風待ちGiapponese

40からのイタリア暮らし。日常生活や食のあれこれをフィレンツェからお届けします。

逸品の輝き! ~フィレンツェの彫金師~

2012-11-24 | 生活全般
私とYoppaさんが結婚したのは2年前。
その時すでにYoppaさんのご両親は亡くなっていて、義母に至っては写真でしか顔を知りません。
結婚後、お義兄さん夫婦から分けてもらったのが、義母の形見でもあるゴールドのアクセサリー。
腕時計にブレスレット、そして12個のダイヤが埋め込まれた指輪でした。



でもこの指輪、残念ながら私のどの指にもサイズが大きすぎてゆるゆる。。。 
そして自分には年上過ぎる(?)デザイン。。。
リメイクしようかなぁと考えたものの、勝手に形を変えてしまっていいものだろうか・・・と思い、結局箱に入れたままでした。

そんな時、知り合ったのがフィレンツェのOrafo(オラフォ)、マルコ・バローニ氏。
個性的で斬新なデザインと、確かな技術でとても有名な彫金細工師です。
彼の工房兼ショップに並ぶジュエリーの数々を見た時、「作り直してもらうなら、この人しかいないっ!!」とビビッときて、心臓がバクバクしたのを今でも覚えています。
お義兄さんたちも、「形が変わっても、いつもRombinoが身に着けてくれているほうがマンマ(お母さん)も喜ぶよ」と言ってくれたので、早速指輪を持って工房へ!

そしてそれから約1年を経て・・・ついに完成しました~!!



マルコ氏の芸術センスと完璧な技術で見事に生まれ変わりました!

12個のダイヤが中央に均等にはめ込まれていて、菱形、三角形の全ての部分にとっても細かい彫刻が施されています。
上下面の部分も波のうねりのような細工がされています。
(彫金の知識がないので、うまく説明できなくてゴメンナサイ
ちなみに、もとの黒石は今回は使わずに、また別の機会にお願いすることにしました。



この指輪と同様のデザインのものは、30数万円(現地価格)。
私なんかだと、試着させてもらうだけで汗が吹きでてきてしまうような品物。。。
それを今回、義母の指輪のゴールド部分を買い取ってもらったのと、ダイヤをそのまま利用したことで、何とか私でも手の届く価格になりました。
それでも、1年近くコツコツとお金をためることになったんですけど…

マルコ氏の工房は、アルノ川沿いのサンニコロ地区にあります。


店に並ぶ作品は、繊細なものから大胆なデザインのものまで様々。
こんなことできるのかな? これはムリかな? というと、いつも自信たっぷりに「不可能なことははないんだよ」。
本当に信頼のおける職人さんです。




形見として箱の奥にしまわれる運命だった指輪。
それが今、毎日私の指にはめられて、キラキラと輝いています。
人生で一瞬でもすれ違うことのなかったイタリア人女性と、1つの指輪を通してつながっている・・・。
なんとも不思議なものです。
マルコ氏に感謝!!


『Maro Baroni』
Via de’Renai 3, Firenze
Tel: +39 055 2469032
9:00-13:00, 15:00-19:30 (日・祝休)

トスカーナの風景に出会える町

2012-11-14 | 
イタリア全土を覆う悪天候。フィレンツェも雨が強く降ったり止んだり、晴れ間が覗いたり・・・とヘンな天気が続いています。
昨日の夕方、ふと見上げると、空が燃えているようでした。


トスカーナ各地でも洪水被害が相次いで、連日ニュースで報道されています。
1966年のフィレンツェ大洪水が記憶にあるというYoppaさんが、「今日はアルノ川が氾濫するかもしれない!!気をつけろ!」なんていうもんだから、朝、出かける前に電化製品や貴重品をタンスの上に全部上げてきました。




今朝のアルノ川。
激しく増水していて、確かにちょっとコワイ…
幸いにも何事もなくて一安心でしたが。


さて、前回の記事からすっかり時間がたってしまって、今更?という感じですが()、今回は父のイタリア滞在・トスカーナ編。
父の滞在を機に、トスカーナの町をいくつか回ることにした私たち。
目的地は、「小さく」て「私が行ったことのない」ところです。
このキーワードからYoppaさんが選んだのはピエンツァ(Pienza)。
いやぁ、もうYoppaさんに大感謝!
私はこの町がすっかり気に入ってしましました♪

期待を裏切らない、小ぢんまりとした静かでかわいい町。
シエナの南にあって人口は2250人ほど。町全体が世界遺産に登録されています。
そしてなんといっても“いかにもトスカーナ!”的な田園風景が楽しめるのがいいです。


曇り空だったのがとっても残念!




町の中心の広場にある教会。
外国人団体に混じって、ちゃっかり説明を聞いているのは誰だー(どうせ言葉はわからないだろうに・・・)

広場から続くメインストリートから、いくつかの小道がのびていて、その小道にはそれぞれ『幸運』、『愛』、『キス』、『暗闇』、『盲目』という名前がついています。

Via del Bacio(キスの道)とVia dell'Amore(愛の道)。

そのVia dell'Amoreの先に見えたのは・・・

おぉ。Yoppaさんと父の姿。。。

ペコリーノチーズの産地としても有名なピエンツァ。
試食をさせてくれるお店もたくさんありました。
熟成、半熟成、フレッシュの食べ比べはもちろん、くるみ、こしょう、とうがらしなどの味もあってチーズ好きにはたまらないのでは?


城壁の上に作られた歩行者専用道路。
ここから眺める風景にも癒されます。


どこを切り取っても絵はがきのような風景。
あ~、一眼レフが欲しい。。。


ピエンツァを堪能したあと、ワインで超有名なモンタルチーノへ。


広場近くのワイン屋さんで軽くランチ。
巨大ボトルのロッソ ・ディ・モンタルチーノ(モンタルチーノの赤)。
こちらは一杯5ユーロ。 ん、おいしい。
で、このあと試しに一杯11ユーロのブルネッロ・ディ・モンタルチーノを飲んでみたら、もう全然味が違う~。
この店では味と価格が確実に比例していました


翌日はキアンティエリアを軽くドライブ。
ここでちょっとしたおまけ情報。
このエリアにある有名な肉屋、チェッキーニ(Cecchini)。
店の上階にあるランチのみ営業のハンバーガーや(レストラン?)は観光客、ツアー客で満員状態。


大きな皿に盛られた焼きたてハンバーグにポテト、玉ねぎは食べ応え十分。
味もGoodです。
でも、、、ハウスワインが、、、NG!!
2ユーロだから仕方ないのなぁ。
でも「超有名店でこんな赤ワインだすなんてキアンティの恥だ!」ってYoppaさんも言ってましたからね。
ちなみにこの店、ワインの持ち込みOKなんだそうです。
もしまた行くことがあれば、もちろんワインは持参させていただきます!


そうそう、父はといえば、Yoppa家の合鍵も手に入れて「これでいつでも来られるな。ムフフ」と嬉しそうに日本へと帰っていきました。
次回のイタリア旅行の目標は、「国際免許をとってトスカーナドライブ!」だそうです。
とりあえず、まずはローマ空港でスムーズに乗り換えられるようになって下さいマセ、、、とYoppaさんと二人で切に願うのでした。