磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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D128.[レッド・ルーム]

2006年01月24日 | 【小説】 レインボー...
X.赤色の部屋(虹の世界)

D128.[レッド・ルーム]





「ねぇ、カール。また、別れ別れになったら、困るから、わたしのポケットにいてね」
「ポケットの中、いやだよ」

「じゃ、鞄の中にする」
「なおさら、嫌だよ」

「だ~め」
 ユリカはカールをポケットの中に入れた。

「だーめだよ」
 カールは泣きそうになっている。

 それでも、ユリカは
「出ちゃ、だめよ」
 母親のような口調だった。

「うわー、真っ赤っか」
 ユリカは驚いていた。

 その瞬間、カールはポケットから逃げ出そうとした。
 ユリカは、カールをポケットに押しこめた。

「出ちゃ、だめよ」
 ユリカは空を見た。

「うわー、真っ赤ね」
「そうだね」
 カールはポケットの中で仕方なくいた。

「夕焼け?」
「ちがうよ」

「朝焼け?」
「ちがうよ」

「朝焼けでも、夕焼けでもないさ」
「ふしぎな世界なんでしょう」
「ア・ハー」

 カールとユリカは笑った。ユリカもカールの奇妙な笑いが伝染したようだった。

 ユリカは谷にいるものたちに気がついた。

「あれ、たくさんの動物たちが、ママやパパといるわ」
「タヌキさん、キツネさん、ブタさん、クマさん、みんないるね」
 カールは、うれしそうだ。

「へぇー、みんな幸せそう……」
 ユリカは楽しそうに言った。

「そう、みたいだねー。ねぇー」
 カールはいい、ユリカを見た。

「なぁに」
 ユリカはのん気に言った。

「みんな仲間なんだよ。犬と猫も元は一つだったんだよ」
 カールは妙なことを言うなあーと思ったけど、ユリカはダーウィンの進化論をおじいさんから聞いたことも思い出した。

 ネコと犬の祖先は同じ。6000万年前、ミアキスからどうして性質の違う犬とネコが生まれたのか。森林で適応したミアキスは山猫になったという。

 森林では一気に獲物を捕まえなければならず、獲物に知られず、音をたてず接近した。そして爪を出し入れできるようになった。そして瞬時にして明るさの対応ができ、暗いところから獲物をつかまえることができるようになり、目の瞳孔は縦長になっていた。夜行性であったため、目に頼らず、動きを音によって判断するため聴覚が発達した。それがネコの祖先、山猫になった。

 森で生活できなくなったミアキスは草原に出た。身を隠す場所がなくなった。今までの方法では獲物をとることはできなくなった。ミアキスは単独で生活していたが、草原のミアキスは集団でくらすようになる。群れで連携して獲物をつかまえる。

 爪は出し入れ自由ではなくなり、嗅覚が発達し、筋肉が瞬発力より持久力に進化した。口をあけて、熱を放出することができるようになり、長い狩りに適用できるようになった。それが犬の祖先である。

「パンダのご先祖さまもミアキスなんだよ。しかし、環境によってさまざまになってしまったようだね。自然は偉大な芸術家だよね」
 カールは笑っていた。




閑話休題

進化論については、
キリスト教でとられていない人もいるとか。。

科学的な物の見方をすれば、
そうではないという。

「エッ?」
と思われるでしょう。

「もし、科学というなら、
今、猿から人間になる者がいないと、
おかしいではないか?
実験で立証もされていない」
という。

それもアメリカの中枢に近い人たちがいうのである。

そんなわけはありません。
化石で証明されていることなのです。
説でありますが、有力だと思います。

聖書に進化論の否定も書いてないと
私は思います。






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