鳩が一羽こつこつと、
土瀝青(アスファルト)の上を歩き、
土瀝青を啄ばむ。
小石を啄ばんでは嚥下する。
小石が欲しいのか?
それだけではあるまい。
あるかもしれない食物をもまた
望んでいるのだろう。
小石を要する時には小石を拾い、
食物を欲する時には小石を嫌う。
もし食物を望むというのであるならば、
胸を張り、顔を上げて歩けば
そこに、たわわに実る果実が
ぶら下がっているのが分かろうというものを。
青い空。雲一つない青い空。
今日も変わらぬ青い空。
しかし、よくよく見たならば
澄んだ青、暗い青、濃い青…
その日によって、色々な青がある。
当たり前のことを
当たり前じゃないことのように見て、
当たり前じゃないことのように思う。
当たり前じゃないことを
当たり前のことのように見て、
当たり前のことのように思う。
鳩の集団が青い空に飛んでゆく。
弧となりきれず、劣弧を描いて…。
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