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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

福島原発事故は収束していない 海に放出する放射能汚染水・4号機の危機・さらなる大地震と火山噴火の予兆

2013年02月03日 | 福島原発事故

 (2011年4月2日の放射能汚染水放出 東日本大震災 福島原発 内部被曝の恐怖9 全然低レベルじゃない放射能汚染水 1万トン以上放出より)

 

 

1 処理しきれない放射能汚染水がまた海に放出される

 2013年1月24日、原子力規制委検討会は「第2回特定原子力施設監視・評価検討会」を開催しましたが、その中で、東京電力は福島第一原発で増加し続けている放射能汚染水を海に放出する方針を明らかにしました。

 福島第一原発では、原子炉冷却のために継続的に注水を行っており、放射能汚染水は増加し続けています。現在は放出を避けるため、タンクに貯水していますが、1000基を超えるのタンクに約22万トンの処理水がたまり、汚染水処理に伴う廃棄物やがれきも 管理しています。この注水した水は建屋地下に流れ込む地下水と混じって、汚染水は一日400トンずつ増加しており、一部は処理して冷却に再利用できますが、大半はタンクにためるしかないのです。

 2013年度、敷地南側の駐車場など10万平方メートルをタンク造成地に充て、タンク容量を計70万トンまで増やす計画ですが、それでも、たった二年半で使い果たす見込みなのだそうです。しかも、北側の森は地盤が軟弱でタンクの長期保管に不安が残る。。。というわけで、今回の放出計画を東電がとうとう言いだしたのです。

  実は、福島第一原発では2011年4月、毎時1000ミリシーベルトを超える極めて高濃度の汚染水が海に漏れました。その後、さらに高濃度汚染水の移送先確保のため、比較的に低濃度の汚染水を意図的に放出。魚類から当時の暫定規制値(一キログラム当たり5〇〇ベクレル)を超えるセシウムが検出され、漁業者は操業自粛に追い込まれました。 

 しかも、このように何度も放射性物質を含む汚染水が海に漏出したのに、経済産業省原子力安全・保安院は「緊急事態」を理由に、法的には流出量は 「ゼロ」と扱っており、漏出や意図的な放出があってもゼロ扱いにしています。この究極のお役人感覚は理解しがたいです

福島原発からの放射能汚染水漏れは法的には「ゼロ」と強弁する保安院 それならステップ2達成は当たり前!

 それでも、その後は放射能汚染水の意図的な大量放出はなかったはずなのですが、なんと2012年12月20日には、これまでの観測史上最高の1キログラム当たり25万4000ベクレルの放射性セシウムを含むムライソが、福島県沖20㎞で捕獲されています。このとき捕獲された魚が歴代3位までを独占しているのです。

1位:福島県20㎞沖、ムライソ(25万4000ベクレル)2012/12/20
2位:福島県20㎞沖、タケノコメバル(10万1000ベクレル)2012/12/20
3位:福島県20㎞沖、アイナメ(4万ベクレル)2012/12/20

 このように魚介類の放射性セシウム汚染は事故後2年近くたってもまだ悪化している状況にあるのに、そのうえ、これから汚染水を放出するということになると、もう少なくとも福島の漁業は立ち直れないでしょう(本当は、黒潮に乗ってセシウムも回遊魚も巡回することを考えると、食べてはいけない魚も海域もずっと多いのかもしれません)。

 とにかく、いったん原発事故が起きたら原子炉を冷却した水の始末さえできない、それが今の現状です。

いわき市沿岸の動物性プランクトンから高濃度セシウム→魚→人間と生物濃縮で内部被曝の恐怖38

究極の環境破壊で世界中にヒバクシャを作る福島原発事故 そしてセシウム137は30年後に戻ってくる

汚染水
1キロ当たり25万4000ベクレルの「ムライソ」。
事故から2年になろうというのに、放射能汚染と生物濃縮が続いていることがわかる。

 

 

2 福島原発で一番危険な4号機 しかし、手を付けるとかえって危ない

 福島第一原発4号機の燃料プールには福島原発で最も多い燃料集合体1535体(うち 使用済み燃料1331本、新燃料204本)が入っています。これらには広島型原爆5000発分のセシウムがあります。したがって、他号機より発熱量が多 く、水が蒸発して燃料が溶けると放射性物質が大量に放出される危険性があると指摘されています。 

