以下、放射線関係部分では、簡単のために一部に比喩をつかって説明するから、厳密ではない。
でも、「フツウならこれでいいのだシリーズ」の2回目だ。
(「接頭語」はマジメに書いた)
・ベクレル(Bq)ってなに
放射線は「電波」だ。
ベクレルは「電波を出すときの強さ」だ。
例えば、テレビ電波が東京ならば束京タワーから出ている。
「えーぞー出力50Kw。おんせー出力12.5Kwでお送りしています」の、
50Kwだの12.5Kwだのに相当する。
この単位は、あくまでも「出す」ときの大きさだ。
(受ける側の状態には関係がない)
でも、水とか食べ物だと、カラダのなかに入ってしまうから、弱い「電波」でも影響が大きいし、食べたか吸い込んだかで、ニンゲンへの影響が違う。
食べたときとか、吸い込んだときの影響(内部被曝)は、ベクレルを下に書いたシーベルトに、食べたか吸ったかに応じて換算できるようになっているんだ。
また、水とか食べ物をベクレルであらわすのは、もう一つの理由がある。
それは、もしフツウの測定器(市販のハンディーガイガー測定器とか)を当てた程度で「シーベルト」がわかるほどの汚染だと、
食べる前に具合が悪くなるほど、ものすごく強い「電波」がでていることになる。
釜の下で「汚染水が4シーベルト」などと云っているのは、ベクレルに直すと、とてつもなく大きな数値なんだ。
(ニンゲンが近づけないほど、強い「電波」なんだよ。ムリに近づくと死んでしまうほどだ。だから直すのにとても手間取っているんだね)
ひっくりかえすと、フツウの水とか食べ物の汚染は、フツウの測定器では測れないほど、弱い「電波」なんだ。
だから、特別な装置で、長い時間をかけて、水や食べ物のベクレルを測っているんだね。
・グレイ(Gy)ってなに
放射線の「電波」を、受信機で受けた時の「受信電波の強さを機械的に測ったもの」だ。
「受信電波の強さ」と、さらに簡単に考えてもいい。
昔の短波ラジオには、受かった電波の強さを示すメータがあった。
あの、メータのふれ具合が、グレイだと思えばいい。
だから、ベクレルつまり「電波を出すときの強さ」が大きくても、
受信している位置が、送信所から離れていれば「受信電波の強さ」は小さくなる。
また、ベクレルつまり「電波を出すときの強さ」が小さくても、
すぐ近くで受信すれば「受信電波の強さ」は大きくなる。
あたりまえのことだね。
(食べたり吸い込んだりすると、この距離がとても小さくなるし、からだの中から「電波」をあびる。だからとてもあぶないんだ)
・シーベルト(Sv)ってなに
受信機で受かった時の、その「電波」の「チャンネル」の、「受信電波の強さ」×「こわさ」、
つまり「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」だ。
テレビやラジオだと、「受信電波の強さ」が大きくても、つまらない「チャンネル」の番組は見たり聞いたりしないだろう。
また、「受信電波の強さ」が小さくても、おもしろい「チャンネル」の番組ならば熱心に見たり聞いたりするとおもう。
すると、ニンゲンが感じる「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」は、「受信電波の強さ」だけではないことがわかる。
テレビやラジオなら「おもしろさ」があるけれど、
放射線はおもしろくなく、こわいものだ。
だから、「受信電波の強さ」に「こわさ」をかけると、ニンゲンへの影響がわかる。
「電波」は、出す物質によって「チャンネル」が違う。
その「チャンネル」ごとの「こわさ」は、実験でわかっているから、
測定器は、まず「受信電波の強さ」を機械的に出し、
それに「チャンネル」ごとの「こわさ」の係数をかける。
それが、ふつうの測定器で表される「シーベルト」、つまり「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」なのだ。
日本では、法律で「三ヶ月で1.3ミリシーベルト(mSv)」より放射線の高い区域は「放射線管理区域」と呼ばれ、特別なヒトでないと入ってはいけないとされているんだ。
これを1時間あたりにすると、約0.6マイクロシーベルト(μSV)になる。
1時間あたりと、いちいち付けると見にくいから、これを0.6μSV/hって書く。
/hは、日本語にすると「毎時」だね。
ここで出てきた、ミリ(m)や、マイクロ(μ)は、下に説明がしてあるよ。
※多くのサーベイメータ(市販のハンディーガイガー測定器など)では
