ペパキャンのサバイバル日記

円形脱毛症で髪の毛がなくなりました。今はスキンヘッドライフ満喫です。
見た目問題当事者としての情報発信中!

無痛分娩と母乳信仰

2015-05-15 11:28:42 | 日記・エッセイ・コラム
梅を産んだ頃の話になりますので、随分前の話ですが、今日は少し無痛分娩と母乳信仰について個人的な意見を書いてみたいと思います。

私が梅を産んだのは福岡にある個人病院の産婦人科でした。大阪から里帰り出産でしたので、何処かいい産婦人科はないかなと思っていた所、母の友人から勧められた病院にしました。個人病院ですが、九大出身の先生で、もし、分娩の際に異常があれば九大病院とのパイプがあるから安心だよと言われたのが一番の決め手になりました。

臨月になり、ある日問診の際に、この病院では無痛分娩を実施しているが、自然分娩で行くか、無痛分娩にするか選んで欲しいと言われました。産婦人科の先生が麻酔医の資格を持っているので無痛分娩も出来ると。(現在は全ての妊婦さんに無痛分娩を行っているようですが、当時は選択でした。)

無痛分娩について話を聞くと、背中から麻酔を入れる方法ではなく、分娩の最後方に局所的に麻酔を使う局所神経ブロック注射であること、基本的に陣痛は普通のお産のようにあるが、一番きつい時間帯に麻酔をする事によって母体の筋肉が柔らかくなり胎児をスムーズに分娩出来ること、母体の過呼吸を防げること、胎児には影響がないことなどの説明を受け、じゃあ、ちょっとでも楽で痛くない方がいいやと軽い気持ちで分娩にのぞみました。

局所神経ブロック注射をしたのは結論から言えば、赤ちゃんが産まれる20分くらい前だったと記憶しています。本当に痛みが楽になり、自分でも呼吸が楽になったのを覚えています。でもその前の夜はほぼ徹夜で迫り来る陣痛の波に耐え、何度も何度もいきんで、最後の最後で少し痛みを取り除いてくれたと言う感じですね。おかげさまで梅は安産でした。自分で言うのも何ですが、叫んだり喚いたりは一切せずに産めました。それだけ体力、気力共に疲弊せずに済んだのだと思います。

あれから17年。今でも無痛分娩は少数派のようです。自分のお腹を痛めて産んでこそ母になれるみたいな変な精神論がまかり通っているのでしょうか。
じゃあ、帝王切開した人は全然母性に目覚めないとでも?おかしな話だと思います。私は無痛分娩したからお産の1時間後には車椅子で両親と夫と普通に会話出来ましたし、その日の夕方には見ていたドラマの最終回をチェック出来たくらいに回復していました。

先日英国王室のキャサリン妃がスピード退院した事に驚かれた方も多いようですが、あれは日本と英国の保険制度の違いもあるでしょうが、何かしら無痛分娩的な事が行われていたのかも知れません。
とにかく産後身体のダメージが少ないのは確かです。

もちろん自然分娩にこだわる人はそのように出来たらいいですが、無痛分娩を選んだからと言って非難されるような全近代的な考え方は早くなくなって欲しいものです。

もう一つ最近気になったトピックが母乳信仰です。母乳が出ない人や何がしかの理由でミルク育児をしている人を蔑むような風潮もどうかと思います。
昔のミルクは確かに問題がありましたが、今のミルクは栄養、安全、清潔で母乳とほぼ変わらないと思うのですが、どうしてもこだわる人はこだわるのですね。私には意味がわかりません。
母乳で育てる事がそのまま母親としてのアイデンティティに関わるなんてしんじられないのですが、まあ、そういう考え方をされる方もこの平成の世の中で日本だけに限らず色々とおられるようです。

うちは実は梅が哺乳瓶を嫌いまして、全く母乳信仰のない私が、ずっと母乳で育てました。お腹が空いたら母乳、喉が乾いたら母乳、ちょっとオヤツ気分で母乳ですから文字通り私は彼から離れる事ができず難儀しました。
特に外出先で胸をはだける事が出来ず、なんでミルク飲んでくれないんだろう?と、トイレの個室で授乳した事も数え切れずです。
確かにミルクは作る手間もコストもかかりますが、便利と言えば便利です。泣き叫ぶ赤ん坊を抱えながら時間になったらパンパンに張った胸のまま、授乳出来そうな場所を探し右往左往するあのしんどさと言ったら!

これも自然分娩、無痛分娩と一緒でどちらが優れているとか、比べるものでもない気がします。母乳だろうが、ミルクだろうが、赤ちゃんが健康にスクスク育ってくれればどっちでもいいような気がするのですがね。あるいは今の私がお産や母乳といった切羽詰っていると言う状態ではなく、時間が経過しているからそう思えるのかも知れませんが。

私に言える事は1人でも多くの妊婦さんや新米ママ、パパ達が科学的根拠もない精神論に振り回されず、伸び伸びと出産し、子育て出来る環境に早くなればいいなぁとそれだけです。


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2 コメント

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激しく同意 (まりっぺ)
2015-05-15 15:38:59
私は出産を2度していますが、陣痛を知らず2人とも帝王切開です。
そして、すぐ仕事復帰をしたため、2人とも、ほぼミルクで育ちました。
今となっても、母乳をあげてないけど親子の絆も、ミルクで育った子供の健康面も何の問題もありません。
でも、この母乳信仰と、陣痛を味わっていない出産になぜか劣等感を持っていました。そういう精神論が確かにあるのです。
ミルクだからこその父親があげられ、母が休めれるというメリットを私は存分に味わいました。
陣痛は味わっていないけど、帝王切開の傷の直りの痛みは味わいました。
母と子の関係性はそんなことで崩れることはありません。
愛情を持って大切に育てることだけだと、心から思います。
ですよね! (ペパキャン)
2015-05-16 07:07:52
まりっぺさん
コメントありがとうございます。
そうかー。まりっぺのような若い年代でもそんな風に感じることがあったのですね。
いや、実はこの無痛分娩なり母乳信仰の話は実はまだ赤ちゃんを育てている真っ最中の20代、30代の人たちから聞いてびっくりしていたのです。まあ、私たちの親世代くらいだと言いそうな話かもしれないですが、そんな若い世代にもまだそんな神話がまかり通っているのかと思うとぞっとしたのです。

ホント、出産方法や母乳、ミルクなんて子どもを思う気持ちと何の因果関係もないと思います。

先日道端なんとかさんがベビーシッター週一預けるとかで騒がれていたのも根っこは同じ気がします。
どうも「母親たるものこうすべし」みたいな根性論が
はびこり過ぎだよね~。

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