 まず、4号機の燃料棒は非常に危険であるというのが現実なのです。ここの燃料棒が反応してしまうと東日本は全滅するという主張する専門家も多いのです。

福島第1原発で最も危険な4号機の冷却装置が予備も含めてすべて停止し、水温上昇、冷却水が蒸発中


 そのことは、政府の有識者会議でも指摘されています。

4号機プールに懸念=福島第1、原発事故調の有識者会議

 東京電力福島第1原発事故で、国会などの事故調査委員会が最終報告書で示した提言について、政府の実行状況や姿勢を検証する有識者会議の会合が30日、都内で開かれた。同原発4号機の使用済み核燃料プールに対する懸念が複数の委員から示された。
 4号機プールには使用済み核燃料1331体と未使用の核燃料202体が保管され、1~4号機のプールの中で最も発熱量が多い。国会事故調委員長だった黒川清日本学術会議元会長は「目前にある危機。世界中が懸念している」と述べた。
 有識者会議の座長を務める北沢宏一元民間事故調委員長は、燃料取り出しには時間がかかると指摘。「良い解決法がない」と述べた。(時事通信 2013/01/30-15:39)

 

 どうして、福島原発4号機が世界も懸念する目前の危機なのか。また、それなのに燃料取出しには時間がかかりよい方法がないというのはどういうことなのか、見てみたいと思います。

 東京電力では2013年1月8日に、4号機の燃料プールから燃料棒を取り出すための専用カバーの設置工事を開始しました。

 この4号機の原子炉建屋にある使用済み燃料プールを支える壁が壊れていることから、プールを支える鋼鉄製の柱を新たに設置し、コンクリートで補強してきました。

 そして、東電は、2012年4月26日に「4号機原子炉建屋は傾いておらず、燃料プールを含め地震で壊れることはありません」という公式見解を発表し、6月25日、福島第1原発4号機の原子炉建屋の外壁が水素爆発の影響で膨らんだことに伴う耐震性について、「問題はない」との報告書を経済産業省原子力安全・保安院に提出したのです。

 ところが、この作業をしようとしている4号機が実は傾き続けているのです。

 同年5月に壁の高さ13メートルに対し3.3センチの傾きがある場所を東電が発見しました。さらに、6月に外壁の傾きは建屋の西側や南側の広い範囲で確認され、西側の3階部分に高さ13メートルに対し4.6センチと、5月の調査より大きなものが新たに見つかりました。問題はないどころか、次々と問題が発生しているわけです。

広島型原爆の5000発分のセシウム137を貯めている福島原発4号機が傾き続けている

福島第一原発



 それにしても、4号機の使用済み燃料は、現時点ではまだプールの底に形を止めた状態で止まっていますので、それが溶け落ちてしまうより前に、一刻も早く、安全、少しでも安全なところに移さなければいけません。ですから、何よりも急ぐ作業です。

 ところが、使用済みになってしまった燃料のほうは、猛烈な放射性物質の塊になっていますから、空気中に吊り上げること自身が実はできないのです。そこで、プールの底に、キャスクと呼ぶ巨大な容器を沈めます。キャスクはおよそ100トンある鉛と鋼鉄の塊ですが、その容器を沈めて、プールの底で使用済み燃料をそのキャスクの中に入れて、蓋をした上でキャスク全体を吊り上げるという操作を予定しています。
 
 ところが、既に4号機の使用済み燃料プールの中には、大量の瓦礫が崩れ落ちてしまっています。ですから、まず、その瓦礫を撤去しなければいけませんし、おそらくは一部の燃料集合体は損傷していると思われ、その損傷したものが本当にきっちりキャスクに入るかどうかということも、今はよく分からない状態です。作業の途中で集合体を落とすようなことになるとまた放射性物質が吹き出してきてしまいますので、本当にたいへんな作業になるだろうと言われています。
 
 野田内閣は福島原発の原子炉は冷温停止したから、原発事故は収束しただのと言っていますが、今は原子炉内部がどうなっているのかも、原子炉からメルトダウンして外に飛び出た核燃料がどうなっているのかも把握できない状態です。

 本当に、原発事故が収束したと言えるのは、4号機を含むすべての建屋から燃料棒が運び出せた時です。
 しかし、それまで傾き続けている4号機が持つのかも、運び出し途中で新たな事故が起こらないかもわからない状態です。
 
 福島第一の高橋毅所長は
「核燃料の取り出しには十年以上かかる」
と述べています。これで、原発事故が収束したなどと言うのは、原発を再稼働するための詭弁・強弁にすぎなかったのです。
福島第一原発


