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ゲーム・コミック・遊び雑談

TVゲームの話がメインですが、コミックやその他の遊びなど色々と。お気楽な話から業界への苦言まで。

死盤遊戯 (ボードゲーム)

2019年01月08日 13時04分25秒 | ボードゲーム
「死盤遊戯」というゲームを買ってみました。1人では出来ないので今はルールを読んだだけという段階です。

 あるブログの評価ではBとなっていました。確かに他のプレイヤーにかかわる要素が少ないです。

 5階建ての塔(?)で、1階には5人、2階に4人、3階に3人、4階に2人、そして5階にはボスが1人。

 ボスを倒すのが目的だけどいきなりは勝てない。そこでザコを倒してパワーアップしてボスを倒せるように成長させる。
 勝っても負けても報酬はもらえるし、デッキを良い状態にするには戦略的に負ける事も必要。

 スタートプレイヤーから順番に挑戦する相手を決めて行き、そこは早い者勝ち。後は『底力』というカードが一応は他のプレイヤーに対するアドバンテージでありそれを渡すか温存するかという要素があって多少は駆け引きにはなる。

 ボスを倒したプレイヤーが勝利者となるので、他のプレイヤーがボスに挑戦した時には残りの手番のプレイヤーはどうするか迷う事になります(ボスだけは何人でも同時に挑戦出来る)。

 複数のプレイヤーがボスを倒したら最終決戦でプレイヤー同士の戦闘となりますが、挑戦したプレイヤーが必ずしもボスに勝てるとも限りません。デッキの回り方によって勝てるカードが揃ってくれるかどうか分かりません。
 そこはカンや読みで、勝たれてしまうと思えば自分も挑戦するよりありません。

 そうした要素以外はただひたすら自分の成長に徹していればいいというゲームで、そこが物足りないのかも知れません。
 とにかく一度やってみるしかありません。

ソフト不正の問題のこと…… (その他)

2017年01月06日 03時50分24秒 | ボードゲーム
 昨年秋頃に某将棋棋士の不正疑惑の問題がありました……

 今更ながらここで当たり障りのない事を述べてみます。
 このブログではTVゲームの話が中心ですが、私は相当な将棋マニアであってそれなりの深い話は出来るのですが……

 私はチキンなので無難な事だけを書いてみます。某HPなんかは炎上してますし……

 白か黒かの真実は神でない限りは断言出来ないでしょう。

 それをハッキリさせるのは不可能ではないようには思うのですが、私は法律や裁判に関しては無知なのでどうにも歯切れの悪い発言にしかなりません。(刑事事件ならば私の考える方法は実現されるのか……?)

 まあとにかく現時点の結論としては表向きは白と判断するよりないようです。

 私がどうにも気に入らないというか力が抜けるのは、将棋について全く分かっていない人達がおかしな噂話に花を咲かせている(いた)事です。

 曰はく「『彼』は今までずっと不正をしてきたのか。不正で九段まで上がったのか」といった類のトンチンカンな話です。

(別のプロが角不成のおかげで勝った、という噂と似たようなものですね)

 黒である事を当たり前の前提としていたり、ワイドショーなんかでもおかしな検証をしていたり、散々と訳のわからない話の肴にされていました。

 将棋ソフトがプロをも凌ぐような強さを発揮し出したのはここ数年の事です。まあ大雑把に言って2010年頃としておきますか。それ以前から、という意見もあるでしょうけど。(ちょっと『凌ぐ』という言葉が曖昧ではありますね)
 2010年というのは女流棋士の清水市代さんが公の場でソフトと対局して敗れた年です。この頃はまだ男性棋士が本気を出せば勝てる、という雰囲気でした。

『彼』は1992年に四段となってプロデビュー、2001年にA級に昇級して八段となり、2013年に九段となりました。九段へは八段からの勝ち星が250勝に達しての昇段で、八段の時点で(というかそれ以前に)すでに一流棋士としての地位を確立していました。その頃の将棋ソフトなんてまだまだ弱くてアマチュアにすら勝てないくらいのレベルでした。

『ソフトとの一致率』というものが結構な焦点となっているようですが、これは実に難しくもありあてにならないものです。研究し出せばキリがないくらいにややこしく、かなり面白い要素もあるんですが、とにかくこれは証拠とはとてもならないものです。

「プロ棋士がこれを根拠に黒を主張した」という話もありますが実際の所はあくまでも「参考にした」というのが正しいように思います。
 黒だと確信したのは、むしろ長年この道で生きてきたプロとしての肌で感じた『感覚』だと思います。こういった嗅覚は分かる人にしか分からないものであり、余人に説明するのは大変に困難なものです。
 一致率の理屈はあくまでも、そうした直観を裏付けする・後押しする要素に過ぎなかったのではないかと思います。

 それにしても一致率っていうのは――ソフトによっても違うし時間の設定によっても変わるし、同じソフトを使ってでさえバラけるという……。しかもどの手から、何手目から調べるとか、他の棋士との比較だとか……
 何年何月にどのソフトが発売されただとか、スマホ版がいつ出たとか。不正した本人もソフト使用の疑いをそらすために、使った対局と使わなかった対局があるだの、1局の中で全ての指し手をカンニングする必要はないしまた出来ないから、急所で使っただの、ここで使った、ここで使わなかっただの……
 何月まではどのソフトを使って、何月からはどれを使っただの。どのソフトはどのくらいのレーティング(強さ)で、スマホ版がどうだのスペックによってどうだの……

