先回の続きです。
https://www.youtube.com/watch?v=vUDc2-qrCsY
最初にこのニュース動画を見て、また、LGBTの当事者のYOUTUBEもたくさん見て、またこの動画に戻ってきました。
ここにいらっしゃる、小川榮太郎氏が今回の2回目の炎上の張本人です。
この小川栄太郎さんも、鈴木賢先生も直接ではないですが、前々から私、間接的に知っておりまして、
鈴木先生は「LGBT」の当事者と言うだけではなく、「G(ゲイ)」という事をカミングアウトしたことで、「大学教授」という職業柄、週刊誌その他でバッシング、差別を受けてきた経験をお持ちです。
中国法に関してかなり有能な先生で、北京大学でも講演会をされたとか。
「現代中国法入門」という中国の法律の本の共著として出版しておられまして、かなり面白く興味をもって拝読させていただきました。
小川榮太郎さんは「保守主義」の第一人者として今までもかなり炎上、バッシングされてこられましたけど、ひるまずたゆまず自説を主張しておられます。
この動画でもわかるように、お人柄はとても良い先生だという事は聞いています。
このお二方がすごい険悪なムードで論戦を張っていらっしゃいます。
まず映像では小川氏と鈴木先生の論点がかみ合ってなくて、違う土俵で喧々諤々やっておられるように見えますけれど、
これこそが「保守」と「人権問題」の戦いがいつも不毛な戦いとなってしまう良い例だと思います。
小川氏がおっしゃりたいことは何点かあるとは思いますけれど、この「LGBT」問題をイデオロギー化するなという事でしょうか。
確かにほんとにいろんな性の個性があって、「LGBT」とひとくくりにはできない、するべきではないのにもかかわらず、
それを「男性の体で生まれ、男の心を持った人で愛するのは女性」と、「女性の体で生まれ、女性の心で愛するのは男性」以外の人を皆「LGBT」というひとくくりにして、社会問題化するな、という事ですよね。
言っている対象は自称「LGBT」の方たちでです。
平たく言うと、「LGBT」の方たち(最後にノーマルとかアブノーマルとかの発言を責められてしまっています)が、
自分たちを「LGBT」というくくりで規定して、上記の「」「」、ストレートというそうですが、通常のストレートと立場をアンチにして、
敵対視して世の中を2分するような社会問題にはするなという事でしょうか。
なぜなら、「結婚」とは、人が人となった瞬間から自然な流れの中で出来てきた制度で、個人さえ良ければよいというものではなく、
確かに結婚するに当たって、お互いが愛し合っていることや 性生活も大きな割合で重要なことだけれども、
結婚を機に1つの家族として社会に対して義務も生まれる。
新しくお互いの親や親類が自分の親類として増えますし、
親として、生まれた子供を世の中の役に立つような社会人に育てて、社会を次世代に発展的に引き継いでいく・・・。
これは「権利」の部分だけではなく「義務」の部分も大きいから、それが最初から果たせないとわかっているカップルの結婚、
自分の「性」と相手の「性」という部分にのみフォーカスされた結婚と、社会的義務を負った結婚は違うという事をおっしゃりたいのではないかと、
反対に、「性」にフォーカスした、個人さえ良ければ・・・、という個人主義的な結婚が行き過ぎてしまうと、
少子化以前の問題、いわゆる同性婚が増えて、日本の社会を根底から揺るがすことになってしまうのではないか、という事をおっしゃりたいのではないかと、
かなり私的な解釈が入っているかもしれませんが、私はそう理解しました。
何だか、先回までの私の話の流れとは違うかもしれません。
あの「LGBT」の方たちのカミングアウト動画を見たら、個人的に差別する気はさらさらないし、
皆がおっしゃっているように、私の回りにもひょっとしたらそうかな、という方もいらっしゃいますけれど、普通にお付き合いしていますし、
一般社会において、結婚制度以外のプライベートでことさらひどい差別があるとは思えない。
ごめんなさい、これは当事者ではない私の感覚で、当事者の方たちは「気持ち悪い」とか言われたり仲間はずれにされたりすることも多々あるのかもしれません。
これは一昔前に流行った、おかまとかニューハーフとか、変に女性を際立たせるようなしぐさの、ウケを狙った芸人ような人たちがいて、
そういうイメージが今どきの「LGBT」の方の差別につながってしまっているところがかなりあるのではないかとも思います。
この動画に出てらっしゃる鈴木賢先生、もうはなから怒った雰囲気で、小川氏に喧嘩を吹っかけてますけれど、
鈴木先生は問題はその「結婚」等、法的な位置づけにおいての差別をなくせとおっしゃっているのですよね。
確かに憲法では「両性婚」の自由と平等は歌われていますが、「同性婚」についての規定はないです。
これをすべての結婚を自由にすると、極論ですが、お猿さんと結婚してよいのか、2歳児と3歳児が結婚してよいのかという話にもなる。
婚姻の年齢基準が、2022年には男女とも18歳という事に改定されましたが、それは「結婚する」イコール
「子供を産む」という条件下(それだけではありませんが)で経済的、肉体的、精神的にもそれに耐えうる年齢という事で設定されています。
そもそも「結婚」とはどういうことなのかという事の規定を考えなくてはなりません。
