できるかどうかだ。トヨタ社長は
「過剰な価格競争に巻き込まれないような取り組みを行う」と
強調しており、今後、状況を変えるような具体策が出てくるか
が注目される。





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