 とにかくあまりにも複雑怪奇でとても簡単に分かるものとは思えません。非常に興味深く面白い話だとは思いますが、正直言って難しすぎてよく分かりませんね……。この事を正確に把握している人が果たしてどのくらいいるものなのか。

(必ずしも一致率の高い方が勝つとも限りません。将棋というのは最後に間違えた方が負けるゲームですし)
(羽生さんの四段時代(=当然ソフトは弱かった)に広義一致率100%という将棋があったそうです。元々はコンピューター将棋が強くなる過程で羽生さんの将棋を入力して参考にしたという話ですし。江戸時代の天才棋士で一致率の非常に高い棋士もいるようです)

 将棋連盟の処分についてですが――

 どうも将棋連盟の処分はスタート地点から間違っていたと思います。
 黒だと判断した上で、『彼』の処分を曖昧なものにしようとした。

 それが「ソフトを使った不正の疑いがある」しかし「休場すると言いながら休場届を提出しなかったために出場停止処分とした」という実におかしな理由の処分です。実に中途半端なやり方でした。

 黒ならばこれはもう『彼』を除名・追放処分にするしかなかった。
 どんなに強い棋士だろうと、人気があろうと実績があろうと、これは絶対に許される問題ではありません。心を鬼にしなければならなかった。

 だから、というかそもそも本来ならば普通にタイトル戦が開催されるべきでした、挑戦者の変更などせずに。
 不正防止をキチンと施せば何の問題もなかったと思います。

 何がまずかったかというと『ソフト』という言葉を出したのが、上にも書いたようにあらぬ噂が世間で飛び交う事を計算しなかった致命的なミスです。事は『彼』だけの問題では済まなかったわけです。
 結果が黒であれ白であれ、これから先ずっと業界について回る決して拭われる事のない疑惑、根本的な問題として決定的に印象付ける事となりました。

 ですから『ソフト』という言葉を出す以上は『彼』の黒を明らかにして処分するよりなかったと思います。

 そうでなければ、汚ない話ではありますが『ソフト』による不正というものを徹底的に隠すべきだったと思います。
 何か別の理由で『彼』を出場停止にする(或いは引退を勧告する)、これしかなかったように思います。
 前会長だったならこれが出来たのではないかと思えてならないのですが……

 とにかく黒でありその事実を公表するならば除名・追放、これを腹を括って実行するべきでした。
 タイトル戦は不正防止を万全にして行い、『彼』を泳がせておき、決定的な証拠を突きつける――

 そうするべきだったと思います。(或いは規定がしっかり出来ていなかったのだから、これまでのは不問にして今後は不正防止を万全にする、か)

P.S. どうあがいても確かめようのない事ですが、果たして『彼』は仮に不正によって挑戦権を得ていたのだとしても、そのまま不正を続けたのかどうか? という疑問を当初から私は感じていました。7番勝負でまでもソフトを用いたのかどうか。
 棋戦によって使ったり使わなかったりという事はよく言われていますが、そのままあのビッグタイトルまでも獲ってしまう気はあったのかどうか。
 私は「なかった」ような気がしているのです。
 というのも7番勝負というTV中継にネット中継、全国のファンの見守る注目度抜群の環境の中、そのまま不正をするつもりがあったのかどうか。
 タイトルを獲ればより注目されるし、徹底的にマーク・研究されます。
 某HPで噂されているように「お金が目的」であったのなら、タイトル獲得すれば確かに大きな賞金を手に出来ますが、「とりあえずは挑戦」だけで満足するという考え方もあると思うのです。
 そのまま普通に戦っても勝てる可能性は充分にあるわけですし、そこまでリスクを冒すつもりがあったのかどうか……私としては「なかった」のではないかと見ているのですが、まあ真実は闇の中です。そもそも白なのかも知れませんし。

昨日の続き (ボードゲーム)

2015年03月26日 12時37分45秒 | ボードゲーム
 続きというか、書き漏らした事などを。

 あまり同意見を目にしないのでここで書いておきます。
 別に大した事でもないのですが個人的な考えとしては、永瀬さんは角不成を指さずにそのまま普通に勝っておいた方が良かったんじゃないかと思います。

 団体戦として考えた場合は、その不成の秘策(?)はとっておいて後の出場棋士に教えた方が得だったんじゃないのか、と思うわけです。

 セレネのようにそのまま投了、という事態が起きるかどうかは分かりません。(というか普通はないでしょう)

 が、ソフトは全般的に不成に対してあまり強くない、という感覚が私の体感的なものなんですが。

 例えばゲーセンの天下一将棋会でボナンザを相手に不成とすると、成った時はノータイムなのに成らないだけで2・3秒考えてくれたりします。細かい事ですが、コンピューターには総じて不成の方が得ではないかと思っています。
 ただ、あまりにもそればかりやってると棋譜としては美しくないし、何だか乞食みたいな感じもします。

