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《比較経済研究所研究シリーズ 11》現代資本とセイフティ・ネット 市場と非市場の関係性

2009年01月27日 | 読書日記など
『《比較経済研究所研究シリーズ 11》現代資本とセイフティ・ネット 市場と非市場の関係性』
    法政大学研究所 金子勝・編/金子勝、他・著/法政大学出版局1996年

--専門家むけの本だろうと想います……。



知らない言葉などもあって、ネットで検索してみるが、ない……。

「はしがき」に書かれてあります。下「」引用。

「「市場経済」という言葉が一人歩きし、規制緩和が「時代の閉塞」を打ち破る唯一の途であるかのように主張されている。事実、マスメディアを通じて、日々ピースミールで短視眼的な規制緩和の主張が流され続けている。1980年代以降、再登場してきたこの「市場主義」の背後には、疑いもなく、つぎのような信念=イデオロギーが隠されている。すなわち、「規制」という名の制度やルールを限りなく引きはがしてゆけば、どの国でも通用する「普遍的」な市場経済モデルが現実のものとなり、その「普遍的モデル」が描くように、市場メカニズムが自動調整力を発揮して均衡的成長と自由主義に基づく社会的安定を実現してくれるというドグマである。-略-」

石油ショック以後……。下「」引用。

「例えば、石油ショック後の変動相場制移行と金融自由化によって顕在化した国際通貨体制の不安定性。その下で生じた土地・株式を対象とする投機とバブルの崩壊による負債デフレーション。土地・株式の不良債権化と金融市場へにのアドホックな公的介入。労使関係あるいは企業関係のかり方がもたらす国際的な制度摩擦。発展途上国における人口過剰と先進諸国における高齢化問題。マネタリスト的な福祉国家体制の「解体」がもたらす移民・黒人社会との衝突(その象徴としての間欠的な暴動と排外的なネオ・ファシストの動き)。発展途上国の累積債務問題と国際金融の不安定性。先進諸国と同様な市場経済化政策を発展途上国や旧社会主義国に適用すると発生する民族間・部族間・宗教間紛争。国際自由貿易体制の維持と農産物自由化問題。国境を越える自然環境問題。これらの構造変化に伴う諸問題は、すべて土地・労働・資本(あるいは貨幣)といった生産要素の市場化の限界にかかわって生じている。」

金融セイフティ・ネット……。下「」引用。

「ここでは、金融セイフティ・ネットを「金融パニックの発生を防ぐための制度あるいは規制の総体」と定義する。通常アメリカではこれまでセイフティ・ネットといえば、預金保険機構のことをさすが、アメリカの特殊事情にとらわれず、各国を貫くより広い普遍的な観点から議論するために、広い定義を採用する。-略-」

古典的なセイフティ・ネットも書かれてありました……。

--日本における戦時金融統制
1 耐震性のある安定的な市場・経済構造への再編。
2 金利の統制化である。戦時経済の下で各国は、戦費調達のため大量の国債を消化すべく低金利ならびにチープマネー政策をとった。
3 資金フローの直接的な統制である。
4 業態別統制管理の導入。
5 メインバンク制の形成である。

デリバティブズのことも、このころに書かれてあります……。








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