Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

東日本大震災のその後

2011-08-07 10:03:46 | daily life
震災のボランティアとして岩手県の陸前高田市に行ってきた。
海岸付近の市街地は数棟の建物を残してすべて倒壊していた。
その残された建物もほぼ鉄骨を残しているだけであった。
そこは積み上げられた瓦礫の山を除いては、見渡す限りほとんどさら地であった。

しかし被災者の話し方や表情からは前進しているという印象を受けた。
また被災直後はあたり一面に瓦礫があったはずだが、
現在は種類ごとに分類されて積み上げられていることからも。
その風景は僕に震災当時の記憶を再び呼び起こさせた。

今回の震災は日本にとって本当に大きな傷跡を残した。
同時に日本のシステムや個人の生き方に大きな変化をもたらす契機であるはずだ。

特にエネルギー問題には大きな疑問を投げかけた。
このまま原発を抱えながら生活していくのか、
それとも再生エネルギーに転換していくのか。
危険だから廃止しようというなく、可能性を客観的に探っていく必要があるはずだ。
その他にも日本の経済構造や政治、ITの活用法、そして都市計画など
様々な分野でシステムを考え直す必要に駆られている。
もし十分な改善がされなければ、日本の世界での地位の低下を招くだろう。

また震災は個人の意識や生活にも大きな影響を与えた。
よい暮らしをしようと必死にお金を稼いで購入した家や車、そして家具の数々。
それらが目の前にはただの残骸として積み上げられている。
それを見ていると物質主義に陥らずシンプルに生きることの大切さを感じた。
またいつ何が起こるか分からない毎日を後悔しないように生きることの大切さも。

この震災で得た教訓を無駄にすることなく、これからに活かしていきたい。


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