3 マグニチュード8クラスの余震がいつ起きてもおかしくない日本

  2012年12月7日、三陸沖を震源とするM7・3の地震が発生し、岩手、宮城、茨城県などで5弱を観測しました。これは6434人の犠牲を出した阪神・淡路大震災(1995年)と同規模のエネルギーでした。つい先日の2013年1月31日深夜には震度5弱の揺れが茨城県を襲い、2月1日にも同県と岩手県で同3を観測する 別々の地震が起きました。

 東日本大震災からもうすぐ2年というのに地震活動が収まらないのです。みなさん、不安な毎日を送られていると思います。

 東海大学海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授(地震電磁気学)は、

「M9・0の『3・11』以降、地下の状況はガラリと変わり、日本列島は地震の活動期に入った」

「1891年に(愛知県北西部から岐阜県にかけて)起きた濃尾(のうび)地震(M8・0以上)は、今も同地域に影響を与えている。この例に照らすと、 100年ぐらいは余震が続くと考えていい。M8級の余震も明日起きてもおかしくない」

と指摘しています。今の頻発する地震が前触れかどうかは別として、先の大震災の最大余震はい つ起きても不思議ではないというのです。また、2004年以降、M9級の地震が世界で4つ起こった。そのうちの3つは、その周辺で大きな火山の噴火があったのに、

「何も起きていないのは日本の『3・11』 だけ」

と火山の噴火の可能性も指摘されているのです。

福島第一原発はまだ事故の真っ最中 東電が原発事故「収束」作業現場を合同取材陣に公開

一年半後にやってきた東日本大震災の余震が教えてくれた「日本で原発は無理だ」


 今、傾き続けている4号機を含む福島原発に大きな地震が来たらどうなるか、誰にもわかりません。これから起こるかもしれない地震などが、他の原発にどういう影響を与えるのかも全く分からないのです。とにかく、それでなくても地震国である日本列島が、危険な時期に入ったのは間違いありません。

 そんな日本で新しく原発を建設しようとさえしている安倍政権の神経が理解できません。

 ここは、国民と政府の総力を結集して原発ゼロに向かって努力すべき時なのです。

 


 

脅かしたくはないのですが、これで怯えない方がどうかしていると思うのです。

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汚染水、海へ放出検討 東電

2013年1月31日 07時02分

写真

 東京電力が、福島第一原発の高濃度汚染水を処理した大量の水を海洋放出することを検討し始めた。敷地内に水をためるタンクの増設に限界がみえてき たためだ。ほとんどの種類の放射性物質を法定濃度未満になるまで除去するというが、地元漁協は強く反発している。 (小野沢健太)

 「とんでもない話だ。たとえ、どれほど念入りに処理したとしても放出は一切認められない」。福島県漁業協同組合連合会の中田研二参事(58)は憤る。

  茨城県の茨城沿海地区漁業協同組合連合会の吉田彰宏専務も「出荷規制がかかった魚がまだ二十種類もある。今も被害が続いているのに放出という話が出てくる こと自体、いったい何を考えているのか。現場の実情をあまりに知らなすぎる」と怒りを隠せない。また、同県北茨城市の大津漁協に所属する漁師の男性 (60)は「少し風評被害が落ち着いてきたのに、汚染水を流されたら、また『茨城の魚は食べられない』となる。苦しみを分かっていない」と訴える。

  福島第一原発では二〇一一年四月、毎時一〇〇〇ミリシーベルトを超える極めて高濃度の汚染水が海に漏れた。その後、高濃度汚染水の移送先確保のため、比較 的に低濃度の汚染水を意図的に放出。魚類から当時の暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)を超えるセシウムが検出され、漁業者は操業自粛に追い 込まれた。

 現在は放出を避けるため、タンクに貯水。千基超のタンクに約二十二万トンの処理水がたまり、汚染水処理に伴う廃棄物やがれきも 管理している。注水した水は建屋地下に流れ込む地下水と混じって、汚染水は一日四百トンずつ増加。一部は処理して冷却に再利用できるが、大半はタンクにた めるしかない。

 一三年度、敷地南側の駐車場など十万平方メートルをタンク造成地に充て、タンク容量を計七十万トンまで増やす計画。それでも、たった二年半で使い果たす見込みだ。北側の森は地盤が軟弱でタンクの長期保管に不安が残る。

 東電側が海洋放出に言及したのは、福島第一の廃炉計画を審議する二十四日の原子力規制委員会の検討会。担当者は「最終的には関係者の合意を得ながら、そういった活動(海洋放出)ができれば、敷地に一定の余裕ができる」と述べた。