 第3局以降に登場するソフトに対して不成とやった場合にどれ程効果があるか分かりませんが、勝負として考えた場合はやはり残しておくのが得策だったんじゃないかと思う訳です。

 まあ第2局は不成によるバグがなくても恐らく永瀬さんが勝ったと思いますが仮に第3局以降にとっておいて、負けの局面でそれをやって勝ったりしたら……そんなものは見たくないという気もします。

 何故あのようなバグが生じたか、それは昨日書いたように効率アップを計っての省略でしょうが、そもそもそういう事をやる必要があるのはコンピューター将棋選手権などソフト同士の対戦のためにやっている事だと思います。

 短い時間で強豪ソフトとの対戦ですから僅かな事が勝敗を分ける訳です。

 だけど人間相手で、時間もたっぷりあるこの大舞台では、頭を切り替える必要がありました。

 これは完全に開発者の落ち度と言えるでしょう。第3局以降のソフトでは、絶対にこういう事が起きないようにするでしょう。

 それでも不成をやった方が若干の得、とは思います。ただ、それに心を囚われる事はマイナスだとは思いますが、悪びれずに純粋に得を追求するという考えもない事もないでしょう。
 まあアマ的な考え方です。プロ的な思想ではありません。

 対ソフトと対人では違う。
 これはアマとプロと違う、という事にも似ているような気もします。

 元奨励会員で、アマ将棋の質に違いに対応出来ず、アマ大会で活躍出来ないという人もいます。

 アマからプロ入りを目指すには(そんな人は僅かですが)、まずはアマ大会で活躍する必要があります。それが出来なければチャンスも何もないのです。

 だけどプロ入りに際してはプロの将棋に対応しなければならない……ソフトも、ソフトを相手に勝ち抜いて、そして対プロではそれに合わせる、そういう必要がありました。
 まあ素のままでもソフトは強いんですが。

追記:昨日95%の勝ちを――と書きましたが、控え室の検討では99%以上勝つと見ていたという旨を記者会見で立会人の三浦九段が話していたようです。

電王戦の角不成 (ボードゲーム)

2015年03月25日 13時33分40秒 | ボードゲーム
 将棋電王戦FINALが開幕して第2局まで終了しています。

 第1局ではコンピューターの往生際の悪さというか、駒を捨てまくって最後まで指す手に対して批判する声があったらしいです。

 これは昔からのコンピューター将棋の特徴で、私からすれば「何を今更」という感じです。

 あの醜態を避ける方法としては、ソフトの開発者がコンピューターに代わってタオルを投げる=投了するという手段と、事前の設定で最後まで指さずに一定の点数以上の差がついたら投了するようにしておく、の2手段のようです。

 それをしなかった以上はああいう負け方をするのは必然ですが、そういう負け方を見越していた事に対する批判という事なのでしょうか?

 あれを見て、今後のソフトの負け方を気にしている人もいるようですが、問題はどちらが勝つかであって、負け方は二の次ではないかと思います。

 第2局では永瀬プロが2七同角不成とした手に対してソフト(Selene=セレネ)がその手を認識出来ずに、自玉に王手がかかっているにも関わらず2二銀という王手放置=反則の手を指して、その時点で自分の反則に気付いて投了した、という驚きの結末となりました。

 コンピューターの異例とも言える反則によっての決着で、その手を引き起こしたのは永瀬プロの、通常ではあまり登場する事のない角不成という一手でした。

 飛・角・歩の3種類の駒は、敵陣に入った時に成る・成らないを自由に選択出来るとはいえ、成れば必ずそれまで以上の性能になるので、通常では成るのが当たり前となっています。逆に銀・桂・香の3種類に関してはそれまでの動きを捨てて金の動きになるので一長一短で、選択の判断が必要になります。

 しかし例外もあって、単純に性能がアップする筈の飛・角・歩の3種類にも不成が有効な場合があります。それは打ち歩詰というルールに関する事で、敢えて駒の利き=動きを少なくする事によって打ち歩を回避して、その後の展開を有利にする(勝つ)という手段が生じる場合があります。また千日手というルールに関して、同一局面を避けるために……ちょっとこれらを説明すると長くなりますので省略しますが、いずれにしても、実戦での発生率はもの凄く低いもので、本局の永瀬プロの指した不成も、決して理論的に必要な手であった訳ではなくて、別に不成にしなくてもよくてむしろ普通に成るべき局面でした。

 では何故、永瀬プロは敢えて角不成という手を指したのか?

