Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

総領事の訪問

2012-05-03 18:53:25 | daily life
今日は在デトロイト日本国総領事館の領事の松田総領事が講演をしてくれたのと、
Act for Japanで集めた$1000を寄付したことでボランティアのもこれで一区切りとついた。
僕もアメリカの友人が募金を松田さんに手渡した後に幸運にも一言、二言話させてもらった。

松田さんは今日は主にアメリカでの日本語学習の大切さについて話して下さった。
そのプレゼンは本当に洗練されていたという印象を受けた。
話の論理性、時間のマネージメント、そしてアメリカ風のユーモアなど完成度が高かった。
内容は概要だけ述べると、主にシンシナティを含めアメリカ中西部には工場をはじめとする
日本産業がたくさんあるので、ぜひ日本語を勉強して日系企業で頑張って下さいということ、
そして日本政府からアメリカ人に対して日本で勉強する時に奨学金を提供しているので、
そういったアドバンテージを最大限に利用して下さいとのことだった。

僕は対象ではないのでその講演を別の角度から聞いていたのでそれについて書いていきたい。
オハイオには日本の花王、ブリヂストン、そしてホンダのリサーチセンターが拠点としていて、
またオハイオ川を一本隔てたところにはトヨタの工場も存在していて、
アメリカでの有数の日本企業の工業が集中しているのがこの中西部の特徴となっている。
これは地理学上、内陸部に位置し、またオハイオ川やミル川など河川が近くにあるため、
工場の発展には有利な地理となっている。
少し意外だったのが産業構造の変化によって工場の多くが発展途上国に移される傾向があるのに、
なぜまだアメリカ工場に日本企業がそこまでこだわるかだった。
また産業構造の変化で多くの街は再開発の動きから工場地帯を別の用途に変えるのが多いのに、
中西部がこの動きと逆行しれ今後どう地位を獲得しているかも解決していきたい疑問だった。

そして松田さんの話はたくさんのサクセスストーリーで溢れていた。
例えば、いま日本語を勉強すればそのような日本企業の工場で安定した職業に就ける、
また奨学金の可能性もあるなど。
でもその言葉の背景は何だろうと考えてみたりした。
なぜNY、LAなどの大都市でビジネスマンとして活躍して下さいとは言わなかったのか。
一つには本人もおっしゃっていたが地元の工場を支えてほしいというメッセージがあった。
また日本語を勉強して日本とアメリカの架け橋となることで単一民族の日本にとって、
多様性というメリットが出てくるのも一つではないだろうか。
でもUCが一流の大学なら同じことは言わなかったのではないかとも考えたりもした。


(友人のキム兄さんからもらった写真)