磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原発のないふるさとを

2012年04月06日 | 読書日記など
『原発のないふるさとを』
   小出裕章、土井淑平・著/批評社2012年

図書館の説明文。下「」引用。

「鳥取県の青谷原発立地阻止運動に初期から関わってきた小出裕章と土井淑平の講演を収録。また、鳥取県と岡山県にまたがる人形峠におけるウラン残土撤去運動の経緯をまとめた論考も掲載。著者紹介〈小出裕章〉1949年東京都生まれ。京都大学原子炉実験所助教。伊方原発訴訟住民側証人。」



講演会記録に加筆・修正が加えれているという。下「」引用。

「本書の最初の二篇は、土井淑平の講演「原発のないふるさとを」(鳥取県反核・平和の火リレー東部地区実行委員会主催、二○一一年八月一日、鳥取市)、および、小出裕章の講演「原発のないふるさとを」(鳥取県連合婦人会主催、二○一一年一二月四日、鳥取県米子市)をもとに、これらの講演記録に加筆・修正を加えたものである。-略-」

「すべての法律を反故にして被曝を容認する政府」 下「」引用。

「日本は法治国家と言われています。国民が法律を破ると国家が処罰します。日本が法治国家であるなら、国が決めた法律を守るのは国家の最低限の義務のはずだと私は思います。
 国家は、放射線の被曝に関してもたくさんの法律をつくりました。例えば、普通の人びとは一年間に一ミリシーベルト以上の被曝はしてはいけないし、させてはいけないという法律があります。
 放射線管理区域から物を持ち出すときには、1平方メートル当たり4万ベクレルを超えて汚れているものは、どんなものでも持ち出してはいけないという法律があります。例えば、私が放射線管理区域で仕事をして、放射能で汚れたものを放射線管理区域から持ち出して、皆さんを被曝させるというようなことをすれば、私は法律にのっとって処罰されるはずなのです。
 しかし、今、福島第一原子力発電所の事故が起きて、猛烈な汚染が起きて、一年間に1ミリシーベルトを超えて被曝してしまう人は何百万人にも及びます。1平方メートル当たり4万ベクレルを超えた大地が福井県全域を超える領域に広がって放射能汚染が生じているのです。
 このことに責任があるのは、もちろん東京電力ですが、その東京電力に原子力発電所の運転を認可した国家に重大な責任があると思います。-略-」

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榎本益美さんの実力行使からウラン残土撤去訴訟」【人形峠】 下「」引用。

「一八年間に及ぶウラン残土撤去運動の最大の転機は、一九九九年一二月一日未明の榎本益美さんと支援者による自主撤去の実力行使でした。この日、方面自治会を支援してきた対策会議は、方面地区の貯鉱場跡の袋詰めウラン残土の現地調査をしたのです。
 袋詰めウラン残土というのは、動燃が対策会議との交渉の結果、一九九三年一一月から一九九四年三月にかけて、放射線レベルの比較的高い貯蔵跡のウラン残土二九○立方メートルを五四六体(のちに六体追加)の強化ゴム製のフレコンバックに詰め、それを貯鉱場跡の下方数メートルの堆積場内に二段組みで積み上げて土砂を被せ、ビニルシートで覆って借置きしていたものです。
 この土地の持ち主は、もと方面地区の長老でウラン残土の放置発覚直後の区長をしてい清水滋雄さんで、一九九八年二月に「ウラン残土撤去に役立ててくれ」と榎本益美さんに託されました。だが、家族の反対で所有権の移転が難航したため、青谷原発予定地の共有化でお世話になった私の知り合いの司法書士の小林和人さんに、またまた所有権移転の司法手続きを頼み、松江の水野彰子弁護士に依頼した訴訟で勝訴して、一九九九年八月に正式に榎本益美さんの所有となりました。-略-」

「ウラン残土のレンガ加工による決着と痛恨の鉱害輸出」 下「」引用。

「その後の経過をかいつまんで報告するなら、まず二○○五年一○月の貯鉱場跡の袋詰め二九○立方メートルの米国への搬出であり、残る二七一○立方メートルは日本原子力研究開発機構・文部科学省・鳥取県・三朝町の四者協定によって、人形峠境の鳥取県の県有地でレンガに加工して、最終的に県外に搬出するということで決着がつきました。-略-
 しかし、二九○立方メートルの行先が米国有数のウラン採掘地フォーコーナーズの一角にある先住民の土地であり、これが社会的にも道義的にも許し難い痛恨の極みであったことは、私がウラン残土訴訟を支援する会(ウラン残土市民会議)のホームページ-略-「「ウラン鉱石」の輸出の体裁をとった「鉱害輸出」」で強調し批判した通りでするこの“鉱害輸出”には六億六○○○万円が投じられましたが、それが国民の税金の“ムダ使い”であることは断るまでもありません。」










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