どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

短編小説 『山峡の月』

2017-05-13 09:22:50 | 短編小説
   カウンターの椅子に腰をおろしたものの、私の頭はくらくらしていた。  酔だjけではない浮遊感覚が、足まで降りてきている。  実をいうと私は、ママの大きな胸に押されて2分47秒間われを忘れていたのだ。  背中にまわした私の腕にも指先にも、ママの量感と質感が微細な振動のように伝わっていた。  ブラジャー越しの肉塊をさほど強く抱えたわけでもないのに、踊っている間中触れていた腕の一 . . . 本文を読む
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