 一部では負けそうだからバグを利用して勝ったとか、バグがなければ勝てなかったなんて声もあるようですが、それは間違いです。

 確かに永瀬プロはコンピューター将棋、特にセレネに対して角不成が有効である事を知っていました。

 将棋ソフトは、読みの効率アップのために、こうした不成に関する部分を省略している場合があったりします。
 セレネと別のソフトでも、先程書いた『打ち歩』のルールを省いている物もあったりします。実戦の発生率を考えて、より勝ち易くするために敢えて知っていながらもそちらに賭けるというギャンブルですね。ある意味確信犯です。

 永瀬プロは事前の練習で、セレネにそうした不成によって投了する癖(?)がある事を知っていました。

 しかし100%確信がある訳ではなかった。
 本番ではそれが起きない仕様になっている可能性もあった。

 本局の最終図となった2七角不成の局面、ここで永瀬プロはほぼ自分の勝ちを確信していました。だけど、それも100%ではなかった。

 残り時間も切迫してきたこの局面、ならば角不成を実行してみよう。

 そのまま投了すればそれはそれで良し。正しく対応されても、不成にすれば成るよりはややセレネの精度が下がる、時間をかけてくれる、ならばやってみよう。

 95%の勝ちを、より100%に近付けるため、そのための角不成だったのです。

 その95%の勝ち(この数字は適当ですが……)に関しては、終局後に読み筋を披露していました。
 だけどこれは意地悪い見方をすれば、その前の協議の時間が長かった訳で、その間に研究したのではないか、と疑る事も出来ます。

 しかし、それ以前に、敵玉=敵の大将を危険地帯に誘い出すために、角という大きな駒を1枚犠牲にする手を決断しています。もっと前に遡って、相手に角を切らせて自玉の付近にと金という強力な駒を作らせる手を催促するための一手を決断しています。その時点でこの後の見通しが立っていなければ、決してその手は指せないのです。(残り時間が少ないならともかく、1時間半以上も残していました)

 肉を切らせて骨を断つような厳しい手順でした。

 ここら辺の感覚が分からなくて、ただ「バグで勝った」と言っているのでは「私は将棋を知りません」と言っている事と等しいのです。

 内容でも勝っていて、尚且つバグを指摘した、永瀬プロの完勝と言える内容でした。

 しかし私はプログラムの事は分かりませんが、S.E.の人が「恥ずかしい」と言っていたりしますが、そういうものなのでしょうか? 確かにどういう事情があろうと、お粗末という感じはしましたが。

 ともかく今シリーズは初のプロ2連勝スタート、終局も波乱含みという展開です。

今年の電王戦 (ボードゲーム)

2014年04月04日 23時29分11秒 | ボードゲーム
 ここで書くよりも向こうで書くべきか……そう言えば、「~通信」はすっかり滞っています。

 気分の問題というか、まあこちらで書いてみます。

 コンピューター将棋とプロ棋士による団体戦、第3回電王戦が始まりました。

 今回は前回と打って変わってというか、第1局で印象がガラリと変わってしまいました。

 今回のルールはかなり人間にとって有利な条件となっています。
 戦前の予想では、これはいくらなんでもプロが圧勝するのではないかと言う意見を何度か目にしました。それが蓋を開けると……

 第1局はコンピューターの圧勝でした。

 驚くべきは結果よりもその内容でした。

 有望若手の菅井竜也さんが負けたという事実だけでも衝撃が走っただろうと思いますが、内容でも完敗でした。

 前回は、スコアの上ではコンピューターの3勝1敗1分でしたが、内容ではプロ側の3勝2敗だと私は評価していました。これには異論もあるかと思いますが、それ程にコンピューターの勝った将棋には突っ込み所が沢山ありました。

 敗因として人間側の精神力の弱さ、コンピューターに対する不慣れさ、等があげられ「これならばキチンと研究すれば勝てる」と思わせる要素が多分にあった訳です。

 ところが今回の第3回の第1局を見ると、そういった希望を完全に打ち砕くと言ってもいいくらいの、素晴らしい内容でした。あの、人間側有利の条件をものともしない勝ち方でした。たったの一年で信じられない進化をとげた、と思わせるものでした。

「これは、今回は人間の全敗じゃないのか?」

 とすら思えるものだったのです。

 果たして続く第2局もコンピューターの連勝。ある人は「コンピューターが全勝して、いよいよ将棋連盟側が最強の人選をするしかなくなる、という状況に追い詰めて欲しい」と書いていました。
 それが望ましい状況かどうかはともかく、本当にそうなるのではないかと思えてきました。

 しかし第3局、今回のダブルエースの一人と言われた豊島将之さんが勝ちました。これで人間側の全敗はなくなりました。

 この将棋の内容は、よく言われる「人間が勝つパターン、一方的な面白くない内容」でした。しかし、前回の唯一の勝利者の阿部光瑠さんと同様かあるいはそれ以上の事前の凄まじい努力と準備がありました。こういう姿勢を貫いて結果を出す事こそが「まさにプロ」と言えるのではないかと思えるのです。

 豊島さんの選択した作戦は「横歩取り」と言われる戦型で、これは実に激しい戦法です。どこから矢玉が飛んで来るか分からないような、気が付いたらあっという間に勝敗が着いてしまっているような、一瞬も気が抜けない非常にスリリングな戦いです。

 前回の第4局を戦った塚田泰明さんは、この横歩取りを得意としていながら「コンピューターは横歩、強いんですよ」と言って敢えて避けた戦法でした。

 後からこの豊島さんが勝った将棋の棋譜だけを見れば、「なんだ楽勝じゃないか。こうなるんだったら俺もこの作戦で行きたい。俺も電王戦に出たかった」と思う人もひょっとしたらいるかも知れません。

 しかしこの作戦を選択した背景には、豊島さんの「斬り合いを恐れない」気持ちがあったからなのではないでしょうか?

