ラッコ庵日乗

「不思議な話」や「ヘンな話」が大好きなラッコ庵の日記。

「荒野の古本屋」森岡督行

2021年06月04日 | 本あれこれ
先日久しぶりに遠出。
案内してくださる方がいて、鎌倉・逗子の古本屋巡りをしました。
カフェや雑貨屋の一隅に設けられた一棚だけの古本コーナーや、どんどん奥に続いていく迷路のような老舗古本屋…楽しかった~。

さて、この著者が現在銀座で営むのは実は古本屋ではありません。
世界で唯一の「一冊の本だけを売る書店」です。
そして神田神保町の老舗古書店で本屋人生を始めた著者が、ここにいたるまでの道程を記したのがこの本「荒野の古本屋」なのです。

なんだかな~。こんなに感銘を受けた本は久しぶり。
若い時から「本」と「散歩」と「古い建物(昭和初期の)」が好きだった著者が、その「好き」を貫いて生きていくわけですが、つぎつぎと起こる出来事が小説のように面白くて、あっという間に読み終わってしまいます。
私が本好きで神保町の古書店街になじみがあるから、ということを差し引いても「これからどう生きて行こうか」と迷っているひとに薦めたい本です。

2014年に単行本で出版されベストセラーになったらしいですが、その後の顛末も書かれた文庫版で読むことをおすすめします。

ワクチン予約

2021年05月24日 | 健康
先週、夫がネットで集団接種の予約ができたので、自分も簡単にできるだろうと挑戦。
甘かった。午前9時、時間通りに接続できたのにどの会場もいっぱい(だったのか、日時を選ぶところまで行かなかった。謎)。40分くらいには「今日のサイトからの予約は締め切りました。電話は受け付けています」だって。電話が通じるわけないじゃん。次回のサイト予約は1週間後だけど、これ無理じゃない?

個別会場を見てみたら一か所だけ電話ではなく直接窓口で予約、というところがあったのでダメもとで行ってみた。中華街の近くのビルの中のクリニック。
ごったがえしていましたが、普通の診療の人もいるので、ワクチン予約の列に並んでいるのは十人くらい。まあいいかと並んでみたら、受付に30分、登録まちに30分、しかも今日は登録だけで接種日時は6月になってから電話で知らせてくれるって。
並んでしまったものはしょうがないしスタッフも感じよかったので、お願いして帰ってきました。

後から来て「午前の受付は終了したので午後に来てください」と言われていたおじさまは、「瀬谷区から来た。他はみんな電話受付だけど、ここだけ窓口受付だったので」とおっしゃっていました。みんな必死だなあ。

窓口は中国語と日本語併記で、ひとつ中国語覚えちゃった。
新型コロナ=新冠疫
なるほど!

どうすればいいの?

2021年05月16日 | 世間話
「わたしは絶対ワクチンは受けない!」という書道の先生に、「受けといたほうがいいんじゃないですか?ここ高齢者多いし…」と内心思ったりしたのは先週水曜日のこと。まさかその翌日にお亡くなりになるとは…。

20数年前に習い始めたときから、本当にお変わりなくしゃっきりしていらしたので、これからもずっとこのままのような気がしていました。木曜の朝、洗面所で顔を洗っていて急に倒れられたそうです。95歳。動脈解離でした。
先生より若いお弟子さんが亡くなることも多く、年齢を考えれは不思議はないのですが、それでも電話で訃報を聞いたときは呆然として信じられませんでした。
時節柄、お葬式は家族葬で落ち着いたらお別れの会をするそうですが、それより来週から私はどうすればいいの?困った。

市電保存館

2021年05月02日 | おでかけ記録
毎日同じところを散歩するのにも飽きちゃったので、今日はちょっと足を伸ばして磯子区にある「市電保存館」に行ってみた。
昭和47年に廃止されたのか…。子どもの頃は屏風ヶ浦に住んでたのでJRが昭和39年に磯子まで延伸する以前はときどき乗ってたな8番と13番。懐かしい。実物の市電の展示の他、ありし日の市電の映像、運転体験のできるジオラマなど充実した展示でした。
戦前の車掌さんの制服がおしゃれ!なのはともかく、屏風ヶ浦でも潮干狩りや海水浴ができました。
私が「国道16号線のすぐ下が海だったんだよ」といくら言っても、夫はいまいちイメージできなかったようなのですが、海岸沿いを走る市電の写真を見て納得したみたいです。

