磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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坂口安吾と太平洋戦争

2009年08月27日 | 読書日記など
『坂口安吾と太平洋戦争』
   半藤一利・著/PHP研究所2009年

著者は坂口安吾に憧れをもっているようにボクは思えた……。
--しかし、安吾さんは、意外にむずかしいなあーと思った。



ボクも坂口安吾が好きな作家なので、かなり読んだつもりです。

知っていることが、わりと多かったが、知らないこともあったように思う……。

志賀直哉は国語を「フランス語」に。下「」引用。

「二十一年の総合雑誌『改造』四月号に載った志賀直哉の「国語問題」がその一つ。-略-これにはア然となった。教科書なんかで日本語の名文中の名文として教えられてきた志賀直哉大センセイのご託宣(たくせん)である。
「これからは日本語を廃止してフランス語だとよ。おらあ、おめえが好きだなあ、って言うかわりに、何とクッチャベルことになるンかなや」
「アイ・ラブ・ユーじゃねえのか」
「バカあ、そりゃイイゴじゃろうが」
「日本語もろくにシャベレねえがに、大丈夫かなや。シンペエだなや」
 そんな愚にもつかない会話を、ポカポカの春の光を浴びて、仲間とかわしたものであった、ように覚えている。」

フランス語ぎらいの石原慎太郎が怒ったことだろうなあー。

--宮沢喜一は英語を国語にでしたね……。

言語で支配される国民という感じをしてなりませんね……。

明治からの日本語は、落語などからはじまったというのがいいですよね……。

日支事変について。 下「」引用。

「この年の七月七日の夜の、いわゆる「蘆溝橋の一発」て日中戦争がはじまった。この一大事について、安吾タンティはさぞや鋭い洞察によって評するものあらん、と大いに期待したのに、「日支事変が始まった。京都の師団も出征する。師団長も負傷した」(「古都」)と簡単にふれるだけで、あとは聖護院八ツ橋の話を楽しく書くだけ。たったそれだけなんですか、と張り合いのないこと夥しい。そもそも坂口安吾は残念ながら作家としては、小説のなかにうるさい昭和史などをもちこむことをほとんどしない作家なのである。左右を問わず、いっさいのイデオロギーとは無縁であった数少ない文学者の一人。-略-」

最近、近くのスーパーの物産展で、生八つ橋を買ったが、うまくなかった。

やはり、八つ橋は聖護院だな!

またもや、思った。







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