中国の老人ホーム９

「他に方法ありますか」

「マンション買って、そこにお母さんを
　住まわせて、ビザはどうするんだよ？
　せいぜい３ヶ月ぐらいしか採れないだろう」
　
「なんとかなるでしょう」

「寝たきりになったらどうします？」

「在宅看護です」

「あんた、そういうのはよく知っているな」

「とーぜんーです」

「在宅看護でも中国語が話せる人じゃないと
　困るだろう」

「・・・・・・・・・」

お、考えてる。考えてる。

これはチャンスです。

畳み掛けます。

「お母さんは健康保険も無いんだぞ。
　だから薬代や医者さんのお金は高いぞ」

面白いことに、これが説得力を持った
ようです。






ＡＬＡ！中国

中国の老人ホーム８

それにしても会議では、ワタシの都合
や立場は全く無視されました。

いかにもお嫁さんらしいです。

「じゃあ、日本に持ってくるか」

「言葉も解らず、友達もいない
　日本に来てどうするつもりだよ」

「そんなの関係ないでしょ」

「お母さんと一緒だとケンカになるぞ」

「・・・・・」

さすがに自覚しているようです。

しばらく考えていたのですが、とんでも
ないことを言い出しました。

「じゃあ、マンションもう一個買うか」

「おいおい、大根やジャガイモを買うんじゃ　
　ないんだからもっと慎重に考えてくれよ」

「隣のマンション、いくらぐらいですか」

「知らん」

「ようちゃん、買って下さいヨ」

「マンション、いくらだと思っているんだよ」

「お金の問題じゃないでしょ」

「お金の問題です」







ＡＬＡ！中国

中国の老人ホーム７

それはともかく、なんとか手を打つ
必要があります。

中国の交通道徳は最低に近いです。

そんな危ない道路を、お婆さんが
よたよたと毎日買い物に歩く。

バスを使って遠い病院まで出掛ける。

中国のバスはもの凄く怖い、という
ことは以前説明したとおりです。

何しろ安全とか客の都合など全く
お構いなしです。

どうしたものか。

家族会議を開催します。二人だけですが。

会議では、お嫁さんが、上海に帰って面倒をみる
という案も出ましたが、親子の仲が悪く
ケンカの毎日になりそうです。

それになにより、お嫁さんは今の仕事が
気に入っていて、辞めたくありません。

考えてみれば、仕事が好き、というのは
羨ましいことです。

仕事と配偶者に恵まれれば、
それだけで人生、勝ったも同然です。






ＡＬＡ！中国

中国の老人ホーム６

女性が強い、といえば、日本にもこんなのが
ありました。

「上州名物　カカア天下に空っ風」

これは群馬県は空っ風と女性が強い、と
いうことらしいのですが、ある群馬県の
女性が次のように抗弁していました。

昔、群馬の男は博打ばっかりやっていて
それで女性が強くならざるを得なくなったのだ。

強いというのは誤解で、しっかりして
いるだけである。

ホントは優しいのである。

似たようなことは某国営放送の中国語の
女性教師も言っていました。

中国人女性は、ホントは優しいんですよ。


・・・絶対にウソだ・・・・・。







ＡＬＡ！中国

中国の老人ホーム５

甥は、勉強が嫌いで、中国の大学は
どこも受かりませんでした。

それでやむなくシンガポールの大学に留学
したのですが、その費用は全額
お嫁さんが出しています。

お嫁さんは、この甥をことのほか
可愛がっており、時折小遣いなども
与えたりしてきました。

あだ名は「大猫」です。

猫みたいに可愛いけど、猫にしては
大きいからだそうです。

何が猫だ。

「甘やかし過ぎじゃないの」

「そんなことないです」

「男の子は鍛えた方がいいんだぞ」

お嫁さんに言わせると、中国人
にはこういう類いの男が多いとの
ことです。

「中国人の男は責任ないヨ」

だから、女性が強くなるのでしょう。








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