夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

明末呉須赤絵龍花鳥文皿

2012-10-28 08:30:11 | 陶磁器
朝の冷気に寒さが身にしみ、改めて確実な季節の移ろいを感じるとともに生きていることを感謝する今日この頃です。

本日は少し時代の下がった「明末呉須赤絵」の大きめの皿です。

このような砂高台の赤絵呉須染付の大皿が続々市場に出回っています。これだけ多くの作品が流通していたのか驚きを隠せません。

やはりこの手の大きな皿が「なんでも鑑定団」で高額評価されてせいかもしれません。

明末呉須赤絵龍花鳥文皿
合箱入
全体サイズ:口径385*高台径220*高さ75




400年くらい前の中国福建省南部で作られた呉須赤絵の大皿で、窯の中で溶着しないように砂を撒いた跡が残る砂高台が特徴が残っています。完品であり中央の龍の紋様がユニークである。高台の砂が少ない点や白が鮮やかなことから時代は少し下がり、清初期頃の作品と思われます。




呉須赤絵 (ごすあかえ):焼き物としての呉須という名称は、現在の中国福建省から広東省にかけて生産された と思われる明中期以降の半磁器のことで、英語では“swatow ware”と呼ばれ 広東省仏頭(スワトウ)港から積出されたとされるが、呉須または呉洲の呼称の 語源は不明である。呉須は本来、染付(青花)顔料のコバルトの意味で焼物の呉須とは 区別される。仏頭を輸出港とするこれらの焼物は、日本をはじめ東南アジア,中近東, ヨーロッパにまで送られ、明末・清初に景徳鎮で受注生産された古染付,祥瑞などに むしろ先んじて日本へ渡来し、茶陶としての用途に重宝された。器種は鉢,皿が多く、 染付,瑠璃,柿釉,白釉,五彩などがある。五彩のものを呉須赤絵と呼び、その華やかさ もからわが国では古来人気が高く、茶人の珍重するところである。



砂高台:焼き物で、高台の底に砂の痕(あと)が残っているもの。重ね焼きの際、器物どうしが溶着するのを防ぐために砂をまいたために生じる。朝鮮製の茶碗(ちやわん)などに多い。



最近「なんでも鑑定団」に出品され、思いもかけない高値なせいか、市場にたくさん出回り10万程度という微妙な値段で取引されています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。