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ブラジルにトラウマを植え付けたドイツのタコ殴り【ブラジルvs.ドイツ・準決勝】

2014年07月09日 | ワールドカップ (ブラジル大会)
■ ブラジルvs.ドイツ・準決勝
   ブラジル(1-7)ドイツ

・前半11分ミュラー (ドイツ)
・前半23分クローゼ (ドイツ)
・前半24分クロース (ドイツ)
・前半26分クロース (ドイツ)
・前半29分ケディラ (ドイツ)
・後半24分シュールレ (ドイツ)
・後半34分シュールレ (ドイツ)
・後半45分オスカル (ブラジル)



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■ ドイツがブラジルをタコ殴りにし植え付けたトラウマ

◆ 守備に欠陥があったブラジル
ワールドカップ優勝5回を誇る王者・ブラジルが、よもや敗れることはあったとしても1-7とドイツに惨敗するとは、世界中で誰一人想像しなかっただろう。

ブラジルは、ネイマール、チアゴ・シウバ不在の穴を埋めきれなかった…。母国開催の勢いだけで、勝ち上がれるほどワールドカップは甘くないということである。今回のブラジル代表のアイコンのような存在の若きエース・ネイマールがいなくなったのはチームとって、妙な違和感があったのだろう。ブラジルにはそういう雰囲気が感じられた。

最大のポイントは、守備の要・チアゴ・シウバも欠いていたことである。
前半11分にCKから失点。立ち上がりの失点でブラジルは浮足立った。そして、前半23分にクローゼにワールドカップ最多得点の記録を更新する通算16得点目を決められてしまう。

ここからの6分間がブラジルにとって悪夢だった。クロースに2得点、ケディラに1得点。前半だけで0-5とされてしまい。ゲーム・オーバーだった。後半、さらに2失点。最後にブラジルのオスカーが1点を取るも焼け石に水である。

ネイマール以上に、チアゴ・シウバの不在、そして、ブラジルのボランチの守備が大きな問題であった。ブラジルは、(7点目のシューレル以外)全て左サイドと中央のバイタルエリアから崩されている。そもそも守備の組織に大きな欠陥があったのである。

◆ ゲルマン人に武士の情けはなし
2002年ワールドカップでドイツがサウジアラビア相手に8-0で勝利しているが、それと今回の試合では大きく意味合いが違う。これは単なる得点差だけの問題ではない。
まず、ブラジルとサウジアラビアとは明らかに格が違う。さらに、この試合はグループリーグではない。過去の大会でもベスト・バウドはベスト8やベスト4が多かった。そういう意味で、世界中のサッカーファンが、期待し注目する準決勝である。ところが、ブラジルが7失点、6点差の大敗である。つまり、ベスト4に進出したチームとしてのプライドも砕いたのである。過去に準決勝でこんな大敗をしたチームはいただろうか?

サッカーの場合、一般的に3-0くらいと点差が開いたら手を抜いたり、流し気味にプレーしたりするものである。意識しなくても無意識のうちにそうなるものである。ところが、ドイツはブラジル相手に一切手を抜くことはなかった。ブラジルに「これでもか」というくらい次々とゴールを決めていった。後半2得点は、練習試合みたいなものである。もし、前半のペースで戦ったら10得点は取れただろう。

◆ ドイツがブラジルに植え付けたトラウマ
「(韓国、台湾など相手チームには)これから30年間は日本に勝てないことを思い知らせたい」
これは、2006年WBCアジア予選時の日本代表イチローの有名なコメントである。

まさにこの試合でドイツがブラジル相手にやってのけたのである。まるで、倒れた相手のマウントを取りタコ殴りである。1R終わって瀕死状態のブラジルを2Rでもずだぼろになるまで殴り続けたようなものである。

スタジアムで泣いていた少年の心にもドイツの強さ・怖さが刻まれただろう。二度と歯向かえないと思うくらいブラジル人に強烈なトラウマを植え付けたのである。ゲルマン魂に武士の情けなし。