珈琲いかがでしょう

2021年04月30日 | 映画・ドラマ・マンガ・アニメ
ドラマ「珈琲いかがでしょう」が面白いなあ。はじめの数話を見て、中村倫也演じる爽やかイケメンが、コーヒーの移動販売車の行く先々で出会う人々を香り高い珈琲で癒していく…みたいな話を想像したら大間違い。青山くんヤクザに追われてるしいつも片手に手袋してるし、いったいどんな過去があるんだ?
中村倫也のつかみどころのなさが青山にぴったりだし、昔の舎弟?役の磯村勇斗もいい味出してる。「きのう何食べた?」のジルベールの時も思ったけど、若いのにあの薄汚れた感じを出せる俳優はなかなかいないね(誉めてます)。
原作は「凪のお暇」のコナリミサト。ストーリーにひとくせふたくせあるのはともかく、くせ強系の絵がちょっと苦手なのでドラマで見ることにします。

新・ドリトル先生物語

2021年04月18日 | 本あれこれ
「シン」ブームに乗ったわけではないでしょうが、朝日新聞で毎日連載してる「福岡新一の新・ドリトル先生物語」が楽しみ。
スタビンズくん、ガブガブ、ポリネシア懐かしい!井伏鱒二訳の固有名詞を尊重してくれてるのが嬉しいですね。
ロンドンスズメのチープサイドが、イギリス政府のビーグル号ガラパゴス諸島派遣のニュースをもたらして…これからドリトル先生たちが動物たちの楽園を守るために立ち上がるのかな…ワクワク!

近場探訪

2021年04月07日 | おでかけ記録
横浜駅ニュウマンの屋上にある「うみそらデッキ」に行ってみた。
正面がベイクォーター、右側そごう。同じ階にgoos (コンビニ)もあるので、ここでお弁当と飲み物を買って食べてもよさそう。
ここからあちこち見下ろしていたら台町方面に通じる歩道橋が見えました。はまレールウォークといってJR横浜鶴屋町ビルと繋がっているらしい。便利になりましたね。
もうオープンから10か月くらいたつのに、時節柄めったに横浜にも行かないので、まだまだ未知の世界です。

旧東海道路線バスの旅

2021年04月01日 | おでかけ記録
お天気もよかったので急に思い立って、ずーっと行ってみたかったところに行ってきました。
旧東海道境木(さかいぎ)。保土ヶ谷宿と戸塚宿の間あたりです。 

といっても歩いたわけではありません。
家の近くを通っている横浜市営バスに「境木中学校行き」というのがあって、これに乗ると旧東海道の境木に行くことは知っていたので一度乗ってみたかったのです。
でとうとう乗ってみたら…遠かった!
本牧から関内桜木町を経由して高島町で左折、国道1号線(東海道)を通って保土ヶ谷~権太坂方面へ(箱根駅伝のルート)。権太坂上で国道からそれて旧東海道へ入り、さらに坂を上るとそこがバスの終点境木中学校前でした。約一時間のバスの旅。

バス停には折り返しのロータリーがあるだけですが、200メートルくらい進むと境木地蔵尊という小さなお堂があり、名残の桜が散りかかっていていい雰囲気。
お寺の前にちょっとしたスペースがあって、案内板にここが武蔵国と相模国の境だったのでそれを示す柱(一説には大木)があったことなどがかかれていました。
帰りは権太坂上までだらだら下って、角のスーパーで買ったパンをイートインコーナーで食べてから往きと反対の方向のバスに乗って帰りました。坂の途中に「投げ込み塚」(昔、旅の途中で行き倒れた人や馬を投げ込んだ塚)の碑が。昔の旅は文字通り命がけだったんですね…南無阿弥陀仏。

