アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

痴漢えん罪は御免だ

2008年08月10日 | Weblog
   痴漢冤罪は御免だ 車内ではバンザイ姿勢を

 松本サリン事件から14年、8月5日に、この事件の第一通報者である河野義行さんの奥様の河野澄子さんがお亡くなりになりました。慎んでご冥福をお祈りいたします。14年前の事件ですから、還暦でなくても記憶に新しいでしょう。
 松本サリン事件は、長野県松本市の住宅街に化学兵器として使用される神経ガスのサリンが散布され、7人が死亡、660人が負傷した事件。この度、河野澄子さんが亡くなったため、死者は、8人となりました。
 事件の翌日、警察は第一通報者の河野さん宅を家宅捜索。薬品類を押収。この報道で、私は犯人は、「河野義行さん」と確信しましたね。(冤罪が証明されたときは、「なぜ」と思いましたよ)報道されるのは、河野さん犯人説の裏付けとなるものばかり。
1 なんと!捜査令状は、「殺人未遂」で発行された。本当の話ですよ!私でなくても、犯人は河野さんだと思いますよ。令状を出す側が、そうおもっているんだから!
2 メディアは、「農薬からサリンを合成した」と報道。
3 メディアは、「除草剤をつくろうとして調合に失敗して煙を出した」と虚報情報を報道
6 週刊新潮は、『毒ガス事件発生源の怪奇家系図』という見出しの記事で河野家の家系図を掲載した(プライバシーの侵害)。

 半年以上経って、犯人がオウム真理教と分かるまで、日本中が河野さんを疑っていた。メディアがいい加減なことを報道するとは思わないもの!だいたい、(のちに分かったことですが)専門家が、「農薬からサリンは出来ません」と言っているのに新聞では「合成した」ですよ。全くの無実の人の家族が、「怪奇家系」ですよ。恐ろしいです。

 河野さんは、重要参考人としてその後連日にわたる取り調べ。メディアによる報道は、過熱の一途。結果的に真相が分かったからいいようなものですがね。  戦争状態にない国で一般市民に対して初めて化学兵器(はじめは、サリンとはわからず、判明したのは、事件の6日後)が使用された事件としても有名(?)になりました。それ以上に、無実の人間が犯人扱いをされた冤罪事件。そして、報道被害事件。メディアに敵に回られてしまうと、終わりですね。

 冤罪は御免被る蒙るりたいですねえ。最も身近にあるのは、痴漢冤罪です。  還暦パパも注意しています。『それでもボクはやってない』の主人公側に立たされるのは、なんとしても避けたいから。
 『それでもボクはやってない』は、『Shall we ダンス?』の、周防正行監督の映画。痴漢冤罪事件を通して、日本の刑事裁判の実態を描いています。痴漢冤罪って多いんですよー!全くの無実でも、瞬時に犯人にさせられる可能性があるのです。「違います、違います」と言っても、女の言うことが信用され、男は捕まってしまう。騒ぐ女に加勢する男達にボコボコにされて駅員に突きだされてしまう。そのため、私が注意していることは、電車内では・・・
1 できるだけ、女のそばへ行かない
2 両手で吊革をつかむなど、両手を見せる
3 視線は、痴漢はしませんよという方向へ向ける(どんな方向じゃ?)
 おそらく、凶悪な女に狙われてしまえば、上記のような注意をしてもだめでしょう。男を陥れるのが性癖の女は、「このオッサン痴漢に仕立てたろか。ボケーとして。こんなオヤジは社会から葬られてもええやろ。虫けらや」と、思ってかかってくるのですから。尊敬する作家の一人、阿川弘之さんは、自らが痴漢冤罪の被害に遭いかけた方で、「男性専用車両」の導入を提唱しておられます。私も、「男性専用車両」を切望します。男性専用車両なら、「痴漢ダー!」という奴がいたら、「うるせえこの!」で済みますから。

 守谷駅痴漢冤罪事件の容疑者(誤認逮捕され、後日釈放)が、取り調べで警察に言われた言葉・・・
「まともじゃねーなー。おまえの頭**しか考えてねーんじゃねーかー」
「いつもあんな画像ばっかり見てっから、頭おかしくなって痴漢なんかすんだよ」
「お前、チャンスがあれば、女の事**するつもりだったんだろ」
「この程度(痴漢)で、こんなにねばってる奴なんて初めてだよ」
「お前な、これ以上ねばると、小さい傷も大きくなるぞ」
「お前の田舎まで行ってな、お前の近所の人達や同級生に、お前の写真みせて、こいつ痴漢したんですけど、どんな奴でしたって聞き込みに行くぞ」
「(処分延長に係わり)ふざけんじゃーねー、てめぇ、そんなんで出やがったら、
てめぇ、別件であげて、また捕まえてやっかんな」
「(若ハゲを見て)お前、結構、頭やばいんじゃねーのか」
「(家計簿を見て)こんな、いくら赤字だとか書きやがって、こじきみてーな生活だな」
「ポリグラフでも全部おまえがやったって出てんだよ」
 この人の場合、運良く無実であることが分かったからいいようなもので、「はい、私が犯人です。白状します」と言って楽になりたいような取り調べですね。痴漢容疑で家計簿まで見られてしまう。取り調べというよりは、「いやみと罵倒と脅迫」ですね。こんな目に遭いたくないです。
 痴漢に係わり無実の罪を着せられそうになったときの対処法。これ結構、出回っていました。
 →駅員に連れられて、駅事務所に入った時点で、「私人による現行犯逮捕」となる(痴漢を事実上認めることになる)。
 疑いをかけられた時点で「やっていない」と主張し、住所、氏名、連絡先を提示する。刑事訴訟法217条・・・住所・氏名が明らかな痴漢の「容疑者」を現行犯逮捕することはできない。
 無理に事務室に連れていこうとする駅員には、「どうしても連れて行くというのであれば、あなたは刑事訴訟法217条を無視して現行犯逮捕することになります。あなたは逮捕監禁罪(刑法220条)に問われますよ」と主張する。では、その後どうすればいいのか?さっさと帰ってくればいいのです。罰金5万円だから安いもんだ。ということにはなりません。容疑者と家族にとっては一生の名誉の問題ですから。名誉は大事にしましょうよ。

 松本サリン事件では…
1 警察は、警察のずさんな捜査や、一方的な取調べで冤罪事件を作り上げた。
2 メディアは、一市民を犯人視し、偏見的な報道で冤罪事件を作り上げた。

 警察には、人権を守っていただかなければならない。「冤罪事件は絶対起こさない」との自覚を隅々まで行き渡らせていただきたい。
 メディアは、今の日本が、民衆が民衆本位に政治を動かす現象やそういった状況への希望をもっている、ポピュリズム (Populism)であることを認識していただきたい。ポピュリズムは、大量の情報を、大容量、多チャンネルで流通させるメディアで左右される。そのことを、肝に深く刻み込んで報道していただきたい。
メディアによる人権被害はださないで!

 池上正樹さんの本のタイトル、『痴漢「冤罪裁判」―男にバンザイ通勤させる気か!』男が皆、バンザイをしながら歩く様を想像しても笑えないです。
 冤罪は、いつでも、どこでも、誰にでも・・・。

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