FM音源話の続きである。
PC88で曲を作ろうとすると、非常にテクニックが必要であった。
とりあえずBASICでも音を鳴らすことは可能であったのが、ちょっと長い曲を作るとすぐもたつく。
音色を切り替えをすると、またもたつく。
結局、まともな曲を作るには、アセンブラ必須であった。
しかも、テクニックはプログラム的なことだけでなく、作曲的なテクニックも求められていた。
最大6和音しかないので、効果的に高速アルペジオを鳴らしたり、少ない音色上で作曲する
テクニックが必要だった。
ビープ音でさえ、ハイハットに使っているものもあった。
しかし、そのような制限の中でも、優れた曲を作る人たちがいた。
イースの古代祐三氏なんかは、プログラム的な技術力から、当時としては抜きんでた曲を作っていたように思う。
また、ジーザスやアンジュラスのすぎやまこういち氏も、さすがプロの作曲家と思わせる優れた曲を提供していた。
(この当時は、曲を作る人はプログラムを作る人も同じであることが多くて、作曲だけというのは珍しかったと思う)
そういった優れた曲を作っていた人で、私がもっとも好きなのは、恋瀬信人(岡村宏美など、
違う名前でも作曲していたようが、詳細は不明)だった。
テレネット、グローディアなんかのソフトハウスで作曲していた人である。
アルバトロス、女神転生、ファイナルゾーン、ルクソール、テスタメントといったゲームで、
素晴らしい曲を恐ろしい勢いで量産していた。
私の場合、この恋瀬氏のおかげで、今FM音源大好き人間になり、パソコンでの音楽というのに目覚めたのであった。
WOLFTEAM & TELENET 普及委員会
ここで恋瀬氏の曲のmidiがかなりある。
やはり、オリジナルとの違いが結構気になるが、今では88動かすのも難しいので貴重である。
さらに話は長くなるので、つづく。