まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

三地門のスレート建築 (台湾)

2011-08-27 01:55:47 | 建物・まちなみ
台湾続き。

旅の前半は高雄を拠点に日帰りで動き回る計画。
台鉄で屏東まで行きバスに乗りかえて、原住民族人々が暮らす三地門という村へ行くことにした。
もっと山深い村は入山許可証が要ったりするが、三地門は必要なく、バスで1時間弱と比較的行きやすい。


屏東駅に止まっていたかわいい機関車。下の台が横にスライドできるようになっている。


三地門のまちは山の中腹に位置し、眼下に隘寮渓という川がくろぐろと流れる。
原住の少数民族であったパイワン族とルカイ族が日本統治時代に定住させられたところだとか。
地図を見ると、山の中に突如きれいに区画整理された住宅地が現れ、まるで新興住宅地かと思いきや、
実際はもう100年近くの歴史を持つ街となっているのだ。


この付近ではスレートが産出したのだろう、スレート葺きスレート貼りの建物が伝統的に作られてきたらしいが、
今では古いものはほとんどなく、資料的に保存された「石板家屋」の他は観光向けのお店のファサードや
三地門文化館というRC造の建物に装飾として使われている。


階段も塀も、壁も屋根も全部ぎっしりスレートである。すごい!


新しいとは言ってもすべて天然のスレートであり、平たい材や奥行きの短い石を見える部分だけに
張り付けるようなケチなことはせず、積み上げてかたち作っているのがすごい。それだけ豊富に採れるのだろう。


これは集落のなかで1軒だけ保存された伝統的な「石板住宅」。


これはたまたま草むらの間から見えた、素朴なスレート葺き民家。探せばまだこういうのもあるのかもしれない。


しかし何にしろ天然のスレートの美しさ!特に斜めに積んだ石垣は、往復で色合いが異なり縞模様が浮きあがる。
スレートの特徴を生かした素晴らしい表現の石使いだ。


山の天気は不安定、帰りは雷雨に襲われた。ギラギラ光る隘寮渓を見ながら歩いて山を下り、バスで屏東へ戻る。


屏東駅は地方都市らしいこじんまりした駅舎。いいなぁ。


続く

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