 東電が期待するのがセシウム以外の多くの放射性物質も除去できる新しい処理装置。実験では一部の物質を除けば、法定濃度をクリアできる水準まで浄化できたという。

 東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は記者会見で「現段階で放出は具体的に考えてはいない」と釈明したが、いずれ処理水が貯蔵しきれなくなるのは明白。その前に、地元も納得できる解決策を打ち出す必要がありそうだ。

(東京新聞)

 

漁業関係者怒り 東電の汚染水処理方針

 東京電力が24日、福島第一原発の放射性物質を含んだ汚染水について処理装置で放射性物質を除去した後に海に放出する方針を明らかにしたことに対して、県内の漁業関係者からは怒りの声が上がった。
 県漁連の野崎哲会長は「多核種除去設備(ALPS)の稼働については以前から容認できないと東電に伝えている。東電から正式な報告は受けていないが今後も反対の姿勢に変わりはない」と強調した。
  いわき市漁協は22日に試験操業検討委員会を開き、底曳部会が提案した試験操業の9月開始を目標とする案を了承している。県漁業協同組合青壮年部連絡協議 会長で市漁協に所属する吉田康男さん(45)=同市久之浜町=は「原発事故から2年近くたって試験操業に向けてようやくスタートラインに立てたばかりだ。 到底、受け入れられる話ではない」と憤る。
 相馬双葉漁協は本県沖での漁業再開を目指して昨年6月から試験操業を続けている。遠藤和則総務部長(57)は「たとえ処理済みだとしても汚染水を再び海に流すなんて言語道断。漁業者の思いを踏みにじる対応で、受け入れられるわけがない」と反発している。

( 福島民報 2013/01/25 09:46カテゴリー:主要 ) 

 

 


 福島第1原発4号機の原子炉建屋の燃料を取り出すための設備を建設する作業員ら=28日午後(代表撮影)

 

 東京電力は28日、事故からまもなく2年となる福島第1原発を報道陣に公開した。同原発は1~4号機の廃炉に向けた作業を進めているが、放射性物質を含んだ汚染水対策がなかなか進まず、1日平均約3千人の作業員による懸命の取り組みが続いている。

 1~3号機では原子炉冷却で発生した汚染水からセシウムや塩分を取り除き、再度原子炉に戻して冷やしている。しかし建屋の地下に地下水が流入し、汚染水がなかなか減らない。

 高橋毅所長によると、1日あたりの地下水流入量は300~400トン。井戸でくみ上げ、建屋内への流入を抑えているが、20~30%減らすことができる程度という。

「福島原発4号機」の記事をお探しですか?
 
2013/01/28 19:40   【共同通信】

 

福島第一原発4号機の原子炉建屋(左)と燃料を取り出すための新たな構造物の土台(右)=28日、福島県大熊町で(写真は代表撮影)

写真

 東京電力は二十八日、報道各社の社会、科学両部長に、福島第一原発を公開した。事故から二年近くが経過し、発電所構内は一日三千人が働く巨大な工事現場そのものになっていた。 (科学部長・吉田薫)

 プールに約千五百体の使用済み核燃料が残る4号機の脇では、背の高いクレーンが動き、核燃料取り出しのための骨組みが組み上がりつつあった。セシウム以外の多くの放射性物質を、高濃度汚染水を処理した後の水から取り除く施設も建設されていた。

 構内はまだ放射線量の高い場所があり、海側の場所では、いまだにひっくりかえった車が処分できず放置されている。取材中、3号機付近では、一般人の年間被ばく限度(一ミリシーベルト)を一時間で超える毎時一・三ミリシーベルト超を記録した。

 さらに、敷地は処理水をためるタンクだらけで、タンク増設が限界に近づいていることもうかがえた。建屋への地下水の流入を減らし、汚染水量を抑えるための井戸が敷地の山側で掘り進められているものの、効果は未知数だ。

 福島第一の高橋毅所長は「現場は落ち着いてきたが、(溶け落ちた)核燃料の取り出しには十年以上かかる」と、廃炉作業は長期にわたるとの認識をあらためて示した。

 