 コンピューターとの斬り合い=負け、とすら思っているプロもいるようです。

 でも豊島さんは違った。どこまでのレベルで恐れていないのか、そこまでは私には分からないのですが、とにかく並のプロならば恐れるような段階の斬り合いでも彼は自信を持てた、その自信が作戦に幅を与えた、という事は言えると思います。でなければ横歩取りという戦法は選べないと思うのです。

 近頃はコンピューター将棋に形勢判断を委ねたり次の指し手を予測させたりしながらプロの将棋を見る、というのが一つの観戦スタイルであるようですが(私はそこまで熱心でもないしソフトも持っていません)、渡辺明さんのようにずっとコンピューターの予想通り指し続けたり時にはそれを超える手を指すような棋士がいます。

 そういう棋士はまだいるし、そういう力を持った人でなければコンピューターとは戦えないのではないか、とも思えます。

 まあ勝負とは力だけではありません。戦い方というのはあるもので、前回の塚田さんが見せたようにベテランの味というものもあり、次の第4局の森下卓さんも何かを見せてくれるよな気もします。
 少なくとも豊島さんと同じ戦い方はしない筈です。

将棋界通信 2013年7月号 (その他)

2013年07月29日 02時33分52秒 | ボードゲーム
 一応毎月を目標としています。いきなりの挫折はやっぱりよくないかな、と思いますが、さて何を書こうか……
 このネタでどの程度のボリュームになるのか、イマイチ不安ですが、今回は『女流棋士』のレベルなどについて書いてみます。

 女流棋士というは女性の将棋のプロですが、男性棋士と同じ土俵で対等に戦っている訳ではありません。あくまで無差別のプロとは別枠で女性限定のプロとして女流棋士という制度が設けられています。そうしなければ一人の女性プロも存在出来ず、むさ苦しい男だけの集団になってしまいます。

 以前TVである著名な映画監督が「対等に戦わせない将棋界の体質が最悪なんです。女の方が頭が悪いって言うんですか!」とえらく批判的な事を言っていましたが、どうも何かを誤解されていたのでしょう。別に意地悪をして戦わせないのではなくて、戦っても勝負にならないから戦えないというだけの話です。

 女流棋士の第1号は蛸島彰子さんで、彼女は男性プロと同じく無差別のプロ……どうもまどろっこしい言い方なので単に『プロ』と呼ぶ事にしますが、そのプロを目指すための養成機関である『奨励会』で修行しました。
 奨励会は6級から三段までで、三段から四段に上がれば晴れてプロの棋士となれる制度になっています。

 蛸島さんは初段まで行きました。が、彼女の場合は女性という事で指し分けでも昇級させてもらえたという特別待遇を受けていました。通常は昇級には6連勝や9勝3敗という成績が必要なのです。因みに最近では里美香奈さんが初段まで行っていますが、彼女は蛸島さんのような特別扱いはされずに規定通りの成績での入品(初段になること)でありこれは女性初の快挙です。
 蛸島さんは奨励会を退会、女流棋士に専念し初代の女流名人となりました。

 その後は林葉直子さんや中井広恵さん、清水市代さんの世代となり、レベルも段々と上がってきました。林葉さんは奨励会4級、中井さんは2級まで行きました。清水さんは奨励会には行っていません。
 が、林葉さんの退会後の女流棋界の中心は中井・清水の二人でした。この二人の時代は長く、この間に対男性プロの公式戦初勝利も成し遂げられました(中井さんによって)。

 公式戦で勝ったからと言って、互角に追いついたという訳ではありません。女流棋士の参加枠が少しずつ設けられるようになりプロの公式戦に参加するようになって、初勝利をあげたのは実に35戦目。34連敗してやっと勝つ事が出来たのです。
 1勝した後は呪縛から解かれたように勝てるようになり、今では女流が勝ってもニュースにはなりませんが、女流のトップでも対プロの勝率は2割前後なのです。この数字ではプロとしては通用しません。

 さて、どうして女性は将棋に強くなれないのでしょう? これは考えようによっては不思議な事です。
 スポーツならば体力の差というものがあるので納得出来るのですが、将棋ならば体力など関係ない筈です。

 これは、そもそもが女性の将棋人口が少ないのが原因だと思われます。底辺が大きければ高さも高くなるのはどんな世界でも共通する事でしょう。

 将棋というゲームが一般的に女性にとっての興味の対象となり難いものなのでしょう。それでも情熱を持って、必死に努力した人もいますが。
 女流棋士の歴史そのものが浅い。女流プロの誕生が今から約40年前。プロの歴史はそれこそ400年以上にもなります。

 とにかく女性人口が少ないというのが最大のネックです。非常に環境が悪いのです。

 林葉さんなどは奨励会ではいつも一人ぼっちでした。周りの奨励会員たちも女性には不慣れで、誰も話しかけない。林葉さんも、本当は研究会仲間に入れてもらったり、練習したり、普通に会話したりする相手が欲しかった筈ですが、それが出来ない。
 そして更に悪い事に、奨励会の例会の対局となると「女に負けてたまるか」「負けたら恥だ」とばかりに、本気で潰しに来るのです。これではたまったものではありません。

