晴晴ブログ

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パノプティコン社会の到来

2017-08-07 17:56:52 | 日記
パノプティコンとは、イギリスのベンサムが考案した刑務所の全展望監視システムのことです。

パノプティコンは多層型ドーナッツ構造に配置された囚人達の部屋が、真ん中の看守塔に面するよう設計され、囚人達はお互いの部屋の様子も、またブラインドによって看守塔の様子も見ることができません。
しかし看守塔からは、少ない看守の数で多くの囚人を24時間監視することができるだけでなく、囚人は常に「見られている」という意識を持たざるを得ません。刑務所というひとつの閉ざされた社会が、「監視社会」となったわけです。

所で、これが現代では刑務所だけの話ではありません。犯罪者が罰として監視されるのではなく、善良な市民を監視しているのです。私たちは多くの監視カメラで日々「見られて」います。コンビニ、一般道路や高速道路、公園等々あらゆる場所で監視カメラが設置されています。偶に稀ですが、社長室から各部署の動きをカメラで監視している会社もあると聞きます。
この監視社会では、見られて・聞かれて・読まれているのは、その姿や言動だけではありません。ITの世界ではキーワードとなっています「ビッグデータ」も、監視社会の重要な要素です。私たちひとりひとりの購買履歴、行動履歴、もまた、ITを媒体として日々「見られて」います。
ひとと言う動物は、誰にも見られていない時と、誰かに見られているとき、そして誰かに見られているかもしれないと思う時で、それぞれ行動が変わってくるものです。
パノプティコン社会の特徴は実際には目に見えない制限で人を管理して行動力を削ぎ、人々を平均値に収斂させる、枠内に閉じ込める力が働くのです。

現代社会の特徴は、まさにパノプティコンのように我々は常にだれかから「監視されている」という呪縛に縛られ、資本主義、特に日本のような官僚指導型資本主義を絶対的なものとする価値観にがんじがらめになって取り込まれ、これに逆らう人は、厳しいペナルティを設けていると言う事です。

安倍政権は特定秘密保護法の制定、刑事訴訟法の改制、そして共謀罪を強行制定しましたが、権力に歯向かう者を徹底して弾圧する方針を鮮明にしているかのように見えますが、考えすぎでしょうか?


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