M8級余震「明日起きてもおかしくない」1カ月で震度3以上16回、

富士山は…

M8級余震「明日起きてもおかしくない」1カ月で震度3以上16回、富士山は…
ここ1カ月間で東北、関東で起きた主な地震

 このところ東日本を中心に地震が頻発している。1月31日深夜には震度5弱の揺れが茨城県を襲い、2月1日にも同県と岩手県で同3を観測する 別々の地震が起きた。東日本大震災からもうすぐ2年というのに収まらない地震活動。大震災の余波として懸念されるマグニチュード(M)8級の最大余震の前 兆なのか。噂が噂を呼んでいる。

 寝込みを襲う激しい揺れが、人々の不安をかき立てた。

 31日午後11時53分ごろ、茨城県で強い地震が発生した。日立市内で震度5弱を観測。気象庁によると、震源地は同県北部で震源の深さは約10キロ。規模はM4・7(推定)で首都圏でも不気味なくらいに大揺れした。

 それから1時間後の2月1日午前1時4分ごろに同県などで震度3、10時27分ごろには岩手県で同3の地震が起きた。

 振り返れば昨年12月7日、三陸沖を震源とするM7・3が発生し、岩手、宮城、茨城県などで5弱を観測。6434人の犠牲を出した阪神・淡路大震災(1995年)と同規模のエネルギーに衝撃が走った。

 ここ1カ月を振り返るだけでも東北・関東での震度3以上の地震は17回を数える。地震学上「起きうる」とされるM8級の最大余震の前触れなのか。

 東海大学海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授(地震電磁気学)は、「M9・0の『3・11』以降、地下の状況はガラリと変わり、日本列島は地震の活動期に入った」と指摘し、こう続ける。

  「1891年に(愛知県北西部から岐阜県にかけて)起きた濃尾(のうび)地震(M8・0以上)は、今も同地域に影響を与えている。この例に照らすと、 100年ぐらいは余震が続くと考えていい。M8級の余震も明日起きてもおかしくない」。頻発する地震が前触れかどうかは別として、先の震災の最大余震はい つ起きても不思議ではないという。

 長尾氏は、もう1つ、気になることがあるとし、地震と火山の関係について次のように解説した。

  「2004年以降、M9級の地震が世界で4つ起こった。そのうちの3つは、その周辺で大きな火山の噴火があった。何も起きていないのは日本の『3・11』 だけ。頻発する余震が地下のマグマの動きにも影響を与えるはずで、警戒を続けなければいけない」。富士山の噴火も絵空事ではないようだ。

 当面続く余震と明日にもくる巨大余震、そして火山の噴火。「地震列島」の日本では、何が起きてもおかしくない。

 


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4 コメント

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Unknown (ねぼすけ)
2013-02-03 17:10:55
こんにちは
4号機がそのような状況にあるとは、知りませんでした。
テレビを見ていると、安倍も「
収束にむかっている」という言い方をしていたので、また騙されてました。

とてつもない、危機的な状態なんですね。

それに、東電も汚染水をずいぶんタンクに溜め込んでいるようなので、こんなにタンクばかり増やすようで、どうするのだろうと、疑問に思っていました。
結局、海へ垂れ流すんですね。

食べられなくなる魚もでてくるでしょうに、そればかりか、すでに健康被害ははじまっているんでしょうね。

この上、原発を推進する安倍政権、異常です。

自然災害は防げなくとも、原発をやめることで原発事故は防ぐことができますものね。



返信する
Unknown (ドラッグストアラブ)
2013-02-04 13:06:38
こちらにはあまりコメントが付かないですね。私は国がいま、全力集中でやるべきは改憲などではなく福島原発のとりあえずの収拾だと思っているのですが、私が関東住まいだからでしょうか?
私の兄弟は大阪住みですが「ハッキリ言って遠いからピンと来ない」と言いきります。
でも距離じゃないですね。rayさんの記事を読んで思いました。
返信する
受刑者が危ない (kei)
2013-02-06 12:45:19
刑務所での突然死が異常に増えているようです。

汚染食物が優先的に渡るのはそちらだと想像出来ます。

4号機に関してはもう、祈るしかないです。

もし、大地震が襲って、倒壊したら・・・関東・東北は立ち入り禁止区域にせざるを得なくなるのでしょうね。

日本は経済的にも壊滅してしまうのかも。

見て見ぬフリももう限界なのではないでしょうか?
返信する
Unknown (miki)
2013-02-17 21:13:28
大変失礼致しました~
実は詩音連音さんのブログから
のリンクで~
どうも年と共に脳の老化が…
詩音連音さんに書いてるつもりになって
大変な失態を…お恥ずかしい…
お許しくださいませ……
申し訳ございませんでした
返信する

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