レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

キモ男三人衆VSイケメン 新山いつき編「おとり捜査開始」

2008-08-20 10:50:13 | Weblog
(新山いつき編「おとり捜査開始」)

「俺たちの仲間の問題の人物をAとする。Aと野郎はかな
らずつながりがある。」
「それはオタクの説明でなんとなくわかったよ」「野郎の
HPを見ると、Aは野郎から物を借りていた」
「それもHPを見れば、わかるだろう。ゲームでも借りて
途中だから返せなかったんだろ」
「じゃあ、ゲームを借りていたのは誰だ?」
「あのキャラ設定では、木太郎だろ」
「いいか、おまえ、あのキャラ設定にだまされてはいけな
いぞ。あそこで使われている名前はサイトのハンドルネーム
か採用されたシナリオ内の登場人物だ。しかも、氏名も字も
バラバラだ。苗字が違うが木太郎ぐらいだろうそのままの名
前は。削除が成功したのも野郎がわざとやったからだ。だが、
まったく違う設定もしている。例えば、俺たちグループで同
じ中堅私大男子校には3人も入っていない。しかし、野郎は
俺たちの中学を匂わす名前やある高校を示唆する名前も使っ
ている」
「だから、そのAとつながりがあるという結論になったんだ
ろ」
「そうだが、野郎はそうすることで、Aに野郎の存在を教え
ると共にフィクションとして、Aだけにわかる真実をた
くみに書き加え、Aを血祭りにしようと考えているわけだ。」
「さらに、野郎のHPにモンペアの話がのっているが、そのや
りとりをみるとその親同士はどうやら知り合いで、しかもその
母親はかなりの甘ちゃんのようだ」
「まあ、本当ならな、ゲームの貸し借りくらいで高校に入った
子の後始末を親がするかい」
「Aが野郎をいじめていて野郎が親にチクったというのはどう
かな?」
「いつきも少しは頭がよくなったね。でも、そうだったら、A
の方が強いわけだから、野郎がここまでやれないだろう。Aの
親は甘ちゃんなんだから、Aの言うことを信じるだろうし、ま
た、学校の出来事でもいじめの問題は出ていないから」
「でもさ、学校に電話したというのは本当だろうか。俺たちが
電話をしても、副校長なんか出るはずないし、相手にされるわ
けがないだろう」
「そうなら、いいが、野郎の親なら相手にするんじゃないか?
しかも、実際は氏名や身分も名乗っていたとしたら」
「でも、HPにはそんなこと書いてないじゃないか」
「だから、野郎の話は真実とフィクションがコウサしているの
さ」
「でも、木太郎が呼び出しを受けたって話は聞いてないぞ。」
「そこがミソだよ、おまえアクセス数の増加に気づいているか」
「いや」
「明日から数えてみろ、増えているから」
「俺は最初野郎かと思ったが、いやにここんとこ急に増えている
から、他にも監視しているのがいる奴いると思う」
「どうして、他の奴に監視させるのさ」
「だから、つぶすためさ。今は夏休みだからいいが、授業中に
書いてみろ、どうなる?遅い時間もだ。」
「じゃあ、サイトを移転しちゃえば、いいじゃないか。」
「ハンドル変えて、キャラの名を変えて、検索されないように
してか。それじゃ野郎の思うつぼだ。それにいずれバレるぞ」
「うーん、それに仲間の中には正直楽しんでいるやつとうんざり
してるやつの両方がいるから、下手に動くと今回のサウンドノベ
ル製作プロジェクトもぱあになるぞ」
「じゃあ、放置しよう。無視!無視!そのうち諦めるよ!」
「なんで、そこに戻るんだよ。簡単なのはAを見つけ出せばいい
んだよ。みんなだって、こういう事態になれば、Aを許すだろ」
「うーん、でも、Aがいまだに自白しないのは、Aにとって、
野郎の正体を明かすことが何か大きなマイナスになるってことで
はないのか。例えば、Aが俺たちの仲間の悪口をメールしていた
りとか」
「いつき、そういうところは鋭いね。言われてみれば、そうかも
しれないな。ゲームを返さなかったことくらいやサイトにくるな
とかいった程度では、Aに大きな非があるとはいえないからな。」
「それで、オタクAがわかっているのかい。」
「候補はしぼっている。だが、決め手はない。おまえでないこと
だけはたしかだ」
「当たり前だろ!で、どうするの。もう夏休みも少ないよ
「おまえおとりをやらないか」
「これから俺が名前をあげる人物と俺にメールを書くんだ。もちろん、
新しいアドレスで、それから野郎にも、ハンドルはキモ男参上だ」
「おいおいやめてくれ、どうせならイケメンにさせてくれ」
「まあ、おまえが、まあ、いいかイケメンいつき参上にするか」
「OK!それで、なんて書くんだ」
生米はいつきの耳元でささやいた。
「なるほど」
「アドレスとメールの設定はおれがやってやる」
(続く)