磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ポピュリズムへの反撃-現代民主主義復活の条件-

2011年02月04日 | 読書日記など
『ポピュリズムへの反撃-現代民主主義復活の条件- 角川oneテーマ21 A-124』
   山口二郎・著/角川書店2010年

ポピュリズムというのは、やはり形態であって、内容ではないようですね。
簡単にいえば、ファシズムのもあれば、デモクラシーのもある……。
見分けるのはやはり、デモクラシーの場合は「自由、平等、博愛」でしょうね……。



岸信介……。下「」引用。

「昔、いわゆる六○年安保闘争の際に、三三万人のデモ隊が国会を取り巻いた時、当時の岸信介首相が、自分には声なき声の支持があると言ったのは有名な話です。
 政治家は、自分が真の多数によって支持されているという言い方を好みます。真の多数派をもっともらしく、あるいは説得的に描き出し、より多くの人々に自分がそれに属していると感じさせられるかどうかに、ポピュリスト的リーダーの能力がかかっています。」

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十九世紀のポピュリズムは……。下「」引用。

「したがって、一九世紀のポピュリズムの出発の時期においては、ポピュリズムというのは圧倒的に平等を求める政治運動だったということができます。持てる者と持たざる者という対立や格差が非常にはっきりしていました。」

小泉純一郎が生んだ新型ポピュリズム。下「」引用。

「先ほど、「パンとサーカス」という話をしましたが、現代日本では、パンはなく、もっぱらサーカスで人々を統治しているという不思議な現象が存在したと言ってもいいでしょう。小泉政治の時代、改革とは人々からパンを取り上げる政策でした。他方、小泉劇場と言われたくらい、小泉元首相は猛獣使いよろしく、様々な政治家を手玉に取り、人々を飽きさせない見世物を演じ続けました。」

小泉純一郎の特徴……。下「」引用。

「小泉のように、自民党総裁の予備選挙のところで、自民党員以外の一般市民に向かって街頭演説をし、それをテレビが取り上げ、そして爆発的に人気が上がる。総理大臣になると、やはりテレビに向かって語りかける、メルマガを出す……いろいろな仕組みによって疑似的な直接性というものを強調し、そういう形で世論との応答性を確保していくというところにら、現代的なポピュリズム的リーダーの特徴があるといえます。」

【一部のみ】

オリックスの宮内……。下「」引用。

「たとえば、オリックスの宮内義彦会長のように影響力を持った経済界のリーダーが、自らの政治の場に参加し、政府の重要な審議会の会長になり、まさに政治的な力、権力を使うことによって、自分たちに有利なプレイングフィールドというか、競技場を作るということが実際に起こりました。雇用をはじめとするあらゆる分野で規制緩和を推進したことがそれです。彼の会社はそのことによって多大な利益をあげました。彼の会社が儲けやすいようなルールを政府の権力が全国民に押しつけているのです。」

「メディア界や学者の自覚のなさ」 下「」引用。

「私はこのような単純な議論を、日本を代表する学者と新聞社が行っているのを見ると、呆れるというのか腹が立つというか、学界とメディアの劣化を感じます。」

小沢一郎についても書かれてありました。

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