風邪を引いたお嫁さんが想うこと １７

これだけ色々取りそろえても、お嫁さんは
威張っていないと言い張ります。

意地を張っているだけなのか、
それとも、日本語の意味が判っていないのか、
どちらかでしょう。

ワタシはあることに思い当たりました。

「もしかして、いじめているのであって、威張ってはいないと
　思っているのか？」
「私、いじめていませんヨ」

「日本にはね、お嫁さんは夫をいじめてはいけません、
　という法律があるんですよ」
「うそ。そんな法律なんかあるはずないでしょ」

「ほんとです、児童虐待防止法、高齢者虐待防止法、
と並んで、配偶者虐待防止法てのがあるんです」

配偶者虐待防止法というのは、俗にＤＶ法、正式には
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律
（平成十三年法律第三十一号）
といいまして、主に夫の暴力から女性を守る法律ですが、
なに、相手は外国人です。

適当にごまかしたって、いや修正して説明したって
判りゃしません。

それにＤＶ法は、妻が夫をいじめる場合にも
適用がありますから、ウソではありません。

「だから、お嫁さんは夫をいじめては
イケマセンと、法律で決まっているのです」

これを耳にした
お嫁さん、何を思ったのか、台所に突進しました。

後に残されたワタシは首を傾げます。
何だろう？

気になるので、お嫁さんをツイツイ（追跡）します。






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