まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

地下鉄名古屋駅のモザイク 東口

2017-11-10 23:32:37 | ディテール
こないだ名古屋に行ってきたときに、地下鉄桜通線の名古屋駅のコンコースのモザイクをもう一度見てきた。
前回たまたま見つけた西改札口のモザイク。ナチュラルながらもカラフルな天然石の色合いと、
名古屋名物を描いたレトロな駅弁の包み紙みたいなデザインが、この壁画が完成した昭和42年という
時代のイメージにぴったりで、とても気に入ったのだった。


モザイクの作者は矢橋六郎で、以前「大垣市役所のモザイク」の記事にも書いたが、彼は矢橋大理石の創業者の息子であり、
世界中の大理石を自由自在に使えたのだ。近くで見るとそれぞれの石の美しさに魅了される。
染料をしみこませたのではないかと思わせる、この黄色の鮮やかさ。

目地の部分には細かい石のくずを混ぜたモルタルが詰められている。一種のテラゾーだな。

黄みを帯びたものから青みを帯びたものまで、緑色のバリエーションの広さには驚く!


まるで宝石サンゴのような、マットなサーモンピンク、濃いオレンジピンク。アイボリー色だって多彩なのだ。
こうやって見ていると「石」というよりもはや宝石。
これらの多彩な大理石のカケラを自由自在に組み合わせて、陰影のある壁画を作り出す矢橋六郎はやはり天才だなぁ!


ところで、名古屋駅の壁画はもう一ヶ所、東改札口にもあったことを、前回帰ってから知った。


こちらは地下鉄工事中の様子。
前に置いてあるフラワーポットの広告部分は撤去してほしいなぁ。。。


地下で掘り出した土を手押し車に乗せてせっせと運ぶ人。かわいい~
つるべで土を運び出していたら地下鉄開通までいったい何十年何百年かかるの!?(笑)
遊び心ある壁画にほっこり。


そして出来上がった地下鉄。地下街は人でにぎわい、地上には車やバスが走る。


動物たちは、東山動物園の住人だな。シマウマの引き締まったお尻の筋肉!
名古屋駅で東山線に乗り換えれば動物園へ行ける。


この注連縄の張られた巨木は何だろう。
ネットで検索してみると、名古屋市の木はクスノキであり、御神木と呼ばれる巨木はいくつかあるようだが
二股に分かれた幹の形から見て、弘法大師のお手植えと言われる樹齢千年の熱田神宮の大楠だな。
名古屋駅でJRに乗り換えて熱田まで行くことができる。


この鳥居も調べてみると、1929(昭和4)年に建造された「中村の大鳥居」ということが分かった。
中村が名古屋市に合併されたことを記念して地元住民たちが建てた、高さ24mのコンクリート製の鳥居で、
当時は日本一の高さだったとか。大鳥居のある中村公園駅へも東山線に乗り換えて。

当時はこの絵のようにまだ木造の町家ばかりを見下ろしていただろうが、1軒ビルディングがあるな!?
これは何だろう。。。気になる。いろいろ見てみるとどうやら「大鳥居ビル」という、もともとジャスコの
入っていたビルのようだ。しか~し、西改札のモザイクに描かれた若い太陽の塔や地下鉄名港線と同様、
このビルも1969(昭和44)年にできている。こうなるとやっぱり「寄贈 昭和四十二年十一月」という
プレートの方が違うのかもしれないな。先に寄贈することを発表して、その後から製作を始めたとか??
ん~、謎。


ひんやりした石の表面を手ですりすり撫でながら30分ぐらい壁画を堪能したけど、帰ってからも楽しめた。

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