急な思いつきで長年の念願がかなってよかった。でも同行した夫には、こういうことは前もって言ってくれと言われました(^-^;

「シン・エヴァンゲリオン」ネタバレなし

2021年03月30日 | 映画・ドラマ・マンガ・アニメ
そもそも「エヴァ」テレビ版初放映時に、完全にブームに乗り損なった私。「当時住んでた地域で放映がなかった」プラス「子育て真っ最中」。
その後断片的に見たものの訳がわからず、敬して遠ざけていたわけですが、「シン・エヴァ」公開に当たって見に行くか迷っていたら「新劇場版三部作を見ればいい」と教えてくださった方がいたので、アマゾンプライムで予習しました。

ええ見てきましたとも。平日にシニア料金で。
「なんかすごいもの見た」
とは思いましたが、エヴァ初心者としてはネタバレするほど理解できず。
その後Youtube で岡田斗司夫氏の考察動画を見てはじめて「ああ、そうだったのか!」と思いました。もちろん全貌を理解できたわけではありませんが、豊富なオタク的知識と作品世界を縦横にまた俯瞰的に見渡す洞察力(と庵野監督との個人的いきさつ?)を背景にした岡田解説は、他の凡百の考察動画を寄せ付けぬ圧倒的説得力。
さらにその後、録画しておいたNHK 「プロフェッショナル」の庵野監督回で、新たに発見した部分や岡田さんの考察を再確認した部分もあり、確認のために本編をもう一回見たくなりました。

これは言ってもせんないことですが、リアルタイムで「新世紀エヴァンゲリオン」から伴走したかった。そうすれば、シン・エヴァのラストは「テレビ版」「旧劇場版」「新劇場版」すべてを包括したラストになっている、という本当の意味がわかったかもしれない。
さらに言うならば14歳のときに見たかったかな…。そうだったらドはまりしてたことでしょう。

ところで。
この考察動画を見て以降、岡田斗司夫のyoutube 動画にはまっています。
以前朝日新聞の人生相談をやっていたときも岡田さんの回答が一番面白かった。何て言うか問題を切り分ける手並みが鮮やかなんだよね(動画の中で、このときどうやって回答を考えていたか、という裏話もあってその方法にびっくり)。
youtube 動画も興味のある内容ばかりで次々見たくなってヤバい。動画を見て「スマホ脳」(本)買ってしまいましたよ。
私が見たのは無料部分だけで課金すればもっと見られるらしいけど、youtube の有料会員になるってどういうこと?


きょうの山頂公園

2021年03月27日 | おでかけ記録
いつも静かな公園ですが、さすがになかなかの
人出でした。桜も石楠花も満開。ウグイスの鳴きかたもだいぶ上手になってきました。

ノブレス・オブリージュ

2021年03月26日 | 世間話
今の世の中で「わきまえ」なくてはいけないのは、むしろ人の上に立つ人だと思う。
その最たるものが皇室とか王室の方々で、ノブレス・オブリージュという言葉があるように特権には義務が伴うこと、その義務の一環として、プライバシーはもちろん思想の自由、職業の自由のような基本的人権さえも失う場合があるということをよくわきまえておられると思う。
 
英国人や日本人なら当然のその辺のことを、メーガンさん(とメーガンさんを擁護するアメリカ人)は全くわきまえていないのでないかな。
第一次大戦の時はイギリス貴族の子弟の戦死率は一般人より高かったという(突撃の際、先頭に立つから)。子どもにプリンスの称号が貰えないとか文句言ってるメーガンさんに、将来万一イギリスとアメリカが戦争することになったとき、英国軍の前線にその子を送り出す覚悟があるとは思えない。
「公的な職務というのは、自分のためではなく奉仕する人々のためにある」というミシェルオバマ元大統領夫人のコメントは、人種差別を理由に自分の不平ばかり言うメーガンさんに、黒人であろうが白人であろうが人のため奉仕する気持ちがあれば、自然に人々の愛と尊敬を得られるということを遠回しに言っていると思う。

