女性のパワー(2)


 さて、女性のパワーというと、Fortune500が2008年度のもっとも力のある(puissanteな)女性(世界9位、ヨーロッパ3位、フランスで1位)としたAnne Lauvergeonを思い出します。

 原子力産業大手、仏Arevaの総帥です。

 上は、Jeune Afriqueのコンゴの原子力ビジネスを報じた号の表紙で、カビラ大統領の後にある写真がアンヌ・ローヴェルジョンです。さすがにやり手そうな顔してるでしょう?(あ、小さくてよく見えませんね) でもForbesの2007年度"100 Most Powerful Women"のこの写真ではもっと親しみやすい感じですね。

 彼女がどんな人柄の人かは全然知りません。
 ただはっきりしているのは、彼女は有能だ、ということです。

 彼女はWikipediaで見る限り、物理を専攻してエコル・ノルマル出てますが、特に外国でお金のかかる教育を受けたということはなさそうです。基本的にフランス国内で、フランス国が与えた教育と、あとは実地の体験によって有能な人材に育った人なのでしょう。
 そしていま、きれいごとだけですむはずのない世界で、フランスの国益のために大企業の舵をとっているわけです。

 わたしは、フェルメールのレース編み女性の使っているエネルギーはアンヌ・ローヴェルジョンがAREVAを牽引するエネルギーと、ひょっとしたらさして変わらないものかもしれない、と思ってしまいます。

 フランスは6000万国民の半数を占める女性の中から有能な人を育て、国のために尽くしてもらえるシステムを作っているわけです。フランスはそれでもまだ欧州でも女性の進出が少ない方の国だと言われているのですが。

 そして日本では、女性はばんばん働いてますが、ローヴェルジョン氏ほどのパワーのある人物は見当たらないように思います。それに日本は教育にお金がかかる。

 さらに、イスラム教国だと、お金持ちの良家の女性でない一般家庭に生まれた女性が、国内の教育システムだけで有能な人材に育ってそれを活かせるポジションにつけるかというと、ちょっと難しいのではと思えてしまいます。
 たとえば3000万アルジェリア国民の中の半数を占める女性のパワーがフルに生かされているかというと、うーん残念ながらちょっとそれは、と感じるわけです。

 ちなみにローヴェルジョン氏はオルレアンのヴォルテール高校を出てますね。地元では名門なんでしょうか?  このあたり9月に研修同行でオルレアン行きますから、余裕があれば様子を見てきたいです。

 ちなみにちなみにコンゴ(フランス語国です)の原子力ビジネスの実態、みたいな話は英語情報ではどのくらい詳しいのがとれるんでしょうかね?
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コメント
 
 
 
日本女性がんばれ (raidaisuki)
2009-07-23 20:58:50

 ForbesのThe 100 Most Powerful Womenには、残念ながら日本女性が入ってないですね。
http://www.forbes.com/lists/2007/11/biz-07women_The-100-Most-Powerful-Women_Rank.html
 かえってこういうところにはアラブ女性がかなり入ってるんです。
 
 
 
Atomic Anne (raidaisuki)
2009-07-27 07:27:16

 アンヌ・ローヴェルジョンのあだなは"Atomic Anne"っていうみたいですね。ほんとにパワフルなんでしょうね。
 
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