「受かった「電波(放射線)」が、全部セシウム137から出た電波の「チャンネル」だったとすると」で、シーベルトを出している。
だから他の「チャンネル(核種)」が混ざっていると正しいシーベルト値にならない。
でも実際問題としては、この手の測定器で測れる「外部被曝」の元は、後々まで問題になるセシウム137だから、これでもよい、とされているんだ。
(例えば環境中に出たヨウソ131の「ベクレル」は、1ヶ月ほどで1/16になってしまう)
また、微量の「ベクレル」は、上に書いたように、ハンディーガイガー測定器ではどうせ測れないから。
・ミリ(m),マイクロ(μ)ってなに
桁数が大きくなったり、小さくなったりすると、数字がいっぱいになって、よくわからなくなる。
そこで「接頭語」といって、桁数を表す略語が使われる。
これは、主の単位がナニか、には関わらず、なんにでも使っていいんだ。
例えば長さの例で見てみよう。
「あそこまで150キロの距離があるよ」とか、
「このシャープペン芯の太さは0.3ミリだ」と云うとき、
実は、本当の単位の「メートル(m)」は省略されているのだ。
本来であれば、○○Kmとか○○mmとか云うはずだ。
キロ(K)は1000倍を表す。
ミリ(m)は1/1000、つまり千分の1を表す。
1Kmは1000mだし、1mmは0.001mだ。
これは日ごろよく使うので、わかりやすいだろう。
そのまま使うときには、なにも付けない。
長さならば○○m(メートル)でいい。
もし接頭語を使わなかったらどうなるか。
「あそこまで150000mの距離があるよ」とか、
「このシャープペン芯の太さは0.0003mだ」では、
桁が多くて、なにがなんだか、わからなくなってしまうだろう。
ではそれよりさらに小さいのはどうするか。
マイクロ(μ)が用意されていて、1/1,000,000-、つまり100万分の1を表す。
ミリ(m)のさらに千分の1だ。
ミリ(m)とマイクロ(μ)は、シーベルトを表すときによく出てくるから、おぼえておこう!
1000倍もちがうぞ!!
ついでだから、よく使う接頭語を、大きい方から並べてみよう。
T(テラ)10の12乗 1,000,000,000,000
G(ギガ)10の9乗 1,000,000,000
M(メガ)10の6乗 1,000,000
k(キロ)10の3乗 1,000
h(ヘクト)10の2乗 100
da(デカ)10の1乗1 10
単位そのままは、なにも付けない 10の0乗 1
d(デシ)10の-1乗 0.1
c(センチ)10の-2乗 0.01
m(ミリ)10の-3乗 0.001
μ(マイクロ)10の-6乗 0.000001
n(ナノ)10の-9乗 0.000000001
p(ピコ)10の-12乗 0.000000000001
大きい方には、3桁でカンマをうってみた。
接頭語がないと、いかにわかりにくいか、よくわかる(この日本語がよくわからない)。
大きい方の
T(テラ)とかG(ギガ)はコンピュータでよく出てくる。
M(メガ)もそうかな。短波ラジオの周波数でもおなじみ。
k(キロ)は長さでよくつかう。
h(ヘクト)は、気圧のヘクトパスカル(hPa)でもおなじみ。
また面積のヘクタール(ヘクトアール・ha)でも知らずに使っているね。
da(デカ)は、かわいそうにあまりなじみがない。
そりゃそうで、10倍じゃあそのまま数字で書いてもいいからな。
小さい方だと
d(デシ)はデシリットル(dl)でかすかに習った(使っているのは角の豆屋くらいか)。
デシベルつーのが耳なじみがいいかな。ベル(B)つー単位にデシ(d)がくっついたもの(dB)。
c(センチ)や、m(ミリ)は長さでおなじみだ。
μ(マイクロ)は、シーベルトに付けて使っているから、最近ではなじんでしまったね。
n(ナノ)は、ナノテクなどどいって、ありゃナノメートル(nm)ほどの小さな寸法のものを扱うから、そう呼ばれるのだ。
p(ピコ)は電気関係の諸君は、コンデンサで使うけれど、ふつうではないかなあ。
なお、ふつうは単位は半角で書くといいんだが、マイクロ(μ)が半角にはないから、便宜的に全部全角にしてあるよ。
今回はここまで。
じゃあ、またね。
でも、「フツウならこれでいいのだシリーズ」の2回目だ。
(「接頭語」はマジメに書いた)
・ベクレル(Bq)ってなに
放射線は「電波」だ。
ベクレルは「電波を出すときの強さ」だ。
例えば、テレビ電波が東京ならば束京タワーから出ている。
「えーぞー出力50Kw。おんせー出力12.5Kwでお送りしています」の、
50Kwだの12.5Kwだのに相当する。
この単位は、あくまでも「出す」ときの大きさだ。
(受ける側の状態には関係がない)
でも、水とか食べ物だと、カラダのなかに入ってしまうから、弱い「電波」でも影響が大きいし、食べたか吸い込んだかで、ニンゲンへの影響が違う。
食べたときとか、吸い込んだときの影響(内部被曝)は、ベクレルを下に書いたシーベルトに、食べたか吸ったかに応じて換算できるようになっているんだ。
また、水とか食べ物をベクレルであらわすのは、もう一つの理由がある。
それは、もしフツウの測定器(市販のハンディーガイガー測定器とか)を当てた程度で「シーベルト」がわかるほどの汚染だと、
食べる前に具合が悪くなるほど、ものすごく強い「電波」がでていることになる。
釜の下で「汚染水が4シーベルト」などと云っているのは、ベクレルに直すと、とてつもなく大きな数値なんだ。
(ニンゲンが近づけないほど、強い「電波」なんだよ。ムリに近づくと死んでしまうほどだ。だから直すのにとても手間取っているんだね)
ひっくりかえすと、フツウの水とか食べ物の汚染は、フツウの測定器では測れないほど、弱い「電波」なんだ。
だから、特別な装置で、長い時間をかけて、水や食べ物のベクレルを測っているんだね。
・グレイ(Gy)ってなに
放射線の「電波」を、受信機で受けた時の「受信電波の強さを機械的に測ったもの」だ。
「受信電波の強さ」と、さらに簡単に考えてもいい。
昔の短波ラジオには、受かった電波の強さを示すメータがあった。
あの、メータのふれ具合が、グレイだと思えばいい。
だから、ベクレルつまり「電波を出すときの強さ」が大きくても、
受信している位置が、送信所から離れていれば「受信電波の強さ」は小さくなる。
また、ベクレルつまり「電波を出すときの強さ」が小さくても、
すぐ近くで受信すれば「受信電波の強さ」は大きくなる。
あたりまえのことだね。
(食べたり吸い込んだりすると、この距離がとても小さくなるし、からだの中から「電波」をあびる。だからとてもあぶないんだ)
・シーベルト(Sv)ってなに
受信機で受かった時の、その「電波」の「チャンネル」の、「受信電波の強さ」×「こわさ」、
つまり「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」だ。
テレビやラジオだと、「受信電波の強さ」が大きくても、つまらない「チャンネル」の番組は見たり聞いたりしないだろう。
また、「受信電波の強さ」が小さくても、おもしろい「チャンネル」の番組ならば熱心に見たり聞いたりするとおもう。
すると、ニンゲンが感じる「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」は、「受信電波の強さ」だけではないことがわかる。
テレビやラジオなら「おもしろさ」があるけれど、
放射線はおもしろくなく、こわいものだ。
だから、「受信電波の強さ」に「こわさ」をかけると、ニンゲンへの影響がわかる。
「電波」は、出す物質によって「チャンネル」が違う。
その「チャンネル」ごとの「こわさ」は、実験でわかっているから、
測定器は、まず「受信電波の強さ」を機械的に出し、
それに「チャンネル」ごとの「こわさ」の係数をかける。
それが、ふつうの測定器で表される「シーベルト」、つまり「受信電波のニンゲンの感じ方の大きさ」なのだ。
日本では、法律で「三ヶ月で1.3ミリシーベルト(mSv)」より放射線の高い区域は「放射線管理区域」と呼ばれ、特別なヒトでないと入ってはいけないとされているんだ。
これを1時間あたりにすると、約0.6マイクロシーベルト(μSV)になる。
1時間あたりと、いちいち付けると見にくいから、これを0.6μSV/hって書く。
/hは、日本語にすると「毎時」だね。
ここで出てきた、ミリ(m)や、マイクロ(μ)は、下に説明がしてあるよ。
※多くのサーベイメータ(市販のハンディーガイガー測定器など)では
「受かった「電波(放射線)」が、全部セシウム137から出た電波の「チャンネル」だったとすると」で、シーベルトを出している。
だから他の「チャンネル(核種)」が混ざっていると正しいシーベルト値にならない。
でも実際問題としては、この手の測定器で測れる「外部被曝」の元は、後々まで問題になるセシウム137だから、これでもよい、とされているんだ。
(例えば環境中に出たヨウソ131の「ベクレル」は、1ヶ月ほどで1/16になってしまう)
また、微量の「ベクレル」は、上に書いたように、ハンディーガイガー測定器ではどうせ測れないから。
・ミリ(m),マイクロ(μ)ってなに
桁数が大きくなったり、小さくなったりすると、数字がいっぱいになって、よくわからなくなる。
そこで「接頭語」といって、桁数を表す略語が使われる。
これは、主の単位がナニか、には関わらず、なんにでも使っていいんだ。
例えば長さの例で見てみよう。
「あそこまで150キロの距離があるよ」とか、
「このシャープペン芯の太さは0.3ミリだ」と云うとき、
実は、本当の単位の「メートル(m)」は省略されているのだ。
本来であれば、○○Kmとか○○mmとか云うはずだ。
キロ(K)は1000倍を表す。
ミリ(m)は1/1000、つまり千分の1を表す。
1Kmは1000mだし、1mmは0.001mだ。
これは日ごろよく使うので、わかりやすいだろう。
そのまま使うときには、なにも付けない。
長さならば○○m(メートル)でいい。
もし接頭語を使わなかったらどうなるか。
「あそこまで150000mの距離があるよ」とか、
「このシャープペン芯の太さは0.0003mだ」では、
桁が多くて、なにがなんだか、わからなくなってしまうだろう。
ではそれよりさらに小さいのはどうするか。
マイクロ(μ)が用意されていて、1/1,000,000-、つまり100万分の1を表す。
ミリ(m)のさらに千分の1だ。
ミリ(m)とマイクロ(μ)は、シーベルトを表すときによく出てくるから、おぼえておこう!
1000倍もちがうぞ!!
ついでだから、よく使う接頭語を、大きい方から並べてみよう。
T(テラ)10の12乗 1,000,000,000,000
G(ギガ)10の9乗 1,000,000,000
M(メガ)10の6乗 1,000,000
k(キロ)10の3乗 1,000
h(ヘクト)10の2乗 100
da(デカ)10の1乗1 10
単位そのままは、なにも付けない 10の0乗 1
d(デシ)10の-1乗 0.1
c(センチ)10の-2乗 0.01
m(ミリ)10の-3乗 0.001
μ(マイクロ)10の-6乗 0.000001
n(ナノ)10の-9乗 0.000000001
p(ピコ)10の-12乗 0.000000000001
大きい方には、3桁でカンマをうってみた。
接頭語がないと、いかにわかりにくいか、よくわかる(この日本語がよくわからない)。
大きい方の
T(テラ)とかG(ギガ)はコンピュータでよく出てくる。
M(メガ)もそうかな。短波ラジオの周波数でもおなじみ。
k(キロ)は長さでよくつかう。
h(ヘクト)は、気圧のヘクトパスカル(hPa)でもおなじみ。
また面積のヘクタール(ヘクトアール・ha)でも知らずに使っているね。
da(デカ)は、かわいそうにあまりなじみがない。
そりゃそうで、10倍じゃあそのまま数字で書いてもいいからな。
小さい方だと
d(デシ)はデシリットル(dl)でかすかに習った(使っているのは角の豆屋くらいか)。
デシベルつーのが耳なじみがいいかな。ベル(B)つー単位にデシ(d)がくっついたもの(dB)。
c(センチ)や、m(ミリ)は長さでおなじみだ。
μ(マイクロ)は、シーベルトに付けて使っているから、最近ではなじんでしまったね。
n(ナノ)は、ナノテクなどどいって、ありゃナノメートル(nm)ほどの小さな寸法のものを扱うから、そう呼ばれるのだ。
p(ピコ)は電気関係の諸君は、コンデンサで使うけれど、ふつうではないかなあ。
なお、ふつうは単位は半角で書くといいんだが、マイクロ(μ)が半角にはないから、便宜的に全部全角にしてあるよ。
今回はここまで。
じゃあ、またね。
いらっしゃいまし。
うれしく、光栄なおほめをちょうだいしました。
この【フツウならこれでいいのだシリーズ】は、
書くのが大変であります。
あることがらを説明するのに、「専門用語」が存在する理由が、よくわかりました。
執筆時間30分の予定で、かるく始めたら、3時間かかっちゃいました。ははは
私もよくわかりました。
あちこちのサイトを見て心が折れ曲がると
らじおさんのとこへこっそりのぞきに来て
落ち着いてからPCを閉じております。
らじおさん、いい人ですよね、絶対に。
もうほんとにだいすきです。
またいろいろおしえてください。
いらっしゃいまし。
どんまいどんまい。
記者諸君も、当初「ミリ」と「マイクロ」の区別がつかないで、束雷に軽くあしらわれていましたよ。
私もニワカですが、理系なのでそれなりには程度です。
おやくにたてれば、なにより。
ゆっくり休めますように。
おやすみなさい。