読んでみましたけどマンガじゃないのよの号外拾参回目は――
タイトル:茨姫はたたかう
著者:近藤史恵
出版社:祥伝社 祥伝社文庫(初版:'00)
であります。
前作「カナリヤは眠れない」がミステリっぽくなくて、どっちかって言うと成長物語だったので、個人的によかったので続きとなる本作を読んでみた。
本作は前作よりもミステリ度2、3割増し、って感じかなぁ。
煽り文句ではサイコ・ミステリらしいのだが、ストーカーを扱ったミステリっぽい話、って感じでやっぱりミステリっぽくない(笑)
主人公は臆病な性格の書店員、梨花子が弟のできちゃった婚で家を出るハメになり、ひとり暮らしを始めるところから始まる。
陰気なマンションの管理人や、ずけずけとものを言うひとりと、天衣無縫でホステスをしている隣人たちに最初は嫌悪感を抱くものの、最終的には探偵役でもある整体師の合田力の助言を得て、力やローカル雑誌の編集部に在籍している雄大など、男性陣とともにストーカー退治に挑む、と言うもの。
2、3割増し、と言うだけあって、いちおうストーカーは誰なのか? と言う謎は提示されているものの、やっぱりそれよりも梨花子が自分を克服すると言うほうに主眼が置かれている感じ。
ただ、あれだけ臆病なほど慎重に生きてきた梨花子が、力の助言だけでストーカーに立ち向かう――もちろん、力や雄大の手助けもあるが――ようになるのは、ちょっと唐突に過ぎる感じがある。
ここだけがちょっと残念かなー。
それ以外は前作同様、梨花子と雄大の視点が交互に描かれ、雄大の視点では合田接骨院で働く歩との関係も描かれていて、けっこうこのふたりの今後は気になる(笑)
どうやら次の「シェルター」でこのシリーズ、完結らしいので読んでみようとは思ってる。
フレによると前作と本作よりも劣る、と言うことだったのだけど、3巻完結で手に取りやすいし、ミステリよりも人間に重きを置いた作風は私の好みとも合うのでね。
と言うわけで、唐突感はあるものの、全体的にまぁよかったかな。
タイトル:茨姫はたたかう
著者:近藤史恵
出版社:祥伝社 祥伝社文庫(初版:'00)
であります。
前作「カナリヤは眠れない」がミステリっぽくなくて、どっちかって言うと成長物語だったので、個人的によかったので続きとなる本作を読んでみた。
本作は前作よりもミステリ度2、3割増し、って感じかなぁ。
煽り文句ではサイコ・ミステリらしいのだが、ストーカーを扱ったミステリっぽい話、って感じでやっぱりミステリっぽくない(笑)
主人公は臆病な性格の書店員、梨花子が弟のできちゃった婚で家を出るハメになり、ひとり暮らしを始めるところから始まる。
陰気なマンションの管理人や、ずけずけとものを言うひとりと、天衣無縫でホステスをしている隣人たちに最初は嫌悪感を抱くものの、最終的には探偵役でもある整体師の合田力の助言を得て、力やローカル雑誌の編集部に在籍している雄大など、男性陣とともにストーカー退治に挑む、と言うもの。
2、3割増し、と言うだけあって、いちおうストーカーは誰なのか? と言う謎は提示されているものの、やっぱりそれよりも梨花子が自分を克服すると言うほうに主眼が置かれている感じ。
ただ、あれだけ臆病なほど慎重に生きてきた梨花子が、力の助言だけでストーカーに立ち向かう――もちろん、力や雄大の手助けもあるが――ようになるのは、ちょっと唐突に過ぎる感じがある。
ここだけがちょっと残念かなー。
それ以外は前作同様、梨花子と雄大の視点が交互に描かれ、雄大の視点では合田接骨院で働く歩との関係も描かれていて、けっこうこのふたりの今後は気になる(笑)
どうやら次の「シェルター」でこのシリーズ、完結らしいので読んでみようとは思ってる。
フレによると前作と本作よりも劣る、と言うことだったのだけど、3巻完結で手に取りやすいし、ミステリよりも人間に重きを置いた作風は私の好みとも合うのでね。
と言うわけで、唐突感はあるものの、全体的にまぁよかったかな。