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代償を払いベスト4を決めたセレソン【ブラジルvs.コロンビア・準々決勝】

2014年07月05日 | ワールドカップ (ブラジル大会)
■ ブラジルW杯 準々決勝
   ブラジル(2-1)コロンビア
・前半7分 チアゴ・シウバ(ブラジル)
・後半24分 ダビド・ルイス(ブラジル)
・後半24分 ハメス・ロドリゲス(コロンビア)



この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ ベスト8出そろう

◆ アメリカ大陸優位の大会
しばらく、ブログを更新出来なかったので、ベスト8の顔ぶれについてやこれまでの感想を。
ブラジルvs.コロンビア
ドイツvs.フランス
オランダvs.コスタリカ
アルゼンチンvs.ベルギー


今回の中心となっているのは、アメリカ大陸勢だった。
グループリーグで敗れたのは、エクアドル、ホンジュラスのみ。
ベスト16で敗れたのは、メキシコ、チリ、ウルグアイ、アメリカ。
そして、一番のダークホースは、死のグループを勝ち上がりギリシャにも勝利したコスタリカである。(日本もここまで行けたら最高だったのに)

メキシコ、チリは、もう一つ勝負強さが欲しかった。ウルグアイはちょうど前回大会のチームからの転換期という印象。若手が台頭してこないと、またW杯から遠ざかる可能性も否めない。

個人的には、ベスト16でのベルギー戦でのアメリカのファイトには興奮した。
自国開催の94年大会以来、6大会連続出場している。その前のイタリア大会を含めると7大会連続である。7大会中、決勝トーナメント進出が4回。日韓大会ではベスト8を決めている。サッカー不毛の地などと言われているが、明らかに日本代表よりも良い成績を残している。4大スポーツに匹敵するレベルでアメリカ国内での盛り上がりと人気が出れば、身体能力的には、戦術大好き国家なので、W杯でアメリカが優勝するのも不可能ではないと思っている。

また、アフリカ勢は、ナイジェリア、アルジェリアと「ダブル・ジェリア」がベスト16まで勝ち上がったものの、フランス、ドイツという強国の前に敗れてしまった。その昔、カメルーンが90年大会で旋風を巻き起こし、世界のサッカーに衝撃を与えた時、「21世紀はアフリカの時代」などと言われたが、未だそんな時代はW杯では訪れてない。個々の能力だけでは勝ち上がれない、W杯独特の難しさがはある。

◆ ワールドカップの難しさ
ブラジル、アルゼンチン、オランダ、ドイツ、この4チームがベスト4の最有力候補だろう。
この牙城に食い込めそうなのが、ベルギーくらいだろうか。ただ、難しいとは思う。コロンビアの方がまだチーム力としてはベルギーよりも上と思ったが、ブラジル相手に良い所を出せずに終わってしまったからである。

ワールドカップの優勝は特定の国しか成し得ていない。
ワールドカップは、単にチームの力だけでは勝ち上がれない。実力以外にも運、サポーターの力、その他、気象条件、見えないチームの空気(勢いや結束力)も必要なのである。やはり、そういう様々な複合的な要素に対応できるチームでなければ最後まで生き残れない難しい大会なのである。

■ 代償を払いベスト4を決めたセレソン

◆ 大きな先制点
そして、大会前から注目されていたコロンビアが、その強さを1試合ごと証明し続けていた。ベスト16で同じ南米のウルグアイに2-0と勝利し、初のベスト8を決めた。そして、ウルグアイ戦で2ゴールを叩き込み評価が急上昇しているハメス・ロドリゲスに注目が集まっていた。

開催国ブラジルは、エース・ネイマールを中心にグループリーグを首位突破。
しかし、ベスト16では、同じ南米のチリ相手に苦戦しPKでなんとか勝ち上がり。
ちなみに、グループリーグでも北中米のメキシコ相手にスコアレスドローとしていた。そういう意味では、同じ南米で勢いに乗っているコロンビア相手に苦戦するんじゃないかと思っていた。

ブラジル代表は、基本的に試合の立ち上がり20分くらいで相手を仕留めにくるのが特徴。そういう意味では、この試合もCKから先制出来たのは良かった。さらに、良い時のブラジルは、個々がドリブルで仕掛けつつパスアンドゴーで動きが多く、周りの選手もパスコースを作る動きが豊富になる。前半のブラジルにはその動きが見られた。

◆ 力尽きたコロンビア
一方、コロンビアは、これまでの攻撃の脅威が感じられなかった。これまでの試合、勢いのあったコロンビアの攻撃力が全然発揮出来なかった。コロンビアは大会前、ファルカオが出場出来なくなったもののハメス・ロドリゲスの台頭によりチームは勢いに乗った。ブラジルのプレッシャーに負けたのか、疲労が出てきたのか、中盤はコンパクトさを失い、これまでのような運動量や勢いのあるプレスが決まらず、ブラジルのパウリーニョ、フェルナンジーニョのダブルボランチ攻撃の起点を潰されてしまっていた。

後半35分に、PKを決めて2-1として勢いが出てきたが、ブラジル相手に勝ち切るだけのパワーはなくなっていた。ちなみに、ハメス・ロドリゲスは、全試合でゴールを決め6ゴールで大会を終えた。まさに、力尽きたコロンビアと言っていいような試合内容だった。

◆ セレソンにとって分岐点
正直、ブラジルが負けるとしたらこの試合ではと予想をしていたが、終わってみれば、2-1と勝利し開催国としてベスト4進出を決めた。勝負を分けたのは、前半7分という早い時間帯での先制点だった。プレッシャーの中、先制点を取れたブラジルにとっては大きなアドバンテージだった。

しかし、ブラジルは大きな勝利の代償を払う事となった。
まず、ネイマールが脊椎を骨折しW杯は絶望となるという非常事態が発生してしまった。さらに、キャプテンで守備の大黒柱のチアゴ・シウバが、イエローカード累積2枚目で準決勝に出場出来なくなってしまった。

そして、準決勝の相手はドイツに決まった。
グループリーグではポルトガルに4-0と大勝したが、ガーナに引き分け、アメリカに勝利し首位突破するもベスト16では、アルジェリア相手に0-0と苦戦し延長戦で2-1と勝利した。ベスト8では、フランス相手に1-0と勝利した。試合前にはインフルエンザに7人くらい感染したという話もあったが今となっては、情報戦だったのかと思わざるを得ない。GKのノイアーの活躍によるところが、徐々にドイツらしい勝負強さが出てきた。この難しい状況でフェリペ監督がどういう手腕を見せるか、また、ネイマール、チアゴ・シウバが出場出来ない状況でチームが勝ち切れるか、次のドイツ戦、セレソンにとっては、まさに最大の試練となるだろう。ここを突破出来れば優勝もあり得ると思う。

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1 コメント

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アフリカンパワー (cska352)
2014-07-10 17:23:55
アルジェリアは好チームでした。
カペッロの規律を、粘り強い攻撃で打ち破りました。

でもブラックアフリカのチームが、フランス風の規律あるサッカーをしているのを見ると少し寂しいです。
南米風の個を前面に出したサッカーをさせたら、あの独特のリズムと身体能力がもっと生かせるのではと感じてしまいます。

90年にカメルーン旋風を起こした監督は、ロシア人のヴァレリー・ニポームニシです。
サンフレッチェで、駒野・服部のSBが攻め上がる4-3-3の攻撃サッカーで久保竜彦の才能を開花させた監督さんです。

いろんな監督を招いてスタイルをコロコロ変える日本を見習えとは言いませんが、西欧のくびきから離れたアフリカサッカーを見てみたいです。

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