話は変わりますが、きょうの午前中、宮中で行われた「歌会始め」の中継を見た。
もしメーガンさんが結婚したのが日本のプリンスだったら、毎年和歌を作って全国民の前でそれを朗々と読み上げられるんだよね。もし眞子さまが女性宮家を立てられたら小室さんもその配偶者として…。公開処刑?いえいえこれもノブレス・オブリージュ。

水取りや籠りの僧の沓の音

2021年03月15日 | 世間話
録画で東大寺修二会の中継を見ています。
修二会と言えばお水取り、お水取りと言えばおたいまつ、というわけで、おたいまつにばかり気がいっていたけど、中ではこんなことが行われていたのね!大仏開眼から1270年、一度も欠かさず世の安寧を祈り続けているなんてすごすぎます。

奈良に住んでたときは何回かおたいまつを見に行きました。さすがに最終日は混雑しているので、松明5~6本の時に。最近はどうかわかりませんが当時は回廊のすぐ下までいって火の粉浴びまくりました。
二歳くらいだった娘を連れて、お水取り翌日の「韃靼帽」にもいきました。子どもが元気に育つように韃靼帽という(三蔵法師がかぶってるような)帽子を被せてもらう行事です。そのせいか、娘は風邪ひとつひかず丈夫に育ちました。
その他にも万灯会や小正月のおしるこの振る舞いに行ったり楽しかったなあ奈良。

それはさておき。
修二会自体もともと疫病を封じる祈りがきっかけになっているらしい。幸か不幸かコロナのせい?で実現したこの画期的な中継。練行衆だけでなく帳の中に入るカメラマンも二週間だか自らを隔離して撮影に臨んだそうです。その甲斐のある貴重な映像です。
もうなんと言うか神秘的!

タイトルは芭蕉の句。
「籠りの僧」じゃなくて「氷の僧」という説もあるそうです。氷の僧もいいね!

年パス

2021年02月18日 | 世間話
この頃三渓園の日記が多いと思いませんか。実はシニア年パスが使えるようになったので。この年パス、なんと大人一回の入園料と同額の700円なんです。買わない手はないでしょう。
うちからだと本牧通り、桜道を経由して三渓園の正門から入り、園内を通り抜けて海側の門から出て、ぐるっと回って家まで7000歩くらいなのでちょうどいい散歩コースです。使い倒すぞ~、年パス。

きょうの三渓園

2021年02月18日 | おでかけ記録
大雪の地方のかたには申し訳ないような晴天続きです。
三渓園の梅も見頃で梅見のお客もちらほら。
大池のほとりのベンチでお弁当を食べていた女性グループがまんまとトンビにおかずをさらわれて悲鳴をあげていました。
展望台のある場所はかつて松風閣という建物があり、インドの詩聖タゴールが2ヶ月滞在したとか、下村観山の襖絵があったとか。関東大震災で倒壊消失したそうでもったいないことです。
展望台からは富士山が意外と大きく見えました。近景の工業地帯を脳内できれいな海の景色に変換して見たい。

地震と停電

2021年02月14日 | 世間話
昨夜11:08分、地震とそれに伴う停電がありました。
不思議なことに、先にパッと電気が消えて続いて小刻みに長く揺れたという印象。発表の震度4ほどの揺れとは思いませんでしたが、停電の方が焦った!
すぐに非常灯(普段は常夜灯で停電になると自動的に非常灯になる)も何か所か点灯したので、真っ暗になることもなく、かねて準備のコールマンのキャンプ用ランタンを出しました。これは単1電池を8個も使うだけあって66時間持つという頼もしい奴です。
情報はスマホから。あれ?!区内のマイミクさんは停電してないみたい。ここだけかい?!
結局1:40ごろに復旧したので実害はありませんでしたが、それでも動転しました。
東日本大震災のときに停電して焦ったので、ランタンとか用意しておいたのはよかったけど、頼みのスマホが充電ギリギリで充電器も空で…ダメダメじゃん!
というわけで、電池式の照明(LEDのもの)と充電器はいつも準備しておきましょう。