磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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C014.低く小さな虹

2005年10月02日 | 【小説】 レインボー...
II.ときどき、雨

C014.低く小さな虹





 そうすると、あいかわらず葵はユリカに
「ねぇ、きれいな、虹でしょう」
 と言っていた。空には、雲ひとつない青空がどんなに背伸びしても、届きはしないと思わせていた。

「そこじゃ、ないわ」
 葵はユリカをたしなめた。

 ユリカは虹と言えば、
空の高くにあると思っていたのにどうしたのかしらと思った。

 それで、
「ええ、どこにあるの」
 と、きいた。

 葵は笑顔で、目よりも少し上のところを指さして
「ここに、ほら、小さな虹がちゃんと見えるでしょう」
 と説明した。

 ユリカはこんなところに、こんなに小さな虹があるなんて、とっても驚いて
「本当だ」
 と目をパチクリさせていた。

 それは、シャワーの水しぶきでできた両手の手のひらにのりそうなくらいの小さな虹だった。でも、小さいけれどちゃんと虹のかたちをしていた。虹の掛け橋といいたくなるものであった。

 ユリカはこんなことを考えた。プリズムって、理科で習ったな。虹とプリズムって、名前は似てないけど、ゴールとプールよりはずっと似ているような気がするなと思った。

 ユリカの隣で、大発見をしたでしょうとご満悦の葵もそろそろ、あきてきて、
「ユリカ、はやく、泳ぎに行こうよ。」
 と誘った。

「ええ」
 ユリカも水泳が上手じゃないけれど好きだった。夏には西瓜と水泳、それがなかったら、どんなに暑苦しいだけのつまらないものになることだろうか。




閑話休題

やはりプリズムと虹は関連があるようです。
中学生の物理で今は習うようです。

プリズムは、
ぼくらは小学生で習ったような気がします。

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【気軽13】

2005年10月02日 | 短編など



【お気軽作品シリーズ】


どんよりした空

眠たい時にメトロノームの空
心はどんより雲のよう
小鳥が一羽
雲の下
メトロノームの中
冷たそうに
何処へ飛んでゆくのだろう……
メトロノームの雨
灰色の重い雲





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