今日は、自分の父親と二人でラーメン屋へ。僕の父は、僕以上にラーメン好き(?!) 何を隠そう、父こそ、僕にラーメンの魅力を教えてくれた人物。父は、ラーメンブームになる以前からのラーメン好き。父は、まだ小さい頃、近所で食べたラーメンの味が忘れられないらしい。中国人が作る昔ながらの中華そばらしいが、いくら食べ歩いても、その味に近いお店はないらしい・・・(いったいどんなラーメンなんだ?)
僕がこよなく愛する「総豊」を教えてくれたのも父親だった。また、新宿の武蔵を教えてくれたのも父だった。彼の舌は結構確かで、美味しいラーメンと不味いラーメンの区別もかなり厳格だ。その基準は僕よりもかなり厳密なので、父が満足するラーメンというのはそうそうない。
そんな父にこう言われた。「僕の人生ももう限られている。限られているからこそ、本当に美味しいラーメンを食べたい。お前(kei)みたいにいくらでも食べられるわけじゃない。日本のベスト10のラーメンを食べたい」、と。たしかに、父ももう63歳。ラーメンの食べ歩きだって、もうそれほどできるわけじゃない。年齢的にも和食以外の連食は厳しいと言っていた。そんな父親を連れていきたいと常々思っていたのが、「まんぼぉ」だった。父のノスタルジアに適うかどうかは分からないが、ここのこだわりの味を体験させたいと強く思っていた。
父はスタンダードな「味玉らーめん」。僕は、この店でまだ食べたことのない「ねぎらーめん」を注文。
父は黙々と食べていた。僕は、辛く和えたねぎが入ったちょっとピリ辛/アジアンテイストのラーメンを食べた。やはり、まんぼぉのラーメンは美味い/巧い! 決して突出したラーメンではないが、すごく繊細で、心が浄化されるようなラーメンだった。今回はちょいピリ辛だったが、これもまたなかなか珍しい味わいになっていた。
まんぼぉの味は、きっと本当のフリークではない、にわかラーメンマニアには分からない味だろう(良くも悪くも)。味わいもとても深いものの、無駄が一切ない。だから、にわかフリークだと、「情報を食べる」ので、あんまり面白みを感じないかもしれない。このお店の批評を読むと、そういう記事が多い。だが、繊細な食感をお持ちの人なら分かってもらえると思う。これだけあっさりとしながら、どこまでもこだわりぬいた一杯というのはそうそうあるもんじゃない。それともう一言。最近の味はどんどん強くなってきている。繊細さではなく、濃さや強さが求められている。しょっぱくて、油がギトギト浮いていたら「美味しい」と感じる人も少なくない。がゆえに、「まんぼぉ」は必要な存在なのだ。確かな味のラーメンを出すラーメン店は今もまだマイノリティーだ。
父曰く、「結構昔ながらのラーメンだな。かなり難しいことをやっているんだろうなってことは伝わってきたよ」。。。よかったよかった。さすが父上だ。
*明日より、醤油/塩の冷やし麺が登場する予定だ。今回は味が二種類。またまた悩みそうだな。お楽しみに!