ぽんぽこタヌキの独り言 Solilokui dari Rakun Pompoko

日本を見て、アジアを見て、世界を見て、徒然なるままに書き記す、取るに足らない心の呟き

世界汚職清潔度ランキング

2008年07月20日 05時39分51秒 | Weblog
このランキングは、スイスのジュネーブに本拠を置くNGO(政府組織)、トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)が毎年発表している「汚職指数」であり、10ポイント制で数値が高い方が清潔度が高いとされている。2007年度のランキングをみてみると、1位デンマーク、2位フィンランド、3位ニュージーランド・・・・という順位になっており、第7位まで9ポイント台である。東、南、東南アジアに目を転じてみると、シンガポールが5位(9.3)、香港が14位(8.3)、日本は17位(7.5)となっており、それ以下では、台湾が34位(5.7)、マレーシアと韓国が43位(5.1)、インドが72位(3.5)、タイとモルジブが84位(3.3)、スリランカが94位(3.2)、ヴェトナムと東チモールが123位(2.6)、フィリピンが131位(2.5)、パキスタンが138位(2.4)、インドネシアが143位(2.3)、カンボジアが162位(2.0)、ラオスが168位(1.9)、ミャンマーが179位(1.4)となっている。しかし、我が国の現状を見るに、政府官庁における年金や税金の無駄使い、警察組織や厚生労働省の汚職、そして、まさに今取り沙汰されているどこかの県教育委員会の教員採用試験に絡む汚職問題、そして食品業界における産地偽装、消費期限の改ざん、料亭における食材の使い回しなど、腐敗した社会構造が相次いで表面化しており、現状でもそれほど高いとは言えないこのランキングは今年以降更に低下するのではないかと懸念される。各国の実態がどうなのか、詳細は分からないが、官庁での汚職、袖の下が顕在化しているフィリピンやインドネシアについて見てみると、「ODA資金の10%を着服し、ミセス10%と呼ばれたフィリピンのマルコス大統領の夫人イメルダ」「インドネシアのスハルト大統領ファミリーが築いた巨額の裏金」など極端な例はあるが、この両国で行われている日常的な「賄賂」や「袖の下」は、低い給与水準で雇用される公務員の所得を補うものであり、決して個人的利益を得ようとするものではないのである。彼らは一旦受け取った「賄賂」や「袖の下」を金庫の中に保管しておいて、毎月なのか、2~3ヵ月毎なのかは知らないが、職員皆で分配しているのである。従って、この「賄賂」や「袖の下」の慣習は、公務員職員の生活を守るための経済システムの中に組み込まれた「一種の仕組み」であり、金儲けをする外国資本や華僑資本が、綿密に立てたビジネスの「タイム・スケジュール」を実現するため、お金で「時間」を買う行為である。そして、この「システム化された慣習」がこのポイントを著しく引き下げていることは否めないのである。これに比べて、我が国の実例は、まさに特定の個人または企業による「私腹を肥やす行為」のオンパレードであり、果たしてどちらを「是」とすべきかは迷うところである。

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