磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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死の灰のゆくえ-放射能を追って30年-

2008年08月29日 | 読書日記など
『死の灰のゆくえ-放射能を追って30年-』
   葛城幸雄・著/新草出版1986年

タイトル通り、『死の灰のゆくえ』について書かれた本です。
--しかし、その他のことも書かれてあります。



いろいな事故のことを取上げている。
チェルノブイリ事故でも、死の灰はふったし、日本にも降下……。
世界はこのことで、大きく悩んだはずだった……。
日本では事故が起きなかったといえば、この本にも書かれているように美浜原発、敦賀原発……。
--日常においてさえも放射性物質が出ていると書く本さえある……。
密閉などというのは、発電するのではムリとも書かれてある……。

外国に目をむけても、1978年、ソ連の原子炉衛星がカナダに落下。
1964年4月プルトニウム238の原子力電池をつんだアメリカの軍事衛星が爆発燃焼、約17キロキュリーのPu-238が高層大気中に放出。

原発関連では。下「」引用。

「アメリカコロラド州にあるロッキー・フラット核燃料再処理施設において、一九五○年代後半から一九六○年代中頃まで、長期間にわたって施設内の放射性廃棄物が洩れだしていたことが後で見出されている。」

■中国核実験■
平和勢力の武器は、平和の武器という日本国内の左翼の人たちもいましたが、死の灰さえも日本に降下……。

1964年10月、初の原爆実験。この本の当時までに合計29回の実験。
--日本に死の灰を降らせた可能性があり、中国人民の上にふりつもっただろう……。
核実験場所は新疆省ロップ・ノール地区(北緯四○度、東経九○度)付近。


■表二・四に中国核実験が行なわれた日時と、報道された爆発威力■



日本はロップ・ノール地区とほぼ同緯度にあり、距離が約4千キロメートルであるので、中国原爆実験による影響を受けやすいという。

第2回はウラン235爆弾を上空から投下爆発と思われる。
第3回は熱核材料を含む原爆(初期の水爆)と思われる。
第3回は「誘導ミサイル使用」
第5回で、アメリカ原子力委員会は、この核実験による放射性物質からウラン238を初検出。
第6回核実験は最初の水爆実験であり、恐らく上空から投下された3F爆弾。
1967年~1970年まで、毎年1回の水爆実験。
第9回、初の地下核実験。

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1950年代の「死の灰」の知識。下「」引用。

「一九五○年の中頃まで、成層圏内の物質輸送や圏界面を通しての物質交換、地上に降下するまでの速さとなどについての知識はほとんど得られなかった。アメリカ、ソ連が相ついで水爆実験を行った結果、放射性物資の多くが成層圏に放出されるようになった。そのため放射性物質が成層圏から地上に降下する速さを知ることがさしせまった課題となってきた。逆に成層圏降下物の観測結果から、成層圏からの物質輸送機構が明らかにされたのである。」

人間の生命・健康に関わる「死の灰」について、誠実に研究をしたのが、日本の科学者といっていいと思う。










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