『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

1999年9月創刊。≪阪神道路問題ネット≫交流誌のブログ版。『目次』のカテゴリーからの検索が便利。お知らせなども掲載。

『みちしるべ』**破壊されつつあるコミュニティー**<1999.11. Vol.2>

2006年01月01日 | 芦屋道路問題ネットワーク

『地域のきずな』創刊号より
破壊されつつあるコミュニティー

地域環境を守る会(芦屋)会長
西芦屋町町内会長*******
熊 善之助

 先日来、日夜多忙中の市会議員の皆様に公開質問状をお届けして、アンケートをとらせて頂きました。

 回答を読ませてもらい感じたことは、各市会議員ご自身が幹線道路の予定地に住んでいる立場において真剣に考えられたものから、議員個々への質問であるにもかかわらず、所属する会派で意見をまとめられたものや、期日がすぎても回答もなく断りーつないものなど、まちまちの様相を呈していました。

 あの阪神大震災以降、道路計画についての市の説明会があるたびに、町内の有志からその代案ともいえる『全線地下化』が私の手許まで寄せられてきました。

 その都度、南北道との連絡不可能、予想される事故発生に対する防止策の困難さ、さらに莫大な経費の点などから到底実現不可能と折角の発想を反古にしてきました。というのも、道路予定地に永年住み慣れた方々にとっては自分たちが立ち退くことによって、近隣の多くの方々に多大の迷惑をかけるのではと、必死に頑張っておられる姿が不安な表情とともに伺えます。

 このように、幹線道路建設問題はその地域住民を精神面でも分断しようとしているし、沿道に突如として現れる高層建物が社会環境をも破壊しかねません。

 私は、従来から現存する道路ですら高齢者や幼児、さらに障害者にとって安全が不十分なものが多いのに、なぜ今幹線道路の建設が必要なのかと常々疑問を抱いています。もう今以上にこの芦屋の街に公害を増やさないでと行政に言いたいのです

【芦屋市との意見交換】

 今日のクーラーのきいた室内での話し合いも結構ですが、皆さん一度山手幹線沿いに歩いてみて下さい。今から4年半も前のあの地震で全壊した家もあるなかで亀裂一つ入らなかった家、多額の費用をかけて補修なさった半壊の家など、2~3年も経っていないのに道路のために売却され、即、人の手によって取り壊されました。何と勿体ないことをと、いつもぼやきたくなります。

 西芦屋町でも山手幹線予定地に8軒あったのが、1軒減り2軒減りして4軒になってしまいました。地震直後は多少歪んでいても人が住んでおられたから、ご自身の周辺だけでも掃除をなさるので雑草もなく、従って大猫のフンも放置されることがなかったし、夜間も門灯がついていたので女性や子どもも安心して歩くことができた。事件が起こってからでは遅いのです。だが今日はどんな風の吹きまわしか業者が入って除草して下さっていました。

 私は決して街路を早く造って下さいと言っているのではないですヨ、勘違いしないで下さい。

 思い起こしますと、今から3~4年前に幹線道路の説明会があったとき、大勢の市民がつめかけ質疑応答ともなると会場内騒然となり、まさに収拾がつかない状態になったことは、その場に居合わせたN次長以下の方々はよくご存じの通りであり、まだ私の脳裏に鮮明に焼きついております。あのような時はご自身だけで納めず、我々の要求を整理して上司から上司へと報告していただいて、今一度根本的に計画を検討し直すような方法をとって欲しかった。

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