気まぐれ日記

~テディベアと長崎の風景~

「虹の岬の喫茶店」ほか3冊

2023年09月02日 | 読書
最近、
森沢明夫さんの本を読んでいます。

読書好きの友達から
好きな作家さんだと聞き、
早速読んでみることにしました。

最初に読んだのは、

「虹の岬の喫茶店」



岬の喫茶店を
一人で営むおばあさんのお話です。

美味しいコーヒーを淹れてくれて、
そのお客さんに合った音楽を
かけてくれるおばあさん。

また行きたくなるような…
なんだか癒される喫茶店。

そしていつのまにか
希望が持てるようになってる…

自分の人生だもの、
しっかり生きていこう!
と思える一冊でした。

早速次の本を読んでみたくなりました。




「癒し屋キリコの約束」



キリコさんは喫茶店のオーナーです。

依頼人の悩みを大胆な方法で
解決に導いていきます。
一見金儲けのように見えるのですが、
そこには、隠された約束が…

こちらも読後感スッキリ。
新たな一歩を踏み出せそうな気持ちに
なれる一冊でした。




「大事なことほど小声でささやく」


おかまのママが営むスナックのお話。
見かけは筋肉ムキムキ、強面のママ。
でも内面は、
すごく人の気持ちがわかる
とても優しい人。

ママのように
人に優しくしたいと思える一冊でした。

そして次の本へ。


「エミリの小さな包丁」


東京から逃げて、
おじいちゃんと住むことにしたエミリ。

おじいちゃんは田舎の漁村で
一人暮らし。

おじいちゃんは魚料理がすごく上手です。
読んでいて食べてみたくなるものばかり。
作り方も丁寧に書いてあるので、
やる気があればできそうな…

話がそれてしまいましたが、
おじいちゃんと一緒に暮らすうちに
次第に元気を取り戻していくエミリ。

こんなおじいちゃんがいたらいいな〜
なんて思ってしまいました。
家族の有り難さを再確認させられる
一冊となりました。


森沢明夫さんの本は、
優しさに溢れ、読んでいて癒され、
読後は、
温かく前向きな気持ちになれるような
気がします。

図書館にはまだたくさん並んでいるので、
楽しみながら読みたいと思います。





くもをさがす

2023年08月27日 | 読書
友達に乳癌が見つかりました。

日頃から
人一倍健康に留意している友達。

幸い早期発見でしたが、
転移の危険性があるので、
乳房切除して
化学療法を受けることに…

ここ10年ほど
検査をしていなかったとのこと。

でも自覚症状も無かったので、
今までわからなかったけど、

自分みたいにならないように
ぜひみんなも
検査をしてほしいとのことでした。

私もコロナ以降は検査していないので、
受けようと思います。



そんな折、
西加奈子さんが自分の乳癌のことを
本にしたということを知り、
早速読んでみました。


「くもをさがす」西加奈子



西さんの場合は、
コロナ期のカナダで乳癌が見つかり、
そのまま治療、手術を受けたそうです。

ただでさえ怖い癌治療を
言葉が通じない外国で受けるのは
相当大変だったようです。

病院へのかかり方も日本とは違うし、
病院での対応も全く違うし…

でも、
周りの友達や家族などに助けられて
(もちろん、現地の医師やナースにも)
なんとか乗り越えられたようで
良かったです。

この本には
西さんの心の中の葛藤が
素直に書かれていました。

また、自分が受けた治療内容や
薬、手術や術後のことなど、
詳しく書いてあったので、
大まかな内容も知ることができました。


自分の身体のボスは自分自身なので、

医師の言うなりではなく、
きちんと理解して、
理解できるまで確かめて、

そしてよく考えて、
自分で決めなければならないのだと
教えられました。


とりあえずは、
早期発見のためにも、
何か気になることがある時は急いで、
検査を受けた方が良さそうです。




塞翁の盾

2023年05月13日 | 読書
2021年後半の直木賞受賞作品、

今村翔吾さんの「塞翁の盾」


受賞された直後、
図書館で予約するつもりが、
あまりの予約の多さに
もう少し少なくなってから…
と思っていたら、

予約は増える一方で、

かなり出遅れて予約。
それから待つこと一年。

やっと順番が回ってきました。


どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

という予告を聞きつつ、
戦国小説を読むのは初めての私。

すごく厚い本を抱えて
果たして最後まで読めるかしら?
と不安になりましたが…

そんな不安は必要ありませんでした。

面白くてどんどん読み進み、
私にしてはかなり早く読めました。

さすがに直木賞作品!