そもそもサッカーは同じ条件で戦っている。手を抜かずに戦うことがファイターとして正しい姿である。サッカーには、格闘技のようにTKO、レフェリーストップない。つまり、武士の情けは不要なのである。

相手がずだぼろになり完全に心が折れるまで点を奪うべきである。そして、相手が二度と対戦したくなくなるレベルまでやるべきである。もし、そこで一瞬でも手を抜くようなことがあれば、逆に、相手がそこを突いてくる。自分たちの強さに陰りが出ることもある。前半の早い時間での3-0ならば、3-3の同点から延長、PK戦まで行くこともあり得る。

事実、2004-2005シーズンのチャンピオンズリーグの決勝、ACミラン対リバプールがそんな展開だった。
前半だけで、ACミラン相手に3点でリードを許したリバプールが後半に同点にして、PK戦の末勝利したのである。そして、通算5度目のビッグイヤーを手にしたリバプールは、ビッグイヤーを永久保持する権利を獲得のである。

こういう怖さをドイツはしっかりと理解しグロッキー状態のブラジルをタコ殴りにし続けたのである。
これで向こう数十年、ブラジルはワールドカップでドイツで対戦するたびに今日の「1-7で大敗」を思い出すだろう。そうドイツはブラジル国民に強烈なトラウマを植え付けた。

ブラジルにとって唯一の救い、エクスキューズは、「ネイマールがいたら…」であろう。ただ、個人的には、ネイマールがいてもドイツには勝てなかったと思う。

<追伸>
個人的には、マラカナンで「ブラジル対アルゼンチン」を見たかった。

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3 コメント

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コメントのお返事 (コージ)
2014-07-12 00:32:04
CSKA352さん

こんばんは。
ドイツは、やっぱり強いですね。
アルゼンチンが意外とリアリストとして戦い、
ドイツがロマンチストになったら、アルゼンチンが勝利するような気がしています。
これは愛ではない (cska352)
2014-07-10 14:30:56
ドイツは普通にやって点が入っていく感じでしたね。
ブラジルの方が気合が入っていました。
日本も気合入れすぎだったんでしょうね。監督も選手も普段のサッカーができなかった。

勝負は残酷ですね。結果を重視するほど試合はつまらなくなり、ストレスが増しけが人が生まれ,敗者も増えて時に叩かれます。
私は内容にしか興味ありません。

試合後ドイツの選手たちが、ブラジルの選手や監督を慰めていたのが救いでした。
人としての振る舞いや思いやりを大切にしたいですね。



Bicycle (cska352)
2014-07-10 14:01:12
タレント任せのチームばかりが残ってつまらないなと思っていましたが、ドイツだけは違いましたね。
カウンター主体のチームは消耗するので、しっかり組立てもできるチームが安定感を発揮してきます。

(アルゼンチンはカウンターすらもしない省エネチームですね。スペインも省エネで王者になったので、結果だけ残したかったらこれですね。)

ゾーンで引いて守ることができ(4-5-1.第一楽章)、
両サイドが高い位置をとって、アンカーが下がってしっかりビルドアップを行い(3-4-3.第二楽章)、
FWがスペースへ走り込むだけでなく、二列目参列目がバイタルエリアでボールを受けに走ることで得点を稼いでいきました(2-5-3.第三楽章)。

ヘップイズムを取り入れた連勝記録のバイエルン選手を主体に構成されているので、代表チームであっても高い連携を持っています。
日本だと、ペトロヴィッチの教え子を主体に、海外組を組み込んだ感じでしょうか。オシムも似たことやってましたね。

守備も攻撃も個人頼みのブラジルは、個の要を失っては何も出来ません。
テクニックはありませんが、CSKAでチームプレイを学んだジョーならポストプレイも裏へ抜ける動きも前線からの守備もできます。個人的に見たかったです。出し手がいないと生きないでしょうけどもっと動きが生まれたはずです。

(本田やラヴがチームプレイをするようになったくらいだから、ロシアリーグも捨てたものではない)

サッカーはチームスポーツであることを思い知る試合でした。

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