この動画では小川氏がかなり悪者に、差別主義者のように扱われていらっしゃいますが、よくよく聞いていると、
私自身、かなり共感しています。
最近「旧優生保護法」が廃止されました。
障害を理由に本人の了解もなく強制的に不妊手術をする、堕胎手術をする・・・。
これだけ取ってみれば、そしてその理由が「不良な子供の出生を防止する」というのは耳を疑うほどの人権侵害だとは思います。
これはある方の体験談ですが、
両親がいわゆる「自閉症」の夫婦で、精神年齢が5歳前後。兄も自閉症児。
その中唯一健常者として生まれた女性だったのですが、その方の体験談を聞いたことがあります。
・・・壮絶な孤独感。
勿論親は精神年齢5歳なので、大人として子供を愛することができません。
小学校に上がるくらいから親は彼女を頼ることしか考えない。
兄は何でもできる彼女にあらゆることで対抗意識をあらわにする。
物心ついたときから家事一切、精神的にも一家の柱にならざるを得ない。誰にも相談できない。
小学校高学年からあまりの寂しさにリストカットを繰り返し、精神的にも病んで、やっと施設に保護されて・・・。
とてもレアなケースかもしれませんが、そういう事も起こりえます。
また、「性」の自覚がなく訳が分からず妊娠してしまった知的障害児の家族が、養育を拒否することも多々あると聞きます。
子どもを産み育てることのへの責任をとれない障害者が、本能的に生むことを望んだからと言って、そこに生まれてくる子供の辛さ、「人権」はどうでも良いのでしょうか。
子どもを、それも障害者を産み育ててきた家族は、子どもの人権のために孫の養育の責任まで押し付けられても仕方がないのでしょうか。
1つの「人権」を立てるとそのしわ寄せが周りに波及する。人権問題のむつかしいところです。
話を元に戻します。
「LGBT」の問題、100%「同性婚」を「異性婚」と同一視する、法的、社会的権利を同じにしてしまう事は、私は反対です。
なぜか。
もし社会通念上「異性婚を是とする」というタガが外れてしまった場合、平たく言えば、性に自覚のある「LGT(Bは省きます)」以外の日本人全員が「B(バイセクシャル)」になった場合、
そんなことにはならない、と思うかもしれませんが、私たち無意識のうちに「異性婚」をしなければならないという固定観念があるから異性婚をすると言う部分は大きいのではないか。
相手を「異性」ではなくすべての人を「人」として見てしまうと、かなりの人が
同性を選ぶ確率が増えてしまうのではないかと思います。特に女性。
世の中の女性はかなり男性化していますし、女子校内ではカッコよい女性に熱を上げる女子校生は多いです。
FULLWORKの女性が「私にお嫁さんがほしい」と、意味合いは少し違いますがそうおっしゃるのはよく聞く話です。
女性は男性と違って「性」にこだわる人は少ないから、そのまま社会に出て、もし同性婚のハードルが無かったら精神的パートナーとして女性が女性を選ぶ可能性はかなりあるのではないか。
フラットに考えて、男性と女性は半分ずついますから、異性婚の確率は2分の1。
それも少数かもしれませんが「LGBT」内での異性婚が含まれますし、望んでも授からないカップルもありますから、
日本の人口を維持するために子どもを産む可能性のあるノーマルな異性婚は、1世帯当たり4人以上子供を産み育てなくてはならなくなります。
体力的にも経済的にも通常のご家庭では無理です。
子どもを一人育てるには衣食住を含めると1000万円以上はかかります。
その付けを同性婚された方は払ってくださるのでしょうか。
そういう結婚に対する「義務」を放棄した、「権利」だけを主張する「同性婚」には賛成しかねます。
いや、正確に言いますと、個人的な「同性婚」には反対しません、賛成です。
私が反対するのは「異性婚を是とする」というタガが外れてしまう事です。
「同性婚」と「異性婚」と法的に「権利」として同列にすると、「同性婚」の方が子供を育てない分楽です。
確かに私自身、子育てを経験した家庭では子育てしてよかったと思っていますが、
子育ての大変さは、今現在共働きで大変なカップルがあえて子どもを作らない、少子化の大きな原因の一つと思います。
鈴木先生が、同性婚の裁判で、
①同性婚のカップルが共同経営していた会社や財産が、死後すべて妹さんに相続されてしまった。
②国際同性婚では日本の国籍?居住権?がもらえない。
③既婚者がトランスジェンダーで、性転換しても戸籍は変えられない。
という、ことをおっしゃっておられますが、
まずは同性婚でも「籍を入れる」というところから認めて、個々の「権利」については1つずつ精査したらどうでしょうか。
相続権はやはり通常の配偶者と同じではないと思います。
外国人の場合、先ほどの「籍を入れる」というところから波及して、居住権位はあっても差し支えないのでは?
既婚者が離婚もせずに性転換をすると言う事は家族も了承していると思われるので、離婚しないで戸籍上の性変更もありではないかと思いますけれど。
その場合の「権利」も同性婚と同じになるという事ならばそれも良いではないか、と思います。
まだまだ「LGBT」の方々も、せめてこれくらいは・・・、という段階での主張なので、それに対しては私も大いに賛成ですし、機会があったら活動に参加しても良いですけれど、
目指すところは異性婚と全く同じ権利ではないというところです。
結局私も杉田議員と同じことを言っていますね。