風のマジム&さいはての彼女

2023年05月06日 | 読書
最近読んだ本の中で、
紹介したいと思った本を2冊。

やはり、好きな作家さんの本を
紹介したくなります。

今回も原田マハさんの本です。
どちらも女性の生き方を描いてあります。


「風のマジム」原田マハ




沖縄産ラム酒を造るという志をたて
30代で起業した実在の女性を基に、
描かれた作品です。

本の題名にもある「風」が感じられる
清々しい作品。
「マジム」は「真心」という意味の
沖縄の言葉で、
主人公の名前でもあります。

また沖縄で生きてきたマジムのおばぁの
強さや優しさにも惹かれました。

マジムはくじけそうになりながらも
周りの人々に助けられ、ついに!
沖縄産ラム酒の完成の日を迎えます。

私も
ラム「コルコル」(実際のお酒)を
いつか飲んでみたいと思います。

感動の一冊になりました。



「さいはての彼女」




こちらは、
ずっと仕事を頑張ってきた女性が、
北海道の旅先で
ハーレーダビッドソンに乗る女の子と
知り合う話です。

こちらも、風を感じます。

女の子の清々しい生き方に…
また、
そんな生き方を娘に教えてくれた
その父親に惹かれました。

そして主人公の女性の
これからの生き方に期待したいと
思いました。

こちらもまた、さらりと読める、
自分の生き方を考えたくなる一冊です。


私も15年位前に、赤いハーレーの後に
乗せてもらったことがあります。

私は自転車さえ乗れないのですが、
ハーレーは大きくて、どっしりしていて、
乗っていて安心感がありました。

持ち主がすごく大事にしていて、
自分でカスタマイズするのが楽しいと
話してくれました。

それ以来、会ってないけど、
きっと大切に乗り続けていることでしょう。








リーチ先生

2023年03月02日 | 読書
先日、原田マハさんの本を3冊、
ご紹介しましたが、

マハさんと言えば、アート小説!
さらにアート関係2冊を紹介します。


「リーチ先生」




1954年、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが大分の焼き物の里・小鹿田(おんた)を訪れる。その世話係を命ぜられた高市は、亡父・亀乃介がかつてリーチに師事していたことを知らされる。

「リーチ先生」の傍らで陶芸を究め続けたい。その想いを胸に遠い異国の地で懸命に働く亀乃介だったが、別れの時が訪れて――。著者渾身のアート小説、誕生!

↑ネットから引用させていただきました。

今まで読んだマハさんのアート小説は
絵画でしたが、今回は陶芸。
それも、何度か訪れたことのある
小鹿田だったので興味が湧きました。

決して恵まれてはいない環境の中で
自分なりに一生懸命努力し
諦めずリーチ先生について行く亀之助。
そんな彼を家族同様に扱い、
彼の陶芸への努力をちゃんと認めるリーチ先生。

長編で読みがいがあり、面白くて
感動の一冊になりました。



「美しき愚かものたちのタブロー」



日本に美術館を創りたい。
ただ、その夢ひとつのために生涯を懸けた不世出の実業家・松方幸次郎。
戦時下のフランスで絵画コレクションを守り抜いた孤独な飛行機乗り・日置釭三郎。
そして、敗戦国・日本にアートとプライドを取り戻した男たち――。
奇跡が積み重なった、国立西洋美術館の誕生秘話。
原田マハにしか書けない日本と西洋アートの巡りあいの物語!

↑ネットから引用させていただきました。

国立西洋美術館に
このような歴史があったとは!
私財を投げ入れ、命をかけて、
西洋美術を日本人に見せたいと
努力した人たちがいた。

このことを知っただけでも
読んで良かったし、
とても感動しました。

いつか国立西洋美術館を訪れてみたいと思いました。