黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

長崎さるく #47 カステラ

2009-10-20 06:18:45 | 長崎さるく
軍艦島の民間研究家の第一人者、
小島隆行氏が亡くなった記事を以前アップしましたが、
その小島さんの49日が、この週末長崎で行なわれました。
ご両親やご親戚のほか、小島さんにゆかりのある方々が集まり、
小島さんの思い出話に花が咲いたと思います。
オープロジェクトでは、
去る7月4日に新宿のジュンク堂書店で行なったイベントの際に、
ゲスト出演して頂いた小島さんの映像を持参し、
生前の小島さんのお話を皆さんに聞いて頂きました。
小島さんの事は未だに実感がわきませんが、
49日も過ぎましたので、ブログを再開しようと思います。



シリーズでお送りしている長崎さるく。
久しぶりのアップは、長崎の食べ物について。
まずはお菓子。
長崎のお菓子といえば、誰もが思い出すカステラ。
文明堂をはじめ、沢山のメーカーがしのぎを削る、
まさに長崎はカステラの激戦区ですね。



長崎から帰る時はだいたい、松翁軒のカルタカステラを帰っていましたが、
いいかげん飽きたので、別のカステラを買ってみようと入ったのが、
宮内庁への献上で有名な匠寛堂です。



店内に入ると、待ち合い席に案内され、
二切れのカステラとお茶が出されます。
五三焼きと呼ばれる、卵の黄身と白身が5:3の割合のカステラです。
生地はきめがあらいですが、ぼそぼそ感はなく、
ほどよいしっとり感と薄めの味付けがウリなのでしょうか。



試食している間、
目の前でしかっりとアピールされる厨房の作業工程。



画像は丸山花街跡の入口にある福砂屋本店です。
長崎の人においしいカステラを聞くと、
たいがい福砂屋を薦められます。
サイトをご覧になるとお気づきになるかと思いますが、
商品説明だけの匠寛堂のサイトに比べ、
カステラの文化をとくとくと述べる福砂屋のサイトからは、
操業約400年の気合いの程が伺えます。

ところで福砂屋のマークはコウモリですが、
なんでまたお菓子のメーカーのマークがコウモリなんでしょうか?
その昔、福砂屋はカステラを作る砂糖を、
丸山花街からほど近い唐人屋敷から仕入れいていました。
長崎さるくシリーズの最初の頃にアップした、
長崎さるく #11 宗福寺1の記事で触れている通り、
コウモリは中国では縁起のいい動物とされています。
その歴史的な背景を大切にして、
お店のマークがコウモリなんだそうです。





お菓子の話のついでに思い出したチリンチリンアイス。
夏の間、町中に小さな屋台を引いて、
おばちゃん(だいたいおばちゃんです)が作ってくれる、
100円のアイスです。
凄くさっぱりした味で、暑い日にはいいですね。

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