 蛸島さんの世代、林葉さん中井さん清水さんの世代、その次が矢内理絵子さん碓井諒子さん石橋幸緒さんらの世代、そして現在が里美さんらの世代、と段々とレベルが上がってきて層もかなり厚くなってきました。
 矢内さん世代で奨励会で結構耐性が出来たような所がありました。里美さんが上達したのも、物怖じせずに男性に混じっていけるという性格上の強味みもあったようです。

 しかし今でも環境はそんなに良くはないように思います。もっと人数が多くならないと、女性プロの誕生は厳しいのではないでしょうか。以前は奨励会2級が一つの壁だったような感じでしたが、近年はその壁が1級までに来ているような気がします。だけど、もっと来ないといけないでしょう。
 まあ今後に期待するよりありません。

 ただ女流棋士というのは待遇の面でも不遇な時代が続いているように見えます。実力ばかりを尺度にせず、もっと改善されればいいかなと思います。

将棋界通信 2013年6月号 (その他)

2013年06月18日 19時16分24秒 | ボードゲーム
 何となく始めてみる事にしました。
 私が将棋有段者である事は何度か書いています。まあこのブログ自体が殆ど見る人もいないので、だからどうしたという感じですが。

 将棋もゲームの一環であるとして、ここでちょくちょく取り上げている訳ですが、あくまでこのブログはTVゲームをメインとしています。そんな訳なので将棋主体という雰囲気は出すつもりはないし、他にも色々と書きたい事があります……最近は更新そのものが非常に鈍っていますが。
 あくまでTVゲームメインというスタイルは変えるつもりはなく、一般の将棋をよく知らない人に向けての分かり易い話というものをまあ何となく月1回ペースで書いていこうかと思いました。この先どうなるか分かりませんが……

 さて何から書こうか……3~4月にかけて行われた「第2回電王戦」の頃だったら色々と思い付く事もありましたが、時間が経つと段々と当初の興奮とか脳の刺激を受けていた部分も落ち着いてきたようです。

 その電王戦ネタで経済学者の安田洋祐氏の書かれた「電王戦を振り返る、将棋に必勝法はあるか?」という記事を目にしました。
 
 
 ちなみに、将棋で起こりえる局面のパターン数は、10の220乗ほどではないかといわれている。
 GPS将棋のように1秒間に3億パターン読んだとしても、すべて読み切るには、10の200乗年以上という、途方もない計算時間がかかる(宇宙の年齢ですら10の10乗年程度にすぎない!)。どんなにコンピュータ将棋ソフトが強くなったとしても、すぐに必勝法が見つかる心配はなさそうだ……


 という結びの部分なんか、私もよく分かっていない数字の話が出てきて興味深いものです。

 よく「何手くらい読めるものか?」という将棋のプロに対しての質問があります。これは結構答え難い質問なのです。(私は別にプロではないですが)
 『読む』能力というのは確かに大事で、たくさん読める人というのは確かに強い人が多いです。しかし『読む』事が将棋の対局中に次の1手を決める事においての全て要素では決してないのです。上記の通り、手の数というのはまともに読もうとすると膨大な量になります。
 まさしく天文学的な数字で、こんなものを丹念に読んでいる時間もなければ、読む能力も人間にはありません。コンピューターにも……今の所ありません。

 昔から言われている事ですが、将棋においては沢山手を読むよりもむしろ読みを省略する事が大事になってくる訳です。
 次の1手を決断するためには、ルール上可能な手を全て読む訳ではなくて、候補手を何通りかに絞ります。普通の局面で大体3~5通りくらいの候補が浮かぶでしょうか。その3~5通りに対して、相手の対応を読む。それに対しての対応を読む……といった具合で、それを繰り返していくと3手・5手・7手……と深くなっていくのですが、その何手か進んだ先でどの局面が良いのか? どうするべきか? と指し手の選択をする訳です。

 どこまで行っても、そこには『判断』というものが付いて回ります。局面の状態を判断する事を『形勢判断』と言います。

 候補手を絞るにも『判断』です。何故、絞る事が出来るのか? それは『感覚』によるものとしか言えません。『感覚』によって『判断』するから、全部の手を読まなくてもいい。より良質な手に絞って考えれば、余計な読みの量を減らす事が出来ます。

 コンピューターにはこの『感覚』がありません。ごくごく弱かったコンピューター将棋の初期の時代でも、単純なスピードや読みの量では人間を完全に圧倒していました。だけど『感覚』による『判断』が出来ず、いかにして『判断』するかをプログラマーが試行錯誤を繰り返して将棋ソフトが進化してきました。
 コンピューターがプロすらも倒すような時代になっても、いまだに『感覚』を持っている訳ではなく、擬似感覚というべきか、とにかく人間とは違った判断材料を持って指し手を決めています。

 今となってはコンピューターは恐るべき強さとなっていますが、例えば『銀鋏み』(ぎんばさみ)という、これは将棋用語ですがこの銀鋏みを理解していなかったりと妙な弱点を抱えていたりします。

 級位者が有段者の将棋を観戦していると「一体、何手読んでいるんだ?」と感じる事があるかも知れませんが、後になってそれを質問すると、驚く程読んでなかったり何も考えていなかったりするものです。そういったものは全て『感覚』から来ている訳です。もっとも、本当に強い人はしっかりと正確に読んでいますが。

 安田氏の記事でツェルメロの定理という言葉も初めて知りましたが、将棋に必勝法は存在するかどうか、その結論は勿論分かっていません。私の最も好きな棋士である升田幸三九段は「後手必勝」を唱えていたような気がします……気がするという実にいい加減な言い方ですが、ちょっとこれを確認するのは難しいです。あくまで、そのような事を言っていた、という程度の話です。
 羽生善治3冠王が、もし神様に一つ質問出来るなら(だったか願いを叶えられるならだったか……これもいい加減な記憶ですみません)の問いに対して「将棋は本当に先手必勝なのか? それを知りたい」と答えていました。こういったものはあくまで「そんな気がする」といった域を出ません。机上の話であり、ロマンの一つとも言えます。

 羽生3冠王は早い段階からコンピューター将棋を警戒していたし、升田九段にいたってはコンピューター将棋などほとんど形になっていない昭和40年代に「プロの五段くらいまでは行くだろうな」と予想していました。この人は時代を超えた感性を持った、本当に凄い人でした。

マケドニア将棋 (ボードゲーム)

2011年12月05日 17時55分43秒 | ボードゲーム
「マケドニア将棋」とはコミック「ヒストリエ」の作中に出てきた、主人公考案の将棋です。第7巻の限定版にこの「マケドニア将棋」が付いてきます。

私はこの作品を全く知りませんでしたが(同作者の「寄生獣」は読みました)、購入。先日これを持っていきつけの支部長宅に行きました。そこで小学生が興味を示して、飲み込みの早い子がルールブックを一通り読んで教えながらプレイを開始。下が初期配置です(左ではなく右に寄せるべきだったか・・・?)。



2人用の将棋で、駒の種類は王、王子、将軍、騎兵、弓矢兵、歩、重歩の7種類。駒は平面に置き向きによってどちらの駒かが区別がつきます。チェスのように色で分けるのではなく、これによって日本将棋のように持駒として駒の再利用を可能にしています。

王は王・玉と同じ、王子は銀の動き。将軍は金、騎兵はチェスのナイトと同じ八方桂。歩は歩と同様前に一歩ですが、重歩は前に一歩もしくは二歩(にほ)。駒を飛び越せるのは騎兵のみ。

弓矢兵が特殊でこのゲームの鍵を握ります。正しくは『弓兵』と『矢』ですが、弓兵自身は縦横に1マスずつの動き。矢が弓兵の上からのみチェスのクイーン同様の(飛+角の動き)ように飛びます。この弓兵と矢は分離するように作られています。ここが笑えました。

発射された矢は、クイーンの動きで弓兵に戻れる時のみ動く事が出来ます。これが独特で、発射された矢が戻れないように間に駒を移動して邪魔をしたりする事が出来ます。また、弓兵が動いて落ちている矢を回収する事も出来ます。

矢は発射された弓兵以外の見方の弓兵に戻る事も出来ます。1手で弓兵から弓兵に渡す事は出来ませんが一旦発射して次に渡すという事が可能です。

盤は8×8ですが、『自陣』は手前の3段目まで『敵陣』は上の3段、真ん中の2段を『中盤』と呼びます。敵陣に侵入すると歩と重歩のみが成る事が出来ます。成ると従来の動きにプラスして左右1マスの動きが追加されます。

取った相手の駒は自分の持駒として『打つ』事が出来ます。ただし敵陣に打つ事は出来ず、自陣・中盤までにしか打てません。弓兵には2つまで矢を載せる事が出来ます。弓兵に持駒の矢を打つ事が可能です。(ちょっと完全に理解出来ていないのですが・・・「自軍の駒に弓兵と矢が1つもしくは複数ある場合、合体させて一度に打つことができます。その場合、1つの弓兵に2つまで矢を載せて打つことができます」と書かれています。)

相手の王、王子は持駒として打つ事は出来ません。

開始時、王が王位の冠を持ちますが『譲位』というルールがあります。王位を持った駒を取れば勝利でゲームセットですが、王が取られる前に王から王子に『譲位』出来ます。譲位を使用したら、王を裏返して冠のなくなった状態にし、王子も裏返して冠を付けます。王子もまた譲位が出来ます。王と王子それぞれ1回ずつ譲位の権利を持ち、譲位は1手と数えず、自分の手番の時に宣言してその後に1手指します。

日本の中将棋の『酔象』『太子』を思い起こさせます。

日本将棋のような二歩(にふ)や打ち歩詰(うちふづめ)は禁じ手ではなく有効です。千日手は特に引き分けの規定はなく、ただし王手の連続の場合は王手をかけた側が手を変える必要があります。特に何回で成立とかは書かれていません。


さて小学生によるテストプレイを一度見ただけですが、弓矢の強烈なイメージが先行しましたが、それ以外は地味な動きが目立ち、敵陣に打てない、成れるのは歩と重歩の2種類のみで横の動きがプラスされるだけ。斜めに弱い駒が多く、二歩以上も可なために、なかなか王や王子が詰まず、勝負が長引くような印象でした。(その1局も勝負つかずで時間が来て解散)

なかなか面白いとは思うのですが、バランス的に疑問が残ります。

クローズアップ現代で取り上げられた「将棋」 (その他)

2011年06月04日 08時55分04秒 | ボードゲーム
先日のNHKのクローズアップ現代で「中国の天才少女」だとか『将棋』をテーマに取り上げられていました。まあ色々ありますが、私が目を引いたというかここで書いてみようと思ったのは、『某大手ゲームメーカー』・・・ひたすらゲームメーカーとしか言われていなかったですが、ソニックの人形が飾ってあったりバーチャファイターが映っていたり、どう考えてもあのメーカーとしか思えないのですが(元々、オンラインスクールの事があったのですぐにピンと来ましたが)・・・そのメーカーの人の話で「どんなに面白いゲームでも2、3年で飽きられてしまう」しかし将棋は何百年もルールが変わらずに多くの人に遊ばれている、という所です。

将棋の御先祖はインドの『チャトランガ』でそれこそ何千年も遊ばれる中で改良を繰り返してきた訳で、将棋のプロの歴史400年というのはそれに比べると短いのですが・・・まあそれは置いておきましょう(なんのこっちゃ、という感じですが)。

昔は遊びが少なかった訳で、とにかく将棋というものは徹底的に研究されて来た訳です。将棋というのは、これがまた実に奥が深くて複雑怪奇で、究めようとしても一生かかっても究め切れないものです。わずか9×9の盤上で8種類の駒なのですが、恐ろしく複雑なのです。

特に人間対人間の勝負ですから、一方が工夫してももう一方(先手と後手、と言った方がいいのか)も工夫し返して、必勝法など到底生まれない・・・どんなに優れた作戦に対しても必ずその対策がある、果てしない道なのです。

・・・・・・しかし、こうしたゲームというのはいくらでもあるのではないでしょうか(或いは「作れる」)。ただ、そこまで大勢の人に長い間突き詰められてこなかったというだけです。やり込めば様々な戦術が生まれ、人間同士が戦えばギリギリの勝負になります。

例えば何があるか、というと具体的にはすぐに出てこないのですが・・・「大戦略」とかだとランダムの要素がありますね。まああっても別に良いと言えば良いのですが。

私がかつて考えたというか他に言う人が居たのは、「スト2」ですね。「スト2は将棋のよう」と言われた事もあり、私は逆に「将棋はスト2のよう」と思ったものです。

対戦格闘ゲームというのはまさに一対一の勝負です。長い間対CPUのゲームしかなかったものが、業界の流れを変えたものです。バランスの良い格ゲーは、日進月歩で様々な戦い方の工夫や色んな説が飛び交い、それこそ一生やり続けてもいいと思ったものです。そして某ゲーム誌で「プレイヤーのプロ化」の噂が語られたり・・・・・・

「スト2ダッシュ」は純粋な改良でした。「ターボ」から段々と怪しくなって行った訳ですが・・・

他のメーカーも真似をして亜流を出したり、結局ゲーム業界の流れがそういった『ゲームの固定』を好まないというか許さないというのが実際の所でしょう。ゲーセンの方は同じゲームでインカムが稼げれば問題ないけどメーカーの方は新しいのを売らなければならない。

あとゲームの場合はどうしてもハードの進化で古いゲームは映像や音等見劣りしてしまいます。元々、ゲーム業界の方がそういうものを放棄していたようなものだと思います。

だけど一人のクリエイターとして(そうでなくても)、長く遊ばれるゲームというものに魅力を感じるというのは分かります。

「或る『おたく』」 (ボードゲーム、等)

2011年05月07日 22時57分52秒 | ボードゲーム
数日前にTVでやっていた事で、もうだいぶ忘れかけていますが・・・

数ヶ月前にした足の怪我が治らず(しばらく放っておいたので・・・)接骨院通いが続いていてその接骨院で治療を受けながらで画面は殆ど観ておらず音声が何気に耳に入って来た、という感じなんですが。

朝のワイドショーで「最近ボードゲームが売れている」という話でした。オセロ、人生ゲーム、などやルービックキューブなんかの名前が挙がっていました。

震災(発電所)の影響によっての実際の電気の不足や日本全体の節電ムードの高まりが最大の理由でしょうが、社会への不安というものがそういうゲーム類に走らせるという傾向はあるようで、過去にオイルショックやリーマンショックなどの時にもこういうゲームの売り上げが上がったとか・・・

そして「番組は、或る『おたく』を訪ねました」という声が聴こえてきました。

訪ねるだか、取材した、だか尋ねたか訪問したか、そこら辺の記憶は不正確ですが、まあ意味はどれでも通るでしょう。

私は反射的に、或るおたく=オタの事だと思ってしまいました。「そういう類のゲームに詳しい人にきいた、という事なんだろうけど、当たり前のようにそういう表現をするものなのか・・・?」と納得したようなちょっと首を傾げたような、そんな感じでした。ところが、或るおたくは『御宅』であって或る『家庭』で和やかにボードゲームを遊んでいる光景が映されたのでした。

これには思わず苦笑いしてしまいました。