まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

愛媛の旅 郡中の港とまち

2011-07-05 23:48:06 | 建物・まちなみ
思い出したように(笑)愛媛の旅の続き。二日目。


翌日は伊予鉄道三昧の計画だ。松山は伊予鉄の牙城。松山市駅を中心に三方へ郊外電車の
路線が伸び、市内には路面電車が環状に走り、その空白地をバス路線で補うという
伊予鉄網が張り巡らされているのだ。

まずは郊外電車の郡中線から攻めよう(笑)。
終着駅郡中港はJR伊予市駅の目の前らしいので、JRで伊予市まで行って伊予鉄で
松山市に戻ってくることにする。頑張って朝早く起き、8時過ぎの特急に乗った。

伊予市駅は名前の割に小さくこじんまりして、いかにも地方の小都市と言った感じが
好ましい。ほんとに目と鼻の先に郡中港駅があった。駅名から港が目の前にあるのかと
思いきや、海は見えない。

地図を見るとまちの外側に港があるようだし、お風呂屋もある。伊予鉄に乗る前に
ぐるっとまちを一周しようっと。

まだ開店していない本屋のガラスに商店街の案内マップが貼ってあるのを見つけた。
結構長い商店街だな。なになに、近代建築らしいのもあるようだ。そこまで見に行くか。
かつて賑やかだっただろう商店街ははるか向こうまで続いている。今も決してうらぶれた
感じではなく適度にやっているようだ。

おや、これは。つたや旅館、いいな。プチホテルの趣がある。今も泊まれるんだろうか。




この町を拓いた豪商、宮内小三郎邸。屋根の中央にドーマーウィンドウのように千鳥破風が
乗っているのが町家としては珍しい。


気になる商店建築もちらほら。横町を覗き込みつつ、さっきのマップにあった
「伊予ショップガイド」へ。
サイディングで固められてはいるが、1911(明治44)年に伊予農業銀行郡中支店
として建てられた擬洋風建築という。
ほほう、なるほど。木造サッシの扁平アーチ窓に明治っぽさが感じられて面白い。

愛媛銀行、芸備銀行、広島銀行と移り変わり、今は商店街の事務所として使われている。


緑に惹かれて横町に入る。
・・・うわっ、なんじゃこれは!?平屋建ながらタダモノじゃない雰囲気。


医院かな?隣が医院だから元医院か医者の居宅だろう。すごい。


このあたり塀や植栽にも風格が感じられ、町が裕福だったことがしのばれる。
裏へ回ると元水路ありありの細長い公園が。「梢川いこいの広場」と書いてある。
こんな細い水路もちゃんと名のついた川だったんだ。
その先を見ると、、、あっ、港だ!


そして、カラフルなのぼりや旗がいっぱい見える。何あれ!?朝市かな?
待望の港!!はやる気持ちに自然と小走りになりながら、岸壁に近づいてゆくと、
船という船がみな大漁旗や子供の名を染め込んだのぼりをひるがえし、女子供を乗せて
我先にと出航していく。どう見ても漁ではなさそう。手を振る人、陸から声をかける人、
写真を撮る人、皆楽しそうだ。


のぼりの列は突き出た波止をぐるりと回って港の外へ順々に出て行く。
何かあるんですか?近くにいた人に聞いてみたら、どうも子供の日のイベントらしい。
そういや今日は5月5日だった。


にぎやかな港を後にしてまちを一周。寂れている感じではないが、町の中心はすでに
別の場所に移ったのだろう。のんびりした日常の風景があった。

古いお風呂屋。ここはもうやっていないようだ。


郡中のまちで思わぬ時間をかけてしまった。まぁいい、今日も丸々1日ある。
さて伊予鉄の旅を